キムラヨウヘイ マイラーズCの有力馬診断の総まとめ(後編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―カデナ 牡4 幸 56 栗東 中竹
成長力に乏しいとの評価が妥当なディープインパクト牡駒…それの2歳時代快進撃馬で、3歳春以降は殆どゼロ実績であるのがカデナです。

3走前神戸新聞杯は仕上げも甘かったですし距離の壁があったという敗戦で、前々走菊花賞は極悪馬場で何もできなかったという敗戦で、前々走中山金杯は福永J曰く距離二千すら今では長いコトを第一敗因として挙げていましたが…いよいよ前走東京新聞杯で言い訳の出来ない大敗を喫してしまいました。

前述の通り古馬になってからの成長力が期待できる背景馬ではありませんので、これにて終了という可能性が高いです。

3歳秋の天皇賞秋時の有力馬診断見解『言い方は悪いですが、結果的にはこの程度の馬だったカデナの絶対的主戦騎手の座を守る為に躍起になっていた福永Jは見る目が無かったというコトになりますか(本来なら秋天での古馬有力馬騎乗のチャンスは大いにあったはずなのに、容易にはカデナをポイ捨てできないですよね…)』も…天皇賞秋・中山金杯・東京新聞杯まで付き合わねばならなかった福永Jも、お手馬サングレーザー出走のマイラーズCで主戦地位解放されてさぞホッとしているコトでしょう。


―グァンチャーレ 牡6 古川吉 56 栗東 北出
京都巧者で好走歴は内を立ち回った時に集中という馬。
3走前洛陽Sでは外枠外回し競馬で好走しているが、過去戦績を振り返ると雨馬場時にはその限りでは無いレース振りでも好結果出ているので、つまりは雨馬場はプラスになるタイプなのだろう。
近2走は阪神コースで連続好走しているが、これは偏に地力強化の賜物と言って良いだろう。
今回は得意京都コース替わりで、あとは舞台設定的にも自身適性的にも内枠を引けるかどうかが大きなポイントになりそう。
もし外枠なら消し、内枠でも高速上がり対応の面で見劣りそうなので押さえまでかなと。


〇サングレーザー 牡4 福永 57 栗東 浅見
3歳春までは中距離克服の教育で出世が遅れた経緯で、折り合い面を気にしなくて済む距離マイル以下転向後から快進撃という経緯。
距離満から距離マイル戻った前走マイルCSでは折り合い不安を投げかけたが、結果的には宥められる程度で気性面でも大いに成長をアピールした激走結果だった。
ただし、そのマイルCSにしても前走阪神カップにしても差し追い込み有利展開で、折り合い重視策が良い方に転んでの連続好走だった…それに対して今回は当時とは逆展開が見込まれる開幕週前哨戦レースですし、その上で距離延長でペース次第では折り合い面も絶対では無いでしょうから…地力は上の評価でもココで買うべき馬なのかと言えば少し違う気もする。


▽ベルキャニオン 牡7 藤岡佑 56 美北 堀
OP昇級後の3走前米子Sは道中掛かり追走も4着、2走前ディセンバーSは長欠明け初戦で4着、前走東京新聞杯は相手関係揃っていた中での4着まで0.0秒差7着…順調に使えない弱みはあるが能力的にはそれなりにはある馬だと言える。
前2連対は共に内枠を引いてそれを生かす競馬で成し遂げた好走だった…自身適性的にも舞台条件的にも有利な内枠を引けた場合のみ穴一考の評価。


―ピークトラム 牡7 小牧太 56 西脇 山口浩
地方転厩後もダートで芽が出ず、良績の芝レースを求めての中央遠征競馬。
確かに中央在籍時代には芝で全く足りないというワケではなくて、昨夏朱鷺Sでは酷量58キロを背負て0.2秒差など可能性は無きにしも非ずではある。

ただし『気性的に難しい所がある馬で、馬群を割るのを嫌がったり前走みたく包まれる形ではカラッキシになりがち。近走の良績は外回りコースでゆったり先行できた場面ばかりで、そういう舞台条件で中外枠で急かさずともスンナリ先行の競馬ができた時にはアッサリ巻き返しも有りそうな馬』と見解していた通りのスンナリ系馬で、故に活路は中外枠競馬だろうが、それは原則内有利マイラーズCに於いては不利なレース振りという…。


★ムーンクレスト 牡6 ○○ 56 栗東 本田
近1年でも5度も◎を打っている当予想常連馬…コノ馬のOP昇級後の好走歴2度(6人3着・9人1着)は共に◎を打っていますので相性は悪くないはず。
実は前走でも◎を打ったのですが、それも正直内心は結構自信ある方だったのですが4人10着大敗という残念な結果でした…それはレース振りからは敗因が読み取れない不可解な負け方だったのですが、鞍上が言うには長距離輸送が敗因だったとのコト。
確かにコノ馬の過去14好走歴は全て関西圏(阪神京都中京)でした。
前走が長距離輸送の影響で確かだとしたら、その前も含めてワケ有り敗戦が相当連続で続いるワケで…人気的にはもう底値も底値です。

近5走連続凡走中とボロボロの馬柱だが、昨秋はスワンS・マイルCS・阪神Cというトップ路線に挑戦して全てHペース差し有利決着を先行競馬してコンマ秒差ならば及第点で、前々走については好位馬群内で包まれて最後まともに追えずの二桁着順だったので完全に度外視すべき敗戦結果でした。
今回マイラーズCは内有利馬場の前哨戦レースで内前有利展開の可能性が高くて前者の敗因の二の舞は回避濃厚、そして距離千四ではなく千六ならば包まれない位置取りを取れるはずなので後者の敗因の二の舞も回避濃厚です。
回避だけではなくて逆に恵まれる位でないと厳しいでしょうが…やや無理筋なトコロですが本年マイラーズCの一番の穴馬はコレだと見ています。


━━━(前編)はこちらに掲載しています。

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