キムラヨウヘイ フェブラリーSの有力馬診断の総まとめ(前編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

▽カフジテイク 牡6 福永 57 栗東 湯窪
▽サンライズノヴァ 牡4 戸崎 57 栗東 音無
共に根岸SではフェブラリーS出走権利獲得(その時点では勝利を収める以外では出走黄色信号)を目指してのメイチ参戦で、結果的には2着で賞金獲得したサンライズノヴァはギリギリセーフで、3着で賞金不獲得のカフジテイクはギリギリ除外対象という明暗クッキリという結末に。

ただ、何れにしても、それだけ勝たなければならぬ一戦で敗戦を喫したという事実は物足りないですし、前哨戦から本気仕上げが求められたという点でも強調材料になりません。

サンライズノヴァは斤量2キロ差あったノンコノユメに捻じ伏せられた結果は、まだ一線級には及ばない馬であるコトを示す結果と言えるかも知れません。そもそもその前にもOP特別で2着だった馬で、上下の力量差がハッキリしているダート界に於いてはまだまだ軽い相手関係としか遣り合っていない4歳馬というコトを忘れてはならないかと。

カフジテイクは3走前武蔵野Sでも前走根岸Sでも斤量差あったノンコノユメに劣る結果。前々走チャンピオンズCはノンコノユメが砂被り自滅競馬して、何とか0.1秒差だけ先着という結果でした。その時点で落ち目扱いされていたのはノンコノユメでしたが、その比較で言えば寧ろ劣化が隠せないのはコチラなのかも知れません。
特に根岸Sでは東京・1400・雨馬場というのはベスト中のベスト条件で、それで同脚質馬に0.4秒差の結果は言い訳のできない結果だと思います。


▽ノンコノユメ セン6 内田博 57 美北 加藤征
まずは前走根岸S(6人1着)時の◎本命推奨見解を参照↓
http://livedoor.blogimg.jp/sguw/imgs/6/3/635d35da.png
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去勢後の1年間超はスタンドプレー外国人騎手騎乗によって非常にストレスフルな競馬が続いていました。それが、キチンと指示を守る日本人騎手・特に仕事人と言うべき内田博J起用と、それを敢行し易い大外枠と、そして昨秋武蔵野Sとは異なり展開利(差し追い込み有利)も手に入れたコトによる激走でした。
去勢効果説(去勢からの立ち直り説)については何とも…それについてはウンザリする程に出走する度に“今回は去勢効果ある”との旨が出回っていましたから…確かにそれは徐々にあるのはあるのでしょうが、このタイミングでいきなりというのは都合が良過ぎる短絡的な話に思えます。

なので、根岸Sでの重賞制覇という結果はいつでも出せる位の地力は失っていないとの見方をしたいのですが、前走は人気落ちだから狙いましたが毎度毎度安定した結果を求められる馬ではないのは見解をご覧頂ければお分かりかと思います。

これは根岸S上位3頭全てに言えるコトですが…どれも外差し競馬という注文が付きます。
サンライズノヴァにしても3走前武蔵野Sでは内枠で包まれて何もできなかった通り、外を伸び伸びと走れないとと言う。
ノンコノユメも砂を被りたくないのと、気性的に他馬を気にする面があるので外を走れないとと言う。
それには非多頭数の縦長馬群の根岸Sはドンピシャの条件だったワケで、G1激戦に於いてその再現は言うほど簡単な話ではないはずです。
特にノンコノユメは前走でもズブ過ぎる面が目に付きました…内田博Jは距離1600に延びれば追走が楽になるとの旨のコメントをしていますが、そうなって急加速問われるレースとなった時に寧ろマイナスに働く可能性も・・・。


―キングズガード 牡7 藤岡佑 57 栗東 寺島
3走前みやこSはテイエムジンソクが先行馬を一蹴したせいというのもあるが、4着以下は馬場差もそれほど無い前々日の1000万下(牝馬限定戦)よりも全く劣る入線時計でした。
キングズガードはテイエムジンソクが強過ぎた故の勝てずの結果で、後続を突き放している強い結果だと捉えられるかも知れないが、コチラが強かったと言うよりも後続があまりにだらしなさ過ぎたというのが真相でしょう。

前走根岸Sについては、鞍上藤岡佑介Jはレース前から『上手く馬群を捌いて来られるか』などとイン差し競馬をする気満々で、実際のレースでも極端にその形を敢行してきました…。ただし、確かに内有利傾向ある中京のプロキオンSではそれが功を奏しての重賞制覇があったワケですがそもそも根岸Sはそれとは対照的なレースですし、この日の馬場傾向は寧ろそういう競馬は逆傾向でありました。展開的にもいつも通り控えて丁度良かったはずですし、イン差しにしても完璧に捌けなかったとなれば、結果的にはマイナスしかない戦法を選択してしまった様に思えます。

チャンピオンズCも根岸Sも真の力量が見えないレース振りをしている点で難しいのですが、結局のトコロを言えば不得手左回りでは下手な競馬になりがちですし、根岸S同様に得意のイン競馬が功を奏さないフェブラリーSでも期待できる類の馬ではないと思います。


―ララベル 牝6 真島大 55 小林 荒山
―レッツゴードンキ 牝6 ○○ 55 栗東 梅田智
サンビスタだけは意味が分からないのですが…基本的にはダート中距離路線に於いて牡馬と牝馬の力差は明白で、牝馬の当路線一線級馬というは牡馬換算すればOP以下級馬となります。
なので、牝ダート中距離路線に於いてギリギリ勝利を収めた経歴がある程度のララベルはココに混じれば普通に力量最下位レベルで、芝では対牡馬一線級と張り合えるレッツゴードンキにしてもダート界に入れば性差による能力マイナス換算すべきで(仮に芝と同等のダート適性を持っているとしても)何枚か落ち馬だと見るべきです。
一つ前の牝馬・マイル・ダートでの頂上馬だったホワイトフーガでも、フェブラリーSでは9着と10着でした…レッツゴードンキは所詮はホワイトフーガを上回れなかった馬です。。


△ニシケンモノノフ 牡7 横山典 57 栗東 庄野
前走シルクロードSについては結果的には芝適性の無さが全ての敗戦と言って良いでしょう。
昨秋のJBCスプリント勝利馬で、世間的には恐らくダート短距離馬のイメージかと思いますが、距離適性的にはどうもそうとも限らないそう。
昨年フェブラリーSは完全外有利バイアスあっての差し追い込み決着となったワケですが、そこで内先行競馬でそれらに次ぐ5着というのは見所大の競馬でした。
若干距離不足1200で窮屈な競馬をするよりも、昨年みたく距離1600でもリミッターを外した競馬をした方が能力全開が望めるという。
昨年惜しむらくはインカンテーションが逃げを譲らなかったコトで2番手に控えざるを得なかったコトでした…もしも今年こそ楽に逃げさせて貰える競馬ならば無きにしも非ずと見ています。

━━━(後編)へ続く。