キムラヨウヘイ エリザベス女王杯の有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します。

―アルメリアブルーム牝5武豊56高橋康(栗東)
小回りコース巧者を多数輩出するドリームジャーニーの仔らしく、18年以降の3勝は全て小回り二千コースで挙げたモノ。
前走はそのベストコースと渋化馬場もマッチしての勝利で、外回りコース且つ良馬場条件では苦戦濃厚。


―ウラヌスチャーム牝4マーフィ56斎藤誠(美浦)
≪〇少頭数12頭立て以下[4-3-0-1]⇔△多頭数14頭立て以上[0-1-0-6]≫
ルーラーシップ産駒の不器用さある追い込み脚質馬。
これまでの良績は少頭数戦に集中しており、3走前中山牝馬Sでは14頭立てでの好走でしたがそれも外有利馬場での大外ブン回し競馬が有効というイレギュラーな状況でのモノでした。
2走前は開幕週小回り条件で差し届かず、前走京都大賞典は多頭数戦で内を突く形で案の定窮屈になり脚を伸ばし切れず不完全燃焼…その前走と類似条件のココも大した期待はできない。


★クロコスミア牝6〇〇56西浦(栗東)
●18秋:札幌記念8着→府中牝馬5着→エリ女2着
●19春:中山牝馬6着→阪神牝馬5着→VM3着
●19秋(予定):札幌記念7着→府中牝馬S5着→エリ女

今春シーズンは当初からVMが本番との話で、実際にも有言実行の叩き良化過程でのG1激走。
今期も『秋は府中牝馬Sあたりから始動しようかと思っていたんですが、放牧先で状態が良かったので前倒しで札幌記念を使うことにしました。そうしたら、エリザベス女王杯まで2回使えてベストなローテーション』との談話の通り、本番エリ女の前に2度レース使う為の札幌記念出走始動との話。
上記2シーズン同様に、シーズン初戦の札幌記念では休み明け初戦・叩き台としての凡走を喫しましたが、そのG1激走した過去2シーズンと酷似する良くもなく悪くもないという結果から入ったとも言えます。
そしてこれまた同様に、今回のシーズン2戦目の府中牝馬Sでは前哨戦としての理想的な負け方でのチョイ負け(5着)で…いよいよ3期連続の本番G1激走を完全に視界に捉えて=満を持しての次走エリ女勝負と言えます。
今春以降からは(以前とは)見違えるように関西主場でも乗れるようになった戸崎Jを失ったのは非常に痛いですが…。


―サラキア牝4川田56池添学(栗東)
コノ馬のポイントは夏季節得意性質とスンナリ系気質。
3走前エプソムCはそれに加えて、極端な展開利も受けての激走でした。
2走前関屋記念ではその前に逃げた分もあってか、道中は揉まれるポジションで折り合いが付かない所もあっての敗戦。
前走オクトーバーSでは反省を踏まえて逃げる形での好走。
今回は前走逃げた後というコトで再び戦法に制約がありそうな点、そして季節進行と距離延長という難しい条件に挑戦する局面となります。


―シャドウディーヴァ牝3松山54斎藤誠(美浦)
これまで左回りでは6戦5好走に対して、右回りでは3戦0好走。
前者の唯一の凡走はオークス6着で、やはり左回りならば確実に走るという見方ができる。
右回りの4走前フラワーCも前走ローズSも内にモタれて追い辛そうで、前走秋華賞ではそれでもあわやの所まで持って来ていましたが…やはり右回りで長い直線となると最後まで伸びてこられる期待は小さめで。


