キムラヨウヘイ 関屋記念の有力馬診断の総まとめ(前編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―ロードクエスト 牡5三浦56小島茂(美浦)
本年当初は気性的な難しさから距離マイル路線を諦めて、師曰く「完全なスプリント仕様」に変えるとして距離千二連戦で尚且つ前走では距離千二で位置を取りに行くシフトチェンジまで施されていました。
それでも距離千二では距離不足が明らかになったのが結論だったでしょうか。

一度千二の馬に本気で作ろうとしていたトコロから、再び距離マイルに戻す…しかも先行策をさせる意向…果たして大丈夫なのかという不安が先立ちます。

あとは中間一頓挫あって急仕上げ気味になりそうな点でもマイナスです。


△エイシンティンクル 牝5和田竜54坂口則(栗東)
前々走小豆島特別では重賞級インディチャンプを振り切り、前走豊明SでもHレベル戦で前が崩れる展開を先行押し切り…能力的には確実にOP級以上で通用してくるはずです。

最大の鍵は折り合い面でしょう…前々走まではほぼ毎度逃げで、前走は距離短縮且つHペースが利いて先行競馬でもOKでしたが…Sペース寄り濃厚・ウインガニオンとの兼ね合いについては注意が必要です。


▽ショウナンアンセム 牡5○○56田中剛(美浦)
前走パラダイスS本命推奨馬…まずは当時の有力馬診断見解&予想見解を参照↓
『普通に昇級OPクラスでも通用するはず。
前々走フリーウェイSはHレベル戦且つ差し決着で、それを先行2着は強い競馬でした。
前走もクラス再編成直後の降級馬相手での完勝。
その前走で逃げる競馬をしたのがどうかですが、距離短縮千四で掛からず常識的な競馬さえできれば好走できるはずです。』
『この相手関係ならば下手に逆らわずの競馬をするでしょうし、前走は逃げたとは言っても超スローペースマイルなので距離短縮1400で無難な競馬に収めるコトもできるはずです。
これも下手な競馬を打たなければ好走濃厚。』
・・・
ちなみに前々走多摩川Sからは2着馬ワンダープチュックも次走格上挑戦OP2着好走でした。
その多摩川Sも前走パラダイスSもスローペース逃げ切り競馬…それでも脚色を見る限りでは決して恵まれただけではない確かな地力あっての勝ち切りでした。
ただし、これもエイシンティンクルと同様に、元は折り合いが付かずに距離短縮・逃げ戦法へと転化した馬だけに、距離延長と逃げられないシチュエーションで果たしてという面はあります。


★ウインガニオン 牡6津村58西園(栗東)
コノ馬は夏場しか走れないというのと、左回りしか走れないというのが二大特徴です。
3歳時にも4歳時にも5歳時にも春夏に連勝・連続好走を決めており、逆に言えばそれ以外では一つも走れていないという分かり易過ぎる戦績…夏付近且つ左回りでは過去高確率好走実績の持ち主です。

昨冬マイルCS~京都金杯の連続凡走については上記に2大苦手条件(冬・右)に該当していたのと、どちらもHペース先行競馬という厳しい競馬をした分の止む無し大敗でした。

今季は春夏替わりでも過去年の様なガラリ一変は見せられていませんが、それでも3走前は休み明け初戦での0.3秒差7着・2走前はHペース逃げでの7着・前走でもHペース逃げでの8着で…展開さえ噛み合えば重賞級での勝ち負けは見えるレベルで走ってくれる想定はできてきます。

“展開さえ噛み合えば”という意味では牽制し合い易い新潟外回りコースは好都合ですし、そして連続凡走後で少々人気落ちタイミングというのもGOODでしょう。


▽フロンティア牡3福永53中内田(栗東)
プリモシーン欄の通りの現時点で相対的に優位に立つ3歳世代牡馬…こんなNHKマイルCで12人気13着馬でも中京記念で4着まで足りたというのはある意味驚きです。
ただし、中京記念は当地を庭とする福永J騎乗で、Hペース中団競馬という適性的にも展開的にもベストに近い競馬をしての4着で…あれよりも上がり速くなる新潟外回りマイルでそれ以上となるとどうでしょうか。
キチンと前に行く馬が揃っている以上は、福永Jの頭には先行策という考えも薄れるはずで。


━━━ (後編) へ続く。