今井雅宏「重賞ステップ解析」安田記念

Mの祭典レース・目黒記念ではお手馬の◎マイネルウィルトス(6番人気)を軸に3連複14,640円の万馬券を1点目、3連単66,640円の6万馬券も6点目で的中!デムーロ騎手の「ゲリラ競馬」まで読み切った完璧な予想に到るまでの経緯をたっぷりと解説!
そして今週の安田記念はどう攻めるのか?まずはステップごとの好走パターンを解析!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


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;先週は目黒記念の方でした。予想上位3頭が3着以内独占で、3連複14640円の万馬券が、もちろん1点目の的中で、3連単の6万馬券も6点目的中、馬連も2点目的中と、ほぼ完璧予想でしたね。目黒記念は、18年にも3連複23330円の2万馬券1点目中があって、また同じ万馬券の1点目的中ですから、相変わらず破壊力あります。さすが、数々の伝説予想をしてきたMの祭典レースでした(笑)。

;懸案だった馬体重も増えてなかったしね。

;日曜は新潟5Rでも、3連単万馬券2点目的中がありましたよ。

;理想としている2点目以内の万馬券的中だったのは良かったよね。2キロ増だから、対抗から買っても良いけど。それでも3連複は当たるから。3歳のダート先行馬なんで、2キロ増なら、Mの馬体重論的には、ハイペースだと我慢しちゃう可能性も高いけど。勝負レースが、危ない馬体重が多くて2,3,4着と一押しを欠いたのは、ちょっと不完全燃焼だったよ。

;ダービーも、「490前半で入れ込んでると心配」のレースのポイントで、当日はその通り危ない要素が揃いましたね。いつものように馬体重で勝負でした。

;あと、先週話した逆ショッカーの種牡馬データだけど、来週更新の予定だから、また新種牡馬は来週ここで解説するよ。

;それは楽しみにです。ではまず、当たった目黒記念からですが、本命は6番人気マイネルウィルトスでした。直ぐでした?超人気薄の札幌記念でも本命にしたくらいの、詳しい馬ですし(笑)。

;いや、パッと見はマカオンドールのバウンド短縮だった。

;評価は低かったですね?

;今の高速馬場だと、活性化が弱いという判断で諦めた。悩んだのはマイネルウィルトスと8番人気ウインキートスの2頭。マイネルは、前走2200mを勝ちに動いて活性化して、スタミナも十分。ストレスもない。ウインは、誰もが分かる、Mの基本、前に行く位置取りショック。もともとが先行馬で、陣営も先行策を宣言しているから、「陣営とコンセンサスの取れた位置取りショック」という、Mでは最も激走確率の高いタイプになる。ただ、2頭とも危ない要素もあったよ。

;なんでしょう?

;マイネルは出遅れ癖がある上に、鞍上まで出遅れ癖のあるデムーロだ。仮にスローになって出遅れたらさすがにアウトだよね。この人馬の組み合わせでスタート抜群なんてあり得ない、ほぼいまいちのスタートになる。それで先行馬が少ないメンバーでは前提として、危ないよ(笑)。ハイペース外差し競馬にさえなれば、スタミナがあって、活性化されて、ストレスもないから、出遅れさえむしろプラスになるんで、勝つけど。メンバー的に、スローの確率が高いんで、本命は怖い。ウインキートスは、前走のコメント見たら、行こうと思っても馬が行けなかったらしい。馬に行く気がなくなったということだ。もともとダッシュ力が弱い先行馬で、意識的に仕掛けないと、多頭数外枠では先行出来ない馬で、そこに前へ行く意欲が薄れているとしたら、ほぼアウト、もう詰んでる。内枠なら、馬群に対応するから良いけど、スローの外を回ったら集中力が切れちゃうタイプだし、余計にね。ただ、前走がダッシュ付かなかったのは、GⅠ連戦の疲れの可能性も高い。GⅡ12着惨敗後で、中8週も開けてれば、蓄積疲労が癒えて、ダッシュ力が戻る可能性もある。
 それと馬体重だね。マイネルウィルトスは、前走太めもあって負けたんだ。休み明けでまた増えるようだとかなり厳しい。

