キムラヨウヘイ 関屋記念の有力馬診断の総まとめ(後編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―チャンピオンルパン 牡7○○56勢司(美浦)
準OPでは4連続好走中…しかもそれは全て5番人気以下の人気薄めでの連続穴好走です。
だからと言って別に恵まれた走りを続けているのではなく、キチンとそれなりの相手関係で力を見せ続けていますので…騎手横山和生Jなどなどのバックボーンがそうさせているのでしょうか…。

以前までは新潟コース専用機だったのが、それ以外の特に鬼門だった中山コースでも好走している辺りは確かな地力強化が窺えます。
本格化後初めての大得意新潟コース起用…その面での怖さはありますが…。


△スターオブペルシャ セン5内田博56藤沢和(美浦)
まずは前々走谷川岳Sでの◎推奨文を参照↓
『これだけ距離千四系馬や逃げ系馬が大挙出走ならば、新潟マイルとはいえどもソコソコ以上のペースで流れるだろう。

それならば距離マイルのペース替わりが最大懸念材料のスターオブペルシャが力を出し切れると見て狙いたい。

これまでのキャリア21戦で掲示板を外したのは、明らかに距離が短かった距離千二起用戦と去勢明け初戦馬体重大幅減戦のみ。
それ以外は全て掲示板内に入っており、特にその去勢明け2戦目以降は7走連続好走中。
これまで勝利後に上のクラスに上がっても3着を外したのは[未勝利1着→OP4着]のみ。
どうしても抜け出して甘くなる面があって勝ち切れない戦績だが、逆に言えばキャリアを通じて力負けというのもほとんど無いという戦績。
それでいて4走前はビップライブリーの2着・3走前はストーミーシーの2着などOP級馬と互角に渡り合ってきたワケです。
前走も僅差勝利でしたが、鞍上曰く最後に遊んだ分で詰められた辛勝でした。

コレはほぼ確実に初OP昇級でも通用してくる馬だと考えられますし、去勢後に減った馬体重は完全に回復してから更に進化も見られる近況ですし、ココでも最上位で走れていい器だと見ます。』
・・・
その前々走谷川岳Sは距離マイルでもHペースだったので折り合いOK、そして差しポジションで展開向きという好材料はありました。
ただし、それにしても常に詰めの甘さ癖あった馬が、いきなり0.3秒差圧勝したのは重く見る必要があります。
その癖さえ無ければ、上記の通りとっくに出世していて然るべき馬でしょうから。

前走パラダイスSは不可解な1人気大敗…強いて言えばスローペース替わりで折り合い面で楽では有りませんでしたが、それでも同様でも過去ここまで負けたコトはありませんでしたので。

懸念としてはソラ癖が本当に収まったのか、そして新潟マイルコースでの折り合い面、そして前走不可解大敗の裏…それら懸念材料が何事も無ければ勝ち負けあって良い一頭ですが…。


―チェッキーノ 牝5杉原54藤沢和(美浦)
上のスターオブペルシャの前走パラダイスSは、直前までは杉原騎手で想定されていたのが、直前になって内田博幸Jに変更されていました…つまりは藤沢厩舎内での杉原騎手の位置付けというのはその程度であると。
前走米子Sでは同騎手騎乗で2人気7着でしたが、そこから劇的復調あって勝負気配ならばこの騎手続投ではないはずで。


★ベルキャニオン 牡7石橋脩56堀(美浦)
OP昇級初戦の5走前は道中掛かり追走も4着、4走前は長欠明け初戦で4着、3走前は相手関係揃っていた中での4着まで0.0秒差7着、2走前でも相手関係揃っていた中でHペース先行競馬で掲示板入り健闘…順調に使えない弱みはあるが、能力的には重賞でも面白いトコロあって馬だと言えるはずです。

前走は前々走でHペース先行競馬をした影響か、距離延長とペース遅替わりで前掛かりの追走に…その分だけ終いに伸びを見せられなかった印象の負け方でした。また基本外差し決着の分で分が悪かったのもあるでしょう。

