キムラヨウヘイ オーシャンSの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―エスターテ牝5丸田54伊藤伸(美浦)
折り合い難から距離短縮ローテに良績集中するのと、小柄な牝馬で軽斤量時(過去好走は全て52キロ以下⇔53キロ以上では過去8戦8凡走)にしか走らないという2点がポイントという馬。
この非ハンデ戦での斤量54キロ戦では大きな期待はできず…。


▽エンゲルヘン牝6○○54五十嵐(栗東)
4走前は不得手雨馬場での敗戦。
3走前は直線詰まりでの敗戦。
2走前は良馬場で逃げ切り完勝。
前走はまた不得手雨馬場での敗戦。
良馬場ではその3走前を除いて6連続好走で、その馬場状態ならば決して底を見せていない馬と言えます。
週末の天候次第ではありますが、良馬場条件ならば前走の様なコトは無いはず…それでも上位勢の層は厚い分で馬券内までは苦しそうですが…。


―グランドボヌール牡6○○56鈴木孝(栗東)
芝では右回りだとモタれる面があってコントールも利かないし・粘りも足りない…左回りが何よりの前提条件となる馬(ダートだと行き脚足りない分で、逆にコントロールできてたのが3走前でしたが…)。
芝での4走前までの4走も左回り激走⇔右回り大敗の連続で、それ以前も左回りに限れば大分安定した結果を残してきています。
その鬼門としている右回り芝では厳しい。


―ダイメイプリンセス牝7秋山真54森田(栗東)
まずは前走シルクロードS後の回顧文を参照↓
『コノ馬は夏場(6,7,8月)に良績が集中する夏馬で、毎年の様に冬場に戦績を落として夏にピークを迎えるという戦績推移になっています。
昨夏もその北九州記念で9人1着激走がありました。
今回は冬場初戦で坂路で一杯にやって4F52.9でしたが、これが季節進行と共に51秒台を出せる様になった頃合いが例年の復調のタイミングになっています。』
・・・
まだ得意季節の前で、2週前も1週前も坂路時計も詰まってきていない今回の激変は望み薄で…。


★ダノンスマッシュ牡5川田56安田隆(栗東)
5走前シルクロードSの他上位勢は外枠からスムーズな競馬をできた馬ばかり…その中で馬場バイアス的に有利ではなかった最内枠から、直線でスムーズにならない所もありながらも一瞬の脚を使って且つ余力の脚十分で勝利したダノンスマッシュは正に力の違いの競馬でした。
4走前高松宮記念では不得手左回りの分もあって、チグハグなレース振りでの4着…一気に戴冠とはなりませんでしたが、それでも十分に当路線での力を示した形ではありました。
3走前キーンランドCはより嵌まる競馬だったタワーオブロンドン・リナーテを最後まで寄せ付けずの勝利は力の違いだと言って良いはず。
2走前スプリンターズSは詰まる所もありましたし、能力はタワーオブロンドンの方が・適性はモズスーパーフレアの方が僅かに上回っていた分の惜敗でした。
やはり左回り高松宮記念を除けば常にトップクラスのパフォーマンスの連続で、やはり右回りでさえあれば路線最上級馬に位置づけられる馬で…斤量面でも有利な右回り戦のココこそ走るべき馬で当然重視。


★タワーオブロンドン牡5ルメール58藤沢和(美浦)
前走スプリンターズSでは『前走セントウルSでも一歩目については他専門スプリンターよりも遅れを取っており、道中も敵死に乗じてスルスルと取り付けたというのが半分あって、恐らく今回スプリンターズSでは道中二桁通過順位で直線を迎えるだろうと』との見解でしたが、スプリンターズSでは確かに通過順位こそ二桁でしたが、道中手応えはスプリント戦を経るごとに良化して…この4連戦でスプリント仕様は完全に整っていたというのが結果論と思います。
ココは高松宮記念を見据えた前哨戦の位置付けの一戦ですが、ただしドバイ遠征で高松宮記念には乗れないルメール騎手にとっては今回が勝負の場面。こういう時のルメール騎手は、本来よりも一歩早い仕掛けで勝ちに行く騎乗をしてくるのがデフォで…いきなりから注目。


★ナックビーナス牝7横山典54杉浦(美浦)
まずは7走前カーバンクルS後の次走チェック馬見解を参照↓
『毎度書いています様に、コノ馬は非内(非イン)の競馬をするとすぐ気を抜きがちで力を出し切るコトが難しくて、それ故に“芝1200にて内(イン)で競馬をすれば過去パーフェクト成績(9の9)”になっています。
2走前スプリンターズSは外の競馬で不完全燃焼…前走はダートで度外視級敗戦…今回は大外枠からの競馬で最後は頭が上がって前を捉えられずの2着。
いい感じで人気を落とす近況になっていると思いますが、それらは全て本領発揮の競馬ではありませんので…(昨年は対抗評価止まりでしたが)今年も高松宮記念で穴で買えるのが楽しみです。』
・・・
昨年オーシャンSは外目枠順でしたが、過去パーフェクト好走パターンの内に付ける競馬ができましたので…例の如くの好走惜敗走を見せてくれました。

5走前高松宮記念では中枠発走から内前に行けずに、道中接触不利もあって外競馬になってしまえば集中できずに投げ出すというは受け入れるしかない負けパターン。

3走前キーンランドCは絶好最内枠からの前年同様の逃げ競馬でしたが、展開不利とバイアス不利があった分だけ粘れず5着という結果。
2走前はあまりに楽な逃げでの勝利、前走は逃げ切り寸前も全くラチ外からやってきた追い込み馬に足を掬われる形のやむを得ない敗戦