;レースのポイントでも解説がありましたね。

;増えてきたら、特にスローだとキレが鈍るんで、その時点で何をやっても無理。ウインキートスも、調整過程と間隔から、太い気がしたんだ。前走減ってたから、少しくらい増えても対応出来るし、むしろMの馬体重理論的にはダッシュ力が付いて良いけど、かなり太いと、前走からもう馬に走る気がなくなってる可能性があって危ない。それでコメント読んだら、「極端な太めが残らなければ」なんて言ってるんだ(笑)。つまり、その可能性が少なからずある調整過程ということを、暗に示している。どっちも馬体重が怖い。こういうときは、当日、体重が良い馬から買えば良いわけだけど、予想はそうもいかないから、どっちかを、馬体重が大丈夫なことに賭けて本命にしないと。ただ、それは前日には分からないことだから、他の問題を、もう一度検証して気付いたんだよ。

;どうしたんです?

;AR共和国杯のデムーロの心境が分かれば、問題は解決するって。そして調べてみたら、期待通りだった。「前が遅かったので、少しづつ前に行きました」という話だったんだよ。で、次走も調べたら、「早めに動いていった」だった。11番人気の札幌記念で本命にしたときの話、覚えてる?

;ええ。雨予報で本命にしたら、予報が外れて降らないで、切れ負けして4着だったんですよね。高配当3連複的中を逃して、かなり悔しがってました。

;もっと積極策なら、晴れてても3着には来てた、ということでもあったね。つまり、キレがないから、捲り気味に動くのが合うタイプだ。デムーロのコメントを読むと、それを分かってる。つまり、今回も早めに巻くっていく可能性が高い。

;それで、「ハイペースか積極策なら」の解説だったのですね。

;それなら、仮にスローでも、自ら消耗戦に持ち込める。なら最悪の超スローでも3着以内はあるし、ペースが上がれば勝つよね。それで盛り上がって、「このレース、確か捲り気味の馬がよく来てるよな。それなら完璧だ」と思って過去10年調べたら、1頭も捲って3着以内に来た馬はいなかったよ(笑)。怖くなったけど、まぁなんとかデータを破って、捲りを決めてくれるはずということで、最終的に本命だった。ただ馬体重が増えていると、来ない確率が高いから、自信はなかったけどね。

;で、当日は絞れてきました。スローでしたが、本当に外から捲って3角3番手の積極策をとったので、連対したわけですね。やっぱり、予想コメントの指定通りの馬体重で、指定通りの乗り方すると、人気薄でも激走しますよね。

;やや減りすぎだったけど。460キロ台までいってたら危なかった。入れ込みも発汗もなく、3走前の馬体重だったんで、なんとか連対したけど。なかなかデムーロが捲らないんでイライラして見てたよ。「やばいな。どうしたんだ、いつもの捲りは?」って。スタミナ十分だから、もう3角で捲りきって突き放して、あとは惰性で競馬した方が良いんだけどね。ただ終わってみると、マクリ切っちゃうとウインキートスを潰すから、3連複の万馬券が当たらなくなるんで、地味な捲りだったけど、馬券的にはあれで良かったよ。スローの外々回るなんて、普通の馬ではアウトの競馬で凡走するけど、マイネルとデムーロのコンビには、あれで正解ということだね。

;ウインキートスも、4キロ増でちょうど良い感じの馬体重で、指定通りの位置取りショックでしたし、ボッケリーニも解説通り、ベストの緩い流れの内差し競馬で、レースのポイントの解説通りに3騎手とも乗ったので、やはり万馬券1点目的中でしたね。ダービーは、レースのポイントで、「490前半になって入れ込んでいるようだと心配」で、ダノンは490前半で入れ込んでいたので、アウトでしたよね。結局残った2頭、縦目での的中ということでした。

