キムラヨウヘイ 東京新聞杯の有力馬診断の総まとめ(前編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

★マイネルアウラート 牡7 柴田大 57 美南 高橋裕
先週白富士Sの◎マイネルハニーは“ラフィアン談合競馬(忖度競馬)からの解放”を第一根拠にした推奨でした。
それの前走のディセンバーSでは“ウインフルブルームの逃げ”がグループ内の優先事項で、そのせいで同脚質にも関わらずそれに気を遣う不本意競馬を強いられたパフォーマンス低下要素あった中での勝利を評価したというワケです。
もちろん、グループ構成員としての柴田大知Jはそれを表立ってコメントするコトはありませんが、コラムを見ているとそれについての恨み節に聞こえる話をしているんですよね。
例えば16年毎日王冠(逃げマイネルミラノ丹内・番手ウインフルブルーム柴田大)後には『我慢せざるを得ない展開だった』という奥歯に物が挟まった様な回顧をしていました。

で、そのマイネルハニーの“ラフィアン談合競馬(忖度競馬)からの解放で本領発揮”の再現の資格を持つのが〇〇〇〇〇ではないかと見ます。
近2走は同グループ内で立場・地位が低い扱いだったのでしょう…一言で言えばわざと下手糞な競馬をしているかの様でした。
今回はその忖度しなければならない相手関係は不在ですから…ココならば完全燃焼が期待できるのではないかと見ます。


▽アドマイヤリード 牝5 藤岡康 54 栗東 須貝尚
まずは昨春阪神牝馬S回顧文を参照↓
『小柄ステゴ牝駒で強烈なピッチ走法が特徴的。
それだけに前走阪神牝馬Sでは外回りコースで大外枠を引いて外々をグルっと回ってくる競馬になるとどうかと思ったが、ルメールJは外差し馬場でガラッと空いたインを立ち回る頭脳プレー(?)。
基本的には外が伸びる馬場でしたが、かと言って内を通った馬が全滅する様な馬場ではなかったので、つまりはその馬の荒れ馬場適性次第の面もあった。それにピッタリだったのがコノ馬で、前走も重馬場での圧勝劇だった通りステゴ産駒ピッチ走法馬でこの手の馬場の巧者だった側面は確実にある。』
・・・
今回と同舞台条件の3走前ヴィクトリアMも外の方が伸びる馬場でしたが、だからこそ得意とする一瞬の脚を生かしたインを突く競馬を高確率でできてしまう条件であり、尚且つこういう内不利馬場でも他の馬と比べて影響を受ける所が小さいという適性の持ち主であった分での激走。

ルメールJも「彼女の瞬発力は、強いけど短い。ラスト100メートルまで我慢して、最後だけ追った」とレース後にコメントしていましたが、その通りでその競馬ができるかどうかに懸っている馬です。

前々走クイーンSではなし崩し的に脚を使わされる形で案外な結果で、前走府中牝馬Sでは再び直線一瞬脚勝負で負けて強しに見える好走へと至りました。

今回はその4走前阪神牝馬Sや3走前VMみたく外有利馬場ではありませんので、多頭数競馬でのスムーズな競馬が持ち込めるのは結構なリスクと見る必要があります…それがルメールJ騎乗停止で東京実績無い藤岡康Jならば尚更です。
また、そもそもとして中間調教を見る限りでは、少し仕上がり面に怪しい所もありそうなので。


▽ガリバルディ 牡7 三浦 57 栗東 藤原英
4走前ダービー卿CTは中枠スローペース前残りで後方で掛かり何もできずで、3走前京成杯AHでは同コースでも枠順好転とペース好転と差し展開の条件総好転によって一変結果となった経緯。
5走前までも馬柱汚れていましたが、その凡走局面はは距離二二挑戦やG1挑戦や正月京都内有利大外枠など明らかな条件不適レースばかりでした。
前々走富士Sも外有利馬場での内枠競馬が堪えたとすれば情状酌量できるモノですし、前走マイルCSも馬場バイアス不利の最内競馬をしたのを思えば情状酌量できるモノです。