3走前で“芝1200にて内(イン)で競馬をすれば過去パーフェクト成績(9の9)”は崩れてしまいましたが、それでもそれも含めてインで競馬できれば必ず強い競馬はしているには変わりありません。

今回は強敵相手との戦いとなりますが、例の如く内枠を引くなどしてイン競馬が叶えば一歩も引かぬ戦いはできるはずです。


―ティーハーフ牡10国分優56西浦(栗東)
近2走は得意とする京都且つタフ馬場でも全く動けず…常識的には高齢10歳馬の衰えと見るべきか。
2回前の休み明け初戦は9人気3着激走、その前の間隔が空いていた場面では18年鞍馬S12人1着・17年高松宮記念16人4着など、休み明けローテでの鉄砲駆けも目立っていた馬で…実際に休み明け初戦よりも叩いてパフォーマンスを上昇させた例はこれまでほぼ無いという馬ですので。


―ナインテイルズ牡9野中56長谷川(栗東)
まずは2走前アイビスSD時の有力馬診断見解を参照↓
『脚を溜めて一瞬の脚で差すのが本領発揮の形。
3走前オーシャンSなんかはHラップ好位競馬は自分の競馬ではなかったはず。
近2走は下位騎手騎乗でチグハグなレース振り。
その前の4走前はバイアス不利で悲観要らぬ敗戦で、5走前6走前はキチンと好走。直千コースでは過去4戦2好走で、敗れた2戦は渋化馬場をHペースで前に行って失速したモノで、好走した2戦は外枠から道中も上手く溜める形で最後まで脚を残したモノ。
今回も直千コースなら手腕期待できる戸崎騎手に鞍上強化で、外枠を引ければ変わり身も。』
・・・
そのアイビスSDでは[不利な内枠]から[直千向かい風時に於いて不利な自力先行競馬]をして、道中までは手応え良く進むも[一瞬の脚を使い切ってからは急失速]というナインテイルズらしい負け方でした。
前走北九州記念は外枠からHペース外先行で全く脚が溜まらずの敗戦。
近走はまるで理想的な競馬が叶っておらず…再び直千コースで外枠を引いたタイミングこそが狙い時と見ています(さすがに周回コースの重賞では足りませんが…)。


▽ハウメア牝6ヒューイ54藤沢和(美浦)


藤沢和厩舎2頭出しの2頭目。
先週阪急杯では藤沢和厩舎の勝負度の低さの現われと言える木幡育J起用のライラックカラーはぶっ飛びましたが、コチラはファーストジョッキーのルメールこそタワーオブロンドン騎乗も、投げやりな騎手起用ではなくキチンと短期免許外国人騎手を確保したのは注目ポイント。
とはいえども、ナックビーナスの欄にも記してある通り、本来は着差を付けて勝てるタイプではないナックビーナスに離されての2着入線だったラピスラズリSは如何にも物足りないパフォーマンスで、その前のオパールSも力負けの部類で…重賞ではやや不足か。


▲ラブカンプー牝5ミナリク54森田(栗東)
4走前までは8走連続二桁着順負けと散々でしたが、3走前京阪杯では外有利馬場で最内枠先行から9着という復調窺える内容。
その後の2走前と前走は共に道中接触不利あって、揉まれ弱さも秘めるラブカンプーにとっては厳しい競馬になった分での敗戦でした。
近3走の京都とは異なる、前残り馬場でスンナリ積極策ならばソコソコやれてもおかしくない状態にある可能性も十分ですが…ただし、先週ウインブライトの騎乗もそうでしたが、差し追い込み競馬では絶望的な上にかと言って先行意識も薄いミナリク騎手でその競馬をしてくれるかという懸念は拭い切れませんが…。


▽レジーナフォルテ牝6杉原54佐藤吉(美浦)
まずは前走カーバンクルS3着時の推奨文を参照↓
『本命馬レジーナフォルテの2走前アイビスSDは、前哨戦韋駄天Sよりも高速馬場ながらも1秒以上遅い決着タイムとなりましたが、それの何よりの要因は向かい風の下でのレースになった点。そして向かい風レースで有利なのは前の馬を風除けを使ってラストに抜け出してくる組で、逆に不利なのはその向かい風を真っ向から受け止める競馬をした組でした。
そこでレジーナフォルテは後者の不利な競馬をした組で、その厳しい状況下でも自力先行競馬をして掲示板に粘った結果は評価できるパフォーマンスでした。
前走ルミエールADは非常に低調な一戦で、そこでの勝利結果自体はさほど評価できませんが、不得手な雨馬場・低速決着でありながらで、地力強化は窺える内容ではありました。
近走は直千条件を中心に使われていますが、千二条件でも変わりなく走れる馬で、そこでも昨年は重馬場を除けば2戦2好走。
その良馬場への条件好転となるココは、近走以上に走れるはずで…直千巧者のイメージも付いた分で被らない人気で買えるのも良し。』
・・・
その前走カーバンクルSはやや外有利バイアス馬場で、大外枠追い込み馬ライラックカラーが最後方一気の勝利。そこで内枠逃げで3着まで粘った内容はそれなりに評価できるモノでした。
今回も週末の天候が鍵となりますが、パンパン良馬場でやれれば意外と粘れても。

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