さつまの重賞ステップ「高松宮記念」

持続力も重要視されるレース




皆さんこんちゃ!


さつまです!


今週はスプリント戦のGIとなる高松宮記念の分析をしていこうと思います!

重賞コラムでは本命馬や人気馬の取捨などに悩んでる方にとって、多少なりとも方向性が決まる様なデータやイメージの明確化をして貰えるように心掛けて書いていますので今週もよろしくお願いします!

個人的にはですが、3月開催は先週の3日開催の初日以外は安定した成績を残せており、競馬予想GPの買い目付き予想ではベタ買い参考ながら3週連続のプラス収支を叩き出すことが出来ているので、今週のGI含めてなんとかこの勢いのままクリアしたい所存です。

それでは早速になりますが2022年の高松宮記念に関して書き綴って行きますので、興味があれば最後までお付き合いよろしくお願いします!!



【高松宮記念 GI】
昔から競馬をやっている方の中では「宮杯」の愛称でも慕われているレースの1つで、舞台となるのは中京の芝1200m。

今の「高松宮記念」と呼ばれる様になったのは1998年になるので、自分としたらこちらのイメージの方がしっくりくるかなと。なのでコラムの中では後者のレース名で書いていきます。

春のGI開幕戦となる古馬のスプリント戦で、例年通りであればインが有利なレース。2019年から3年連続で出走していたモズスーパーフレアが昨年のカペラSを最後に引退することになったので、アプローチの部分では明確な逃げ馬が例年よりも絞りにくい為、隊列部分は枠順の並びを見てからしっかりと考えていきたいです。

脚質に関しても項目ごとに触れていきますのでお待ちください。

【コース条件】
中京芝1200m
Aコース→Bコース替わり

高松宮記念は中京の芝1200mが舞台となり、スタート地点は2コーナー出口付近のバックストレッチから。スタートしてから3コーナーまでの距離は約300m程とそれなりにあり、バックストレッチの半ば辺りから4コーナー出口までは緩い下りが続いているので、ペースは緩みにくくそこから急坂を1度上ってゴールまでの流れとなるので、スプリント戦の中では持続力も重要視される条件の1つ。

急坂もありますし、ゴールまでの直線が約412mと非常に長いので、スピード一辺倒の馬が押し切るには過酷な条件。その影響もあってか、マイルや1400m戦からの短縮馬の活躍が目立つスプリントGIとなっています。

直線が長い=差し、追い込み馬にもチャンスがってイメージがあるのかもしれないけど、中京のコースはコーナーの角度が厳しくなっており、3コーナーから4コーナーまでの間に加速する様に捲って来た場合は大きく膨れるロスを強いられる為、この影響で脚が残りにくく、外差しよりはインで脚を溜めながら前が空いた時に差して来れる様な馬も台頭しやすい傾向となっています。

なので外差しから前を一気に捉える様なタイプにとっては想定よりも負荷の掛かる条件になるので、展開だけでなく馬の基礎能力の高さも必要となってくるのかなと。一瞬の脚を使って差して来れる様な瞬発緑タイプでは無くて、長い時間スプリントを強いても脚が止まらないような馬の方が後方からでもチャンスを作りやすいのと、後は後ろから狙うのであれば、外差し<イン差しの構図も想定しておきたいですかね。

【データについて】
今回画像として貼ってあるデータは2002年から2021年までのもので、2011年の阪神競馬場で行われたものは省いてあります。年度別の勝ち馬はこちら。




【枠順別の成績】




2002年までのデータを遡って見ていますが、スタート直後に被されるリスクを負いやすい1枠を跨いだ2枠の好走率が高く、馬券内の意味合いで考えた場合は後入れ偶数枠の4枠も良績。

コースの条件としては不利となりやすい大外枠の8枠もスムーズさを活かして早目からポジションをとる事の出来る馬には多少なりとも有利に働く傾向もあり、繰り上がりで1着となった、2年前のモズスーパーフレアが回収率を引き上げているけど、昨年は中団から徐々に仕掛けて2着と好走したレシステンシアなどの好走実績もあるので、脚力部分で優れた馬にとってはリカバリーの効く範囲内。

ただ2011年を除く19年分のデータを見ても、勝ち馬の半数が2.3枠の内枠となっており、インを上手く立ち回った馬が恩恵を受けやすいレースであることは頭に留めておきたいです。



【脚質別の成績】


脚質からの回収率の分布図を見てみると、逃げ馬の単勝回収率と複勝回収率が抜けていますが、これは一昨年に単勝32倍のモズスーパフレアがクリノガウディーの降着で繰り上がった部分が影響しているので、一概に逃げ馬が有利って訳では無いかなと。ゴールまでの直線が長い舞台になりますし、ロスなどを受けにくい逃げた馬19頭の内15頭が馬券外に飛んでいることは考えなくてはならないデータです。人気を背負った形のローレルゲレイロやショウナンカンプも1度は跳ね返されている訳ですし、早い段階で隊列が決まらずに馬群が詰まったような展開になったら、特に捕まる可能性は高いかなと。今年はどの馬が主張する形になるのかはポイントになりますし、余程強烈な逃げを打たない限りは目標にされやすいと思うので、頭では正直に見にくい感じです。

