キムラヨウヘイ ヴィクトリアマイルの有力馬診断

※印は[★激走候補~△有力~▽軽視~―無印」を表します

―イベリス 牝5 酒井学 55 角田(栗東)
揉まれ弱くてスンナリ逃げ競馬でこそパフォーマンスを出せるタイプ。
6走前までは同型の存在や控える競馬教育によって不完全燃焼が続いていましたが、5走前からようやく逃げ戦法に切り替えて3戦目で結果に結び付いたのが2走前京都牝馬S1着。
ただし、それらの本領発揮できる逃げ戦法でも、パフォーマンスが高かったのが京都牝馬S1着と阪神カップ6着で、パフォーマンスが低かったのがリゲルS6着と阪神牝馬S6着で…やはりベルカントの妹という血統馬だけにやはり適性は距離マイルよりも短い所にあるはずでこの距離条件では逃げ恵まれても厳しい。

―エーポス 牝4 ○○ 55 北出(栗東)
3走前フィリーズRは内有利バイアスが強かったレース。そこで同馬は岩田騎手らしいイン差しが嵌まっての勝利でした。
その後の回顧で『この距離千四のHペースでもやや行きたがる所があったのは、桜花賞を思えばやはり気掛かりで。前走エルフィンSではチューリップ賞5着馬に敗戦を喫しており、それを物差しにしても単純にフィリーズレビュー1着はチューリップ賞掲示板以下級の価値でしか走っていないと言って良いと思います』と記しましたが、同出走馬のその後の成績(ほとんどの馬が2勝クラスでも通用せず)を踏まえても、やはりフィリーズR1着の価値はさほど認められません。
前走阪神牝馬Sは距離マイルで掛かり気味先行競馬で、引き続きその距離マイルではノーチャンス。

★グランアレグリア 牝5 ルメール 55 藤沢和(美浦)


・・・
藤沢和厩舎の馬が極端に芝道悪条件を苦にしているというのは何度も記してきた話ですが、実際に2005年以降では芝重不良の重賞で連対したのはグランアレグリア1頭のみで、そのグランアレグリアにしてもルールの不備で2着になっただけで本来ならば4着だったというのが正当な結果です。そして前走大阪杯もその高松宮記念の比でないまともな道悪でまたしても4着止まりでした。それらは共に馬場状態が全ての敗戦だったと処理して良いでしょう。

2走前マイルCSでは『今年出走した高松宮記念と安田記念は渋化発表馬場で、スプリンターズSは良馬場でも大分タフな設定の馬場でした。今年4走目にして初めて正真正銘の綺麗で軽い馬場状態が叶いそうな今回は、更にパフォーマンスを上げてくる期待もできますので、人気通りの予想となってしまいますが最も勝利が期待できる存在として◎を打ちます。』としましたが、当時と同じくまた大得意条件戻りとなるココは当然有力視。

▽サウンドキアラ 牝6 松山 55 安達(栗東)
3連勝と勢いに乗って挑んだ昨年VMでは2着に好走しましたが、昨秋復帰以降は気持ちの面での問題が出てきた感で…3走前マイルCSの最終追い切りでも松山騎手は「集中力を切らさなければ上位に食い込める」としていましたが、それはつまりは集中力が切れるというのを主題として捉えるべきです。
1度気持ちが切れた牝馬を立て直すのは容易ではないというのが定説で、安定して好走できていない近況からいきなりココで変わってくるとは?

▲スマイルカナ 牝4 柴田大 55 高橋祥(美浦)
近親にエイシンヒカリがいる血統で、この血統の馬は逃げられるか否かが大きなカギを握る傾向。
しかし、逃げを好まないラフィアン所属馬ということもあってか、逃げない競馬の教育を叩きこまれているという近況。
3走前オーロCは2番手競馬で相当行きたがるシーンもあっての2着で、2走前ターコイズSでも前を追いかけたがるシーンはありましたが教育の成果と前方馬と距離を置く追走ができたこともあっての勝利でしたが…そうは言っても逃げる競馬ほどの打点を叩き出せていない危うい好走だったのも事実。
もしも逃げる競馬に切り替えてくるならば怖さはあって、同型多数のココでは確固たる情報が無い限りは手を出し辛いというのはありますが…。

▽ダノンファンタジー 牝5 藤岡佑 55 中内田(栗東)
ダノンファンタジーの中内田厩舎について、常々言っていることは「早熟性(早期活躍)」「仕上がり早(前哨戦〇・鉄砲戦〇)」「スピード重視(距離二千以上△)」で、その一点目を重視して3歳秋以降は基本軽視してきました。
その中で3走前阪神カップは激走されてしまいましたが、その三点目にかかわる「距離短縮」でこれまで隠されていた素質をようやく露にできたという面が強かった感です。そのレース後に『この距離千四でのレース振りの盤石さと強さを見るに、距離マイル以上では難しいだろうし、仮に距離千四以下としても鉄砲戦でこそだろう。』と記しましたが、その後の2走は連戦ローテで走れずという結果に。
休みなく連戦ローテで距離延長となるココは変わり身は望み薄か。

―ディアンドル 牝5 団野 55 奥村豊(栗東)
まずは3歳秋のスプリンターズS時の有力馬診断見解を参照↓
『(略)コノ馬はこれまで千二特化のキャリアですが、その中でも実は高速時計で走った経験はなく、体型的にも実は距離千四以上でも走れそうなタイプに思える点で…本当に本当に生粋スプリンターであるのかについては必ずしもではないというのは主観としてあります。
あとはコノ馬は内の馬を気にする面があって、2走前まではスンナリ先行競馬ばかり、前走北九州記念は内枠好位競馬でしたが外有利馬場のせいで内が常にフリースペースでの競馬でした。それでも直線に向く所では内の馬に過敏反応するトコロも見せていました。まともに揉まれる形になってどうかという未知数な面もあります。』
・・・
そのスプリンターズSでは結果的には何よりも揉まれ弱さと、それにプラスαとして距離適性の面もここまでの負け方に繋がったと考えられます。
その際に「距離適性的にも気性的にもスンナリ競馬し易い距離千四以上路線で改めての期待ができます」と記しましたが、その通りに距離を延ばしてよりスムーズな競馬に持ち込みやすい中距離条件で復調顕著という近況です。
ただし、その理想的な状況だったここ2走でも低レベル重賞でやっと好走した位ですので、自分の形に持ち込み辛い相手関係&大幅相手強化のココではさすがに・・・。

▽テルツェット 牝4 Mデムー 55 和田郎(美浦)
これまで6戦5勝で唯一の敗戦は柴山騎手が御せなかった2戦目だけで、それ以降は距離マイル路線と上位騎手騎乗で4連勝という近況。
精神面では大分危うさあって常に休み休みのローテを敷かれてきましたが、今回は馬本位というよりはローテありきのレース選択でのヴィクトリアマイル参戦という面も否めず…間隔が詰まっても馬が走れる状態にあるかは微妙なトコロで。

▽マジックキャッスル 牝4 戸崎 55 国枝(美浦)


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これまでの6連対は全て最終追い切りコース調教で、坂路調教では停滞する国枝厩舎の典型的な馬。
3歳秋までは馬体に身が入らずに世代準トップレベル級に留まっていましたが、連続して馬体重二桁増で出走してきた昨秋以降はパフォーマンスを上昇カーブさせての連続好走…ただし前哨戦で馬体を大きく減らしてからの中4週ローテは少し嫌ですが。

激走候補は2頭。一頭は左回り替わりで、もう一頭は鞍上強化で期待!
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