キムラヨウヘイ オークスの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

─インターミッション牝3石川裕55手塚(美浦)
─フィオリキアリ牝3北村宏55清水久(栗東)
アネモネS好走組。
そのアネモネSは例年通り低レベル戦で、そこで抜きん出たパフォーマンスでもない好走馬に世代トップレベル戦での通用は想像し辛い所。
また、フィオリキアリは上記の藤井勘一郎騎手の非主流力を発揮しての好走だった点、インターミッションは小柄な馬で馬体大幅減での身を削る好走だった点で、やはり更にやれる馬だとは見做せないので…消し。


―ウインマイティー牝3和田竜55五十嵐(栗東)
現時点でのゴールドシップ産駒の本賞金獲得順は「ブラックホール→ウインマイティー→ジェニパーベリー→サトノゴールド」で、産駒イメージ通りどの馬も馬場悪化時にベスト戦績を上げています。
ウインマイティーもその忘れな草賞でパフォーマンスを上げて勝利しましたが、そこから東京良馬場替わりでも変わりなくやれる適性の持ち主とは見られません。


▽ウインマリリン牝3横山典55手塚(美浦)




―ウーマンズハート牝3藤岡康55西浦(栗東)
近年では当たり馬率が低下している新潟2歳S馬…その2歳8月時点の新潟外回りマイルコースでは、いくら鮮やかな勝利を見せたとしても真の器は読み辛い面はあります。
その後の阪神JF・チューリップ賞での好走に及ばずのパフォーマンスを見る限りでは、そこまでの馬では無かったというのが真相でしょう。
また、3走前阪神JFでビュイック騎手騎乗で強引な前掛かりな騎乗をされた分で、その後は気性的に難しい所が出てきてとの話。実際に今期初戦チューリップ賞でも折り合い専念されながらも行きたがる所があって6着止まりだったのは評価下がる負け方で、前走桜花賞での大敗はリズムの狂いとしか見られません(そこからの復調は容易ではない)。


▽クラヴァシュドール牝3Mデムー55中内田(栗東)
前走桜花賞については「不利が無ければ~」とも言われていますが、別に不利を受けたから下がったのではなく、鞍上曰く「ビビっていた」とのことですが自ら馬群を嫌ってか後退し始めていたというのが根本です。そのお陰でオーバーペースの集団から離れて、コース取りもロスなく取れましたので…不利4着を上方修正すべきかは疑問です。


それでも能力的には上位評価しなければなりませんが、ただし同厩舎特有ののスピードを磨く調教を施された馬は中長距離路線では不振傾向もあり…ローテや距離などの死角も小さくない人気馬と見ます。


―リアアメリア牝3川田55中内田(栗東)


新馬戦は相手が弱過ぎた分で正確な評価は下せませんが、相当な大物感を感じさせるパフォーマンスだったのは間違いありません。
ただし、2戦目アルテミスSで早くも期待外れ感あるパフォーマンスに終わり…その後のG1連続惨敗を見るに上記の通り超早期英才教育の賜物で新馬戦詐欺を見せただけの馬という見方をします。


★サンクテュエール牝3ルメール55藤沢和(美浦)


先週の同狙いは不発でしたが…過去何年にも渡って有効に機能してきたのがソレですので、当面は同様の考え方での取捨をして参ります。
サンクテュエールも正に前走道悪で人気を裏切った藤沢和厩舎育成馬で、この良馬場替わりというのはパフォーマンスを急伸させる例が多々あるパターンですので…巻き返しを期待したい一頭です。
(あと藤沢和厩舎もノーザンFの下請け厩舎へと成り下がっているとの見方もありますが、それでも在厩期間なんかは他の同系厩舎よりも長く与えられているのが主で、やはりそれなりのパワー(自主性)は持っている方の厩舎と見ます→同厩舎馬はやはり同厩舎なりの“色”が出ている。


★スマイルカナ牝3柴田大55高橋祥(美浦)
まずは前走桜花賞9人3着時の対抗評価見解を参照↓
『これまでハナに立つ競馬では3戦3勝、そうでない競馬では2戦2凡走。
近親エイシンヒカリ同様に、まともな競馬をさせる為にはハナに立つしかないというタイプです。
前走チューリップ賞では逃げ戦法を嫌う岡田繁幸オーナーの考えもあってか、無理に下げる競馬を試みて自滅しましたが、さすがに行かせるはずのココではまだ逃げの手では底を見せていない馬との見方もできます。』
・・・
これは「ようこそ競馬の聖域へ」という2010年発刊の岡田繁幸氏の片腕とされた関係者による暴露本の内容ですが…ラフィアンは騎手には指示順守の騎乗を求めて「指示通り乗れば結果がダメでも良し⇔指示に背いて乗れば例え勝ったとしても懲罰対象」であるなど…。
それが今もそうなのかは知る由もないですが、2走前フェアリーS逃げ切り勝利を境に、岡田繁幸オーナー所有馬の柴田大知騎手騎乗率は急激に低下して、桜花賞以降から先週までは騎乗数はゼロだったりします。