結構人気サイドを含むことになる逃げ馬を見て番手やその後ろから進める馬が利を受けやすい脚質データだと思っているので、強い馬がイン前番手に付きやすいような枠の並びの時は素直に評価してあげたいですかね。

今週は特にAコース→Bコース替わりの影響もあると思いますが、インを上手く使ってロスの少ない立ち回りをした馬を後方大外一気とかで捲り切るには余程能力的なアドバンテージや展開利が無いと厳しいと思うので、ここまでスタートで出遅れがちな馬や後方からの競馬を好んで選択しているタイプは何が起こるか分からない競馬なので来る可能性はあるにしても、基本的には薄いと見ておいた方が良いかなって考えです。

ここまでの可能性を考慮する場合は選択肢として先行勢から中団~後方に位置取りして、上がりを使える馬まで見なくてはいけなくなってしまうので、自分の中では軸の選択肢としては優先度は低めになるかなと。まあオッズなど考慮しながら相手くらいには入れる馬も何頭かは居ると思います。





【初角の位置取り】



初角の位置取りのデータを見てもらうと分かるように、2-3番手(過去19年分)をとった馬の中から1着馬4頭、2着馬6頭と計10頭がいることからも、中京コースの条件としてはここがVポジションとして最も近い事が浮かんでくると見て良さそうですかね。

馬体重に顕著なデータあり





【馬体重別の成績】



スプリント戦らしいと言えばそれまでですが、高松宮記念においてデータの中でも比較的顕著に出ているのがこの馬体重別の着順と回収率。

大型馬とされる520-539キロの分類の中からも母数は少ないですが勝ち馬や馬券内に入っている馬もおり、1番母数の多い480-499キロでも複勝回収率が113%と数字上でも100%を超えているのは凄いことだと思います。競馬は様々なファクターを絡めながら予想していくと思いますが、このレンジでこれだけ母数が揃っていて数字が残っているってのは結構顕著なデータだと思っているので、悩んでいる時はこの辺も馬の上げ下げの選択肢として考えるのもアリかなと。

逆に420-459キロまでの数字が極端に出ていないことは不安材料となり得ると思うので、自分の狙いたい馬がここのフィルターに引っ掛かった場合は配分を落とすなり、オッズが本当に適正かどうかの精査をもう一度しても。





【前走からの巻き返し率】


スプリント戦らしく、能力部分を出せなかったことや致命的な不利を受けてしまったりなどの影響も考慮するべきとはいえ、前走2桁着順からの大きな巻き返しは考えにくい傾向。少なくとも高松宮記念という括りの中で考えた場合は前走で掲示板を確保出来ている馬がここでも圧倒的な好走率を誇っていますし、思い切って穴馬から勝負するにしても能力足らずな馬では無くて、状態面や大きな不利など着順に関してはマイナス影響が必要以上に出ており、巻き返すだけの能力担保がある馬が狙い目にはなりそうです。

このクラスの比較で順当に走れていない馬がこの大舞台でいきなりを考えるのは厳しいくらいの感覚では見ておきたいかなと。何が起こるか分からないとはいえ、さすがになんの担保も無くやり過ぎてしまうのは無謀なので。





【前走人気と本番人気】




一応着順のデータと合わせて考えたい方もいると思うので、前走の人気別のデータと高松宮記念の本番の人気別の成績も貼っておきます。

見てもらうと分かるように当日のレースでは1-4番人気までに勝ち馬が固まっています。馬券内までは持ち込めても頭で駆け抜けるには相応の能力部分は必要になるレースです。


【単勝オッズ別の成績】


30倍を超える穴馬からは8頭が馬券内に絡んでいます。配当部分を考える場合、今年はこのレンジに該当する馬で可能性を見込める馬がいるのかはしっかりと考えておきたいですかね。2年前のモズスーパーフレアやクリノガウディーのように分かりやすく舐められている馬がいれば良いのですが、今年は結構バラバラなオッズの割れ方しそうだと思ってます。これは高松宮記念だけに言えることでは無いですけど、単勝オッズのレンジで1.1-2.9倍までに10頭いるけど、頭で入ったのは1頭だけ。この時点で如何にこのレンジの馬の取り扱いが難しいのか分かると同時に、期待値の部分で1を超える単勝をこのレンジで出すには相応の精度が必要と言えるので、軸馬としては買うけど、無理に本命だから単勝も買う必要は無いってことは頭に入れておきたいです。