OP昇級後の3好走は中京記念・大阪城S・京成杯AHで全て差し比べというレース…中々それに巡り合えないせいで結果不安定となっているが、逆に言えば無欲の追い込み脚は今でも一定程度は計算できる馬です・・・果たしてそれが東京新聞杯で期待できるのかと言えばレース傾向的に“否”という点で重い評価は中々与えられませんが。。


△クルーガー 牡6 浜中 56 栗東 高野
前走京都金杯では大外枠を引いたからこそ距離ロスない競馬を指向したのかも知れないが、スムーズに差す形を作れた勝ち馬ブラックムーンに対して直線詰まりつつラストにようやく2着浮上というのはやや後手の競馬になっていた印象もあった惜敗。
その前のマイルCSでは0.3秒差の健闘で、その前の富士Sについては展開恵まれ要因も大きかったとは言えども長欠明け初戦を思えばやはり力ある馬という競馬だった。

ココでも単純に地力上位に数えられる馬に違いないが、やはり難点としては末脚鈍い印象もある後方脚質馬という点。
それが向いたのが富士S・京都金杯なので、逆に展開不利の可能性も全然あるココではそこまで強調できる馬になるだろうか。


▽サトノアレス 牡4 柴山 57 美北 藤沢和
近年結び付きが強まりつつある藤沢和厩舎×柴山Jのコンビ。
ただし、藤沢和厩舎の勝負騎手は今となってはルメールJを筆頭として外国人騎手になっており、昨年2017年に挙げた全平地勝利数43勝の内34勝がルメールJで、残り9勝の内で日本人騎手では僅か5勝です(更に所属騎手以外では僅か3勝)。
その柴山Jも昨年は11戦0連対で、悪い言い方をすれば調教要員且つ敗戦処理要員になっています。

また、近年の同コンビでの重賞好走例であるエポワス(昨年函館SS3着)も、結局はルメールJでの乗り替わり機会で重賞1着だっただけに、本番はソッチだったのかという話に見えてしまいます。

サトノアレス自身も昨秋富士Sでは大野Jで6着凡走、ルメールJ乗り替わりでOP2着と変わり身を見せた経緯があります。

つまりは…(ルメールJ騎乗停止前から決まっている)柴山J起用という時点で、藤沢和厩舎サイドとしては本気で勝ちに来た場面=本当に仕上げてくる場面ではないだろうと読めます。


―ベルキャニオン 牡7 石橋脩 56 美北 堀
例の重賞レースでの石橋脩騎手×堀厩舎コンビですので…それについては中日新聞杯マウントロブソン(3人6着)時の診断見解抜粋をご覧下さいませ↓

『堀厩舎と言えば高額賞金レースでの勝負所では主に外国人Jを中心として一流所の騎手起用で、逆にそれ以外…特に石橋脩J起用は本気ではない証になっている。
今秋もオールカマーでアルバートに石橋脩J起用で凡走後、本番なのだろう次走以降で外国人騎手起用で結果を出しました。
一昨年の共同通信杯ドゥラメンテ2着がありますが、それを除けば近5年以上で騎乗数は結構ありながらも好走数はゼロという有り様です。

石橋脩Jにしても堀厩舎馬となれば当然力が入る場面なのでしょうが、そこでドゥラメンテ取りこぼしも含めて5年以上も0点結果を続けているとなると何らかの致命的な問題があるのかも知れません。

別にココが叩き台や捨てレースってコトは有り得ないでしょうが、ココで石橋脩Jが期待に応える結果を出すというのは少し想像し辛い部分もあります。』
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昨秋以降でも“アルバート4人7着・マウントロブソン3人6着・レアリスタ8人14着・デルタバローズ3人13着”で近29戦1好走(ドゥラメンテのみ)というブッ飛びコンビですね。