キムラヨウヘイ エプソムCの有力馬診断の総まとめ(前編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―アデイインザライフ 牡7 北村宏 56 美南 萩原
JRA屈指の慎重派で、それ故もあってか虚弱馬などワケ有り馬を多く委託される萩原厩舎。
そのジャッジも非常に慎重で、3月マーチSではエピカリスに対して『厳しい戦いになる』という重賞人気馬としては異例のバッサリコメント出しでした。
そのエピカリスもTMS×で3人気大敗でしたが、同様に最終TMS情報は大いに参考にしたいトコロです(週初時点では△)。

前々走ニューイヤーSは低レベル戦7着はゼロ評価が妥当の結果で、前走ダービー卿CTも距離不足とはいえども回って来ただけのパフォーマンスでしたので…上記の面での大幅上積みが見出せない限りは手が出ません。


▽サーブルオール 牡5 ルメール 56 美南 萩原
アデイインザライフと同じく萩原厩舎所属馬で、それらしく5歳夏前でキャリア11戦とジックリとしたレース起用がされています…ちなみに週初TMSは△です。

能力的にはOPクラスでも十分通用しそうですが、気掛かりなのは前走のレース振り…道中掛かって捲っての勝ち方でした。それは中山コースだったのでOKだったワケですが、今回は東京コースとなりますので馬が前走時の記憶で競馬してしまうと墓穴を掘るコトになります。


▽エアアンセム 牡7 藤岡佑 56 栗東 吉村
結果OP級にまで出世した今から見れば力が違ったと解釈できる新馬戦を除けば勝ち鞍は全て小回り1800~2000条件で、特に中山コースに良績集中しているのはエアデジャヴ―(エアメサイアやエアシェイディなど)の系統なので納得の話である。
準OPクラスでも馬券内を外したのは外回りコースばかりで、最後に勝利を決めたのは十八番の中山コース。
前走都大路S2着は京都外回りコースでしたが最内枠最内競馬が向いたモノでもありました。
能力的にはこの相手関係なら通用級ですが、こと鬼門可能性ある東京コースでとなると強調できません。


▽グリュイエール 牡6 福永 56 栗東 藤原英
ディープ産駒×藤原英厩舎×金子オーナーの連勝馬…人気する要素が満載の一頭。
ただ、屈腱炎で2年以上もの休養を強いられた馬が、そこから重賞級にまで順調に歩みを見せる例は少数派で、その道中で期待を裏切る例の方が多数派の様に思えます。
前走府中Sはスローペース前残り展開で、それを中団以降から速い上がりを使いながらも届かなかった[サンティール・ウインテンダネス・サトノグラン]は次走以降活躍傾向ですが、そうではない先行善戦馬は次走好走できていません。コノ馬は余裕残しパフォーマンスだったのでその後者をそのまま当てはめるコトはできませんが、少なくともそんな重賞即通用級のパフォーマンスでも無かったのも事実です。


―ゴールドサーベラス 牡6 柴山 56 美北 清水英
条件戦時代には中山コースでは4連続好走で、その他のコースではオール凡走という中山巧者戦績…父スクリーンヒーロー(父父グラスワンダー)からもそれは納得できる話です。
OP昇級後も初戦ダービー卿CT(中山)は6着善戦で、2戦目メイS(東京)ではパフォーマンスを落としました…その後者と同コースのココでは期待できません。


▽サトノアーサー 牡4 戸崎 56 栗東 池江寿
良血ディープ×池江厩舎×里見大オーナーで常にブランド人気を被る馬…現時点では当初言われていた程の大器ではありませんし、正直将来的にも結構底が割れている印象はあります。

池江厩舎は現在13勝止まりで、ダービーではキタノコマンドール故障・安田記念ではペルシアンナイト不完全燃焼など大舞台でも中々見せ場を作れず、またそれ以外でも大分苦しんでいる印象です。
勝ち星が伸びないのは昨年絶好調の余波で既にクラスが上がり切った馬が多いからじゃないかと思われるかも知れませんが、それにしても勝てていないというのが事実ですし、3月中旬から5月中旬までは相当な勢いで人気馬を飛ばし続ける異常事態でした。

ようやく潮目が変わりだした5月後半からが復調のサインとすれば、サトノアーサーもそれに伴って更にという可能性は考えられますが…。


━━━ (後編)へ続く。

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