△フロンテアクイーン牝6津村56国枝(美浦)
まずは4走前中山牝馬S1着時の◎推奨文を参照↓
『フロンテアクイーンの3走前府中牝馬Sは現役トップクラスのディアドラ&リスグラシューとの接戦で、2走前エリ女は太目残りと距離長い二二ながらも直線で捌けていれば3着も有り得た大健闘で、前走ターコイズSは当時回顧「フロンテアクイーンはこの日が中山初騎乗のマーフィーJ騎乗で、それは外を回らされないためにはやむを得なかった面もあるとしても、やや序盤を積極的に入り過ぎた嫌いがあります…結果的にはその分のラスト失速で、レース内容としては勝ち馬と遜色ない高いパフォーマンスだったと見ます」の通り。
その前走ターコイズS組はハンデ減で、愛知杯組はハンデ据え置きというのも前者に有利な印象(昨年ターコイズSは例年の比ではない水準超のレベルあった)。
中山コースはプラスで、苦手な外枠は回避できたのは何よりで、そして先週日曜終盤の外差し馬場を思えば(前日予想では)内枠もややリスクなのでそれも回避できたのは好感で…ココはハンデ込みでの力量最上位級のパフォーマンスをそのまま期待できる局面で、これが非上位人気ならば買いジャッジ。』
・・・
3走前ヴィクトリアマイルは超高速決着で本質的なマイル適性の差が出た感。また苦手としている外枠競馬だった分もあったと見ています。
OPクラスでは二桁馬番では[0-0-0-6]と全滅で、一桁馬番なら[1-6-2-3]と相当高確率で走っており、昨年エリ女でも内枠でつまらなければ0.1秒差の3着と肉薄していたはずの7着でした。
連戦で距離延長というローテは少し嫌ですが、絶好内枠を引ければ善戦以上の可能性も有。


―ポンデザール牝4ムーア→藤岡康太56堀(美浦)
当初は堀厩舎と太いパイプがあるムーア騎手が来日騎乗予定も、他国での騎乗を優先するとのことで急遽藤岡康太騎手に白羽の矢が。

例の外国人騎手を好むハーツクライ産駒で、また兄姉弟ともに外国人騎手騎乗時にパフォーマンスを上げる傾向ある家系。それだけに剛腕ムーア騎手騎乗ならば怖さはありましたが、日本人騎手のそれも外国人騎手系とは対極に位置するタイプの藤岡康太騎手では・・・。
そのイメージ通り、藤岡康太騎手はハーツクライ産駒とのコンビでは近2年連続で単回収率・複回収率ともに50%割れの相性△結果を示しています。


△ラッキーライラック牝4スミヨン56松永幹(栗東)
まずは2走前VM後の回顧文を参照↓
『高速馬場と横山典Hペース逃げにより超速レコード決着。それを0.1秒差内で後続に差を付ける入線を果たした上位4頭はそれぞれほんの少しの運差で大いに入れ替わる着順も有り得たはず。ラッキーライラックは前走消極競馬の反省から、どうしても必要以上に積極競馬を求められてしまう立場…早仕掛けで差し馬と追い出し遅らせたクロコスミアにも差されてしまった辺りはやや勿体なかった。』
・・・
●ラッキーライラックの位置取り別成績…4角3番手以内[2-2-1-0]>4角4番手以下[2-0-1-3]
●姉ラルクの位置取り別成績(国内)…4角3番手以内[3-2-0-4]>4角4番手以下[0-0-0-7]

3走前阪神牝馬Sは控える競馬で揉まれて何もできず、2走前VMは積極策に打って出て健闘。前走府中牝馬Sも外枠から揉まれず先行での好走。
ココもまずはその競馬の形がキーになってくるが、揉まれずの競馬を志向していた石橋脩Jからテン乗り騎手への乗り替わりは魅力勿論あるがリスクも少々。
スミヨン騎手に限らず欧州騎手は逃げたがらないので、スミヨン騎手も先行競馬ばかりではありますが実は2番手内での競馬はほぼしていません。


▽スカーレットカラー牝4岩田康56高橋亮(栗東)
3走前マーメイドSは詰まり3着とはいえども、他の出走馬はほぼ前走条件クラス馬という超低レベル戦。
2走前クイーンSは展開不利2着とはいえども、3着に条件クラス馬カリビアンゴールドが飛び込む低レベル戦。
前走府中牝馬Sは鮮やかな勝利だったとはいえども、当日の差し優勢の馬場バイアスと展開利があった点は見逃せません。
有力馬として扱われる今回も、折り合い専念の追い込み競馬が濃厚で…そこまで安心して買える馬ではないだろうと。


△クロノジェネシス牝3北村友54斉藤崇(栗東)
オークス後から一貫して、現3歳世代牝馬はカレンブーケドールが能力トップに君臨しているとの見立てです。
オークスではそれに完敗の3着、前走秋華賞ではカレンブーケドールが手負いの状態だった分で先着できたとの解釈をします。その3着以下は大分小粒だっただけに、果たしてコノ馬が古馬頂点を目指せる器なのかというのはやや疑問符が。
また詳細は別稿に譲りますが、現3歳世代牝馬のレベル自体にもやや疑問符が付きます。

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小回りコースでパフォーマンスを上げそうなのは??
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