要するにその単勝に振る配分を他の券種やレースに置き換えた方が後々の回収率を上げる要因になるかなと。この話はまあ脱線してしまうのでこの程度にしときます。ただ、断然人気馬が意外と頭は取りこぼしてますよってことだけ伝われば。



【分析を踏まえた上での纏め】
長くなりましたが、データの部分で幾つか並べてみました。最終的な枠の並びやオッズを踏まえながらここら辺を参考に考えていく訳ですけど、今年は混戦ムードもあるので中穴想定くらいの馬のオッズが結構割れると思います。人気はレシステンシア、グレナディアガーズ、メイケイエール、ダイアトニック辺りが分け合う感じになりそうですかね。

今年の高松宮記念はどこまで軽い馬場での出走になるのかにもよりますが、昨年、一昨年と2年連続で渋った馬場での開催になった為に勝ち時計もあまり速くなく、どちらかといえば後半の失速ラップを踏ん張れた持続性も兼ね備えたレースだったと言えるので、短縮ローテ自体の有効性は近年よりも落ちるのかなと。

スプリント戦自体と言うよりも、基本的に短縮ローテがトレンドの昨今ではシンプルに同距離で高いパフォーマンスを並べてる馬が狙いやすい傾向に傾く年になりそう。ただこれも当日の馬場状態によって変わっては来るので、固定概念に固執し過ぎるのは良くないので頭の片隅にでも置いておきたいです。

仮に良馬場開催になった場合にマイラーからの短縮が王道パターンでは無くなってくると考えていて、既に短縮済みでこの距離で結果を残している馬や元々スプリント戦を中心に使っていた馬を優先したいかなと。

なのでシンプルにレシステンシアやメイケイエール、オーシャンSを勝ってきたジャンダルム辺りは一定の評価を入れても良いかなと。長期休養明けのトゥラヴェスーラなんかは前走1400mからの短縮になりますが、元々スプリント戦を中心に使っており、ここまでのローテを逆算した上で選択肢が阪急杯になっただけだと思うので、ローテは短縮臨戦になるけど、本質としては今年のスプリント戦に向きそうな展開を上手く立ち回れる馬だと思うので、引き続きオッズが残るのであれば警戒は必要だと思います。

多分今年の出走馬の中で2.3番人気を想定することになるのがグレナディアガーズなんですけど、例年の傾向から考えればこの手のタイプが人気を集めた上でも好走しやすいレースとなるのが近年のスプリント戦ですが、今回は初の6F戦でメンバーはこの条件の経験値が豊富な馬が集まることになるので、短縮で折り合い面の不安は更に減るターンではあるけど、追走部分の負荷は高まることになるので、あまりにも人気を被る形になるのであれば自分は嫌っても良いのではって感じです。

まあ軸次第ですかね。人気サイドから狙うのであれば自分は同様に人気してる馬が複数頭いる場合は基本的にどこか割り切って嫌うことにしているので、今回パスしそうな1番手はここ。逆に手広くいっても合成的に問題ないような穴馬から流すのであれば別に押さえてもくらいです。まあでも今回の短縮馬の中でも期待値とりにくい筆頭がグレナディアガーズになる気はします。

これと同様にスプリント戦に参戦となるサリオスはどこまでこの流れに対応出来るのかは鍵。近走の印象からも何かしらの条件替わりは必要としていた1頭ですし、大幅なパフォーマンスの変化が起こり得る可能性は勿論あるけど、この馬は期待が大きい分でいつも人気先行なイメージがあるだけに過剰人気を集めてしまう場合は注意が必要かなと。馬格など踏まえてもガッチリとハマった時に怖い1頭であることは間違いないけど、それを決めるのもオッズ、好走率確率のバランスと相談した上でって前置きはしておきたいです。

注目点


中京の舞台といえど今年は極端な短縮に振る感じでは無さそう。

例年通り内枠か外からインに切り込んでロスの少ないレース運びを出来そうな馬を優先して。

逃げ馬とかの意味合いでは無くて、今年はレースの主導権を握る主要な騎手が不在の為、レースがごちゃつく可能性もあるのでそこの所は注意。GIなどの大舞台に乗り慣れていない騎手がレース自体をぶち壊すこともありそう。

多少の落ち着きは見せてくるようになったとはいえ、メイケイエールの隣はストレスが掛かるので気持ち期待値が下がることも。

後は傾向とAコース→Bコース替わりの影響も見ながらじっくり考えたいかなと思います。




コラムを書き終えたのが木曜日の朝方なので、枠順は出ていない段階にはなりますけど、高松宮記念のアプローチを考える上で皆様の参考になれば幸いです。



最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!


さつまはここからいったいどんな本命にたどり着き、そしてどんな買い目を導き出すのか!?
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レース前日の夜に配信!