前々走健闘やその前の近2連対は共に内枠を引いてそれを生かす競馬で成し遂げたモノでした…前走はそれが仇となる競馬でしたが、どうも内有利色が強い今の新潟芝ならば…内枠を引き当てるコトを前提条件に大穴候補。


★プリモシーン 牝3北村宏51木村(美浦)
まずは前走NHKマイルC時の有力馬診断見解を参照↓
『ここ最近の戸崎騎手について…個人的にはヘグリ騎乗で人気馬を飛ばした後に出す敗因コメントにかなり違和感を持っています…そこでは「騎乗ミスを認める」のではなく「馬の状態面・精神面の問題を指摘する」のがあまりに多いので。

その代表例が桜花賞プリモシーンのケースで、それの敗因としては恐らく大多数の意見としては戸崎Jの騎乗ミス(詰まり)は避けて通れない最大要素だったと思いますが、当の戸崎Jはその部分を避けたコメント出しを出しています。

競馬ニュースマニアの私が見てきた限りでは、自身の騎乗が不味かったコメントは一切出されていません。
巷に出回る騎手の敗因コメントというのはレース直後の記者取材で聞きだされるモノなのですが、どうもそこでは自分のミスを隠す傾向は否めません。

また、競馬ラボ(競馬サイト)での自身コラムでも桜花賞プリモシーン回顧を展開しているのですが、そこでも『どんどんテンションが上って嫌な感じ』『集中力も欠いた雰囲気』『精神的な課題が出て』などと馬の問題を指摘するばかりで、自身の騎乗云々については一文字も触れていません。

流石にクラブコメント上では触れざるを得ないはずなので触れていますが、それを除けば自分の騎乗云々がメディア上に乗るのを避けているのではないかと思える様な…そもそもコメントしない横山典Jは除いて戸崎Jが騎乗ミス無視コメント率はトップクラスという印象です。

いや、もちろん私よりも戸崎Jの方がプリモシーンのコトを何倍も何十倍も把握しているワケで、もしかしたら別に戸崎Jの一見騎乗ミスも実はあの着順への影響はゼロに等しくて、どんなに上手く乗っても馬の精神状態が悪くてあれ以上は着順が上がり様がなかったのかも知れません。

ただの戸崎Jへの悪口になってしまいましたが…つまりは元リーディングジョッキー戸崎Jは、公に対しては桜花賞の着順は自分の騎乗ではなく馬の問題と言っているというコトです。
戸崎Jが言うコトが正しければ、桜花賞で少し詰まった様に見えたからと言ってココで再評価は不正解というコトですね。』
・・・
前走NHKマイルCは前走桜花賞のリプレイを見ているかの様な戸崎Jのチグハグな騎乗ぶり…相も変わらず敗因はスタート失敗だとしか言っていませんが、同じくのスタートの出だったレッドヴェイロン・ケイアイノーティックがスムーズな外差しで好走している以上は、その戸崎Jの無策振りを指摘しないワケにはいきません。
今回はその戸崎Jから北村宏Jへの乗り替わり(公式では斤量51が主な理由とのこと)で、あとは精神面に課題ある馬だけに非関西輸送と間隔空きローテはプラスです。


現3歳牡馬の対古馬成績はとても優秀です。
ただし、後のHレベル世代と言われた現4歳世代馬はこの時期ボロボロでしたので、それが世代レベルの証明になるかと言えばまだ時期尚早なのかも知れませんが、少なくとも今はそれを買うべきタイミングなのだと思います。
逆に3歳牝馬はクイーンSで桜花賞健闘2頭が返り討ちに遭った通り、現時点では並み程度です。

プリモシーンの場合には…その3歳牝馬というフィールドで見れば必ずしも古馬混合重賞級の計算はできないのですが、ただし前走NHKマイルCでそのHレベル3歳牡馬相手に5着しているならばその計算ができてきます。
それも桜花賞もNHKマイルCも明らかな戸崎騎手のミスあって着順を落とした競馬だっただけに尚更そうです。
コノ馬がココで通用するのは自明と見ますが…。




━━━(前編)はこちらに掲載しています。

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