それらはだから何だという話ですが…馬の方に話を戻すと、その桜花賞は相当厳しいラップを刻みながらも逃げて3着残りというのは、やはり逃げれば別馬という見方ができます。
その形が当然想定されるココも侮れぬ一頭と見ます。


―ホウオウピースフル牝3福永55大竹(美浦)
前走フローラS時には『ホウオウピースフルは中距離馬ながらも気性の激しさから距離マイルを試された様な馬です。前走クイーンCよりも今回距離でこその馬とは言えますが、気性的には距離延長ローテでどうか、騎手的にも距離延長でソロリと乗ることを求められる馬にレーンJの戦闘力は世間評価(レーン人気)ほどは求められない点でどうか。』としましたが、実戦ではそれなりにペース流れた中でもまともに掛かる競馬で…それでも2着に食い込んだのは馬の能力でしょうが。
レーン騎手はコノ馬ではオークス(距離二四)は無理だと放棄した後、その翌週の手綱を取ったデゼルではオークスにゴーサインを出したという経緯(デゼルが出たからホウオウピースフルを手放したのではなく、デゼルが出る前からホウオウピースフルを放棄したという点がポイント)。
名手からの個体評価は決して高くなく、それでいて距離延長二四に厳しい壁に挑むココでも通用とは?


▽マルターズディオサ牝3田辺55手塚(美浦)
チューリップ賞後には「今回は大外枠からやや出して行く競馬で、前哨戦から勝ちに行く姿勢の競馬をしていたのはやや気掛かりですが」と記しましたが、桜花賞ではHペースの中でも折り合いを欠いての惨敗。
どうも前進気勢が強くなっている近況で、これで距離一気延長のオークスというのは楽ではないはずで。


★ミヤマザクラ牝3武豊55藤原英(栗東)
これまでのレース振りを見ると、外から被される形を相当気にする仕草が見受けられます。初戦はそれで内で包まれて負けていましたが、距離延長の広いコースのココはまずその弱点は露呈しないだろうと考えられます。
そしてこの血統は基本的には中長距離向き…近2走は無理に距離マイルの桜花賞を目指された分でパフォーマンスは伸びませんでしたが、本質的な距離適性があるだろうココならば急伸させてくる可能性は秘めている一頭と見ます。


〇デアリングタクト牝3松山55杉山晴(栗東)
エピファネイア産駒については詳しくは完全版Tipsでもピックアップした通り、揉まれ弱さが一大特徴としてあります。
デアリングタクトも新馬戦ではその嫌いを見せており、また調教でも併せ馬調教になると動かない点から、その弱点を秘めている可能性が高いと見ています。
前走桜花賞でもそれ次第では崩れ得るとの見立てでしたが、結果的には松山騎手の完璧な騎乗で弱点を見せずの激走結果に。
道中は一団Hペースで進む第一馬群のすぐ後ろのポケットで追走で、道中はその馬群がゴチャ付いてクラヴァシュドールなどが後退する事象がありましたが、それもスペースが広くあった分で上手くクリアして、難なく外に持ち出す形での末脚一気でした。

エピファネイア産駒は折り合いを欠く馬が多いので距離短縮が良さそうにも思えますが、逆に距離短縮で窮屈な競馬になるよりも、距離延長で気分良く追走させた方がパフォーマンスを上げる傾向があります。その点で言えば今回オークスの条件は〇で、あとは枠順や他馬のマーク次第で再激走の可能性の方が高いです(仮に内枠でもバラける展開になりがちなオークスでは致命的にはならない)。


▽デゼル牝3レーン55友道(栗東)
レーン騎手が芝重賞OPで人気馬を飛ばしたのは「ベルキャニオン・コントラ・サートゥル・プロディガル・カウディーニョ・サトノフウジン・プリモシーン」で7分の5がディープ産駒、残るサートゥル&カウディーも折合難タイプ。
デゼルは正にそのディープ産駒で、また出遅れる馬で、距離延長という…レーン騎手の騎乗で飛びがちなパターンの馬という点には一抹の不安も

平安Sは穴馬の出番は相当見込み薄なため、馬券妙味ありそうなメイSをピックアップ。
第二重賞の有力馬診断はこちら!

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