;ただ、パドックではギリギリ我慢していたよ。494キロで、ちょうど490前半に突っ込んだところだし、あれだとダノンベルーガでも良いかもだ。輸送の短い関東馬だから、前軽量より少し増やしてくるのを期待したけど。イクイノックスもかなり減ってたし。こっちは入れ込みはなかったから良かったけどね。ダノンベルーガは馬場入り後に、完全にパニックになって、極端に入れ込んじゃった。精神コントロールの難しいハーツクライだから、大幅減で入れ込むとアウトだけど、どうせ入れ込むならパドックからしっかり入れ込んでくれないと、あのパドックなら買っちゃうから困る。輪乗りのときには無茶苦茶入れ込んで、終わったと思ったけどね。レースも、入れ込んでの大幅馬体減りで体力を消耗してるところに、道中馬群でこすられて、スタミナが残らなかった。何れにしても、人気馬が切れないレースは難しいよ。

;今井さんにしては珍しく、人気3頭の予想でしたもんね。あの予想を見て、人気馬は堅いんだなと諦めましたよ。

;今回は3頭とも、きついストレスはないから、あとは当日、3頭とも前計量で絞ってきているのが嫌なんで、落ち着いているかどうかで、かなりの部分決まる3頭だったよ。観客、一杯入っているしね。

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;葵Sのブレスレスリー、ハナ差3着は残念でした。複勝でも2.3倍ついたのは良かったですけど。

;ハイペース外差しと思ったら、今週の中京短距離は、突如、外差しが利かなくなったよ。前半32秒台まで行けば、さすがに決まったかもだけど、重賞であの程度のラップでは、外差しは物理的に厳しい強制バイアスだったね。

;外から伸びたのはブレスレスリーだけでしたもんね。

;単純なバイアス差の決着なんで、前日の判断としてはあそこまでじゃないかな。

;8キロ増はどうでした?

;増えすぎだけど、ハイペース差し競馬なら、キレは影響しにくいし、3歳のS系ならなんとか我慢出来る範疇だよ。ところで、このレースもデムーロだったでしょう?

;そういえば、目黒記念と同じ人気薄のデムーロ本命ですね。

;しょっちゅう出遅れるし、無茶な競馬するしで、事前に位置取りを計算できないから苦手だけどね。去年の新潟記念だって、デムーロが出遅れて、突然先行馬のマイネルファロンを追い込みに回る位置取りショックしなければ、8番人気のヤシャマルが突っ込んで高配当3連複が普通に当たってたレースだし、厄介だよ。

;「あれは、事前に読めない位置取りショックだよ」って、相当嘆いていましたもんね~。

;ただ、あれを読めないと、デムーロが無茶をして来たレースは外しちゃうから、考えてね。このレースも、後ろに回る位置取りショックで、大外からの競馬を敢えて狙ったんだ。バイアスが計算と違っただけで、彼の動きはシミュレーション通りだったよ。フローラSも、超人気薄のデムーロ本命で、複勝6倍をゲットしたでしょう?

;あれも、それこそ無茶苦茶な乗り方でしたよね~(笑)。

;ああいうゲリラ競馬が合う馬に乗ってるとき、狙うことにしたんだ。そういうときに限って普通に乗ったりすると、凡走するんでマズいけど(笑)。今回のマイネルだって、スローを教科書通り出たなりの内で競馬すると加速出来なくて消えてたはず。得意の、アバンギャルドな競馬が炸裂しそうなとき、敢えて狙うのが良い。ギャンブルだけど、そこを許容しないと、本質的な部分で不確定な世界と折り合いをつけられないから。横山典の唐突な位置取りショックと心中するよりは、まだ不確定要素も少ないし。まぁ出遅れのレベルと、ああいう競馬は当日バイアスに左右されやすいから、嵌まらないと惨敗するけどね。

;なるほど~。
 それでは安田記念のデータ分析です。昨年は天皇賞秋12着からの休み明けだったダノンキングリーが勝ちました。今年は長期休養明けはいませんね。2着のグランアレグリアは、ヴィクトリアM1着後の1番人気でした。

;ヴィクトリアM連対馬は、10頭中4頭が3着以内だよ。1番人気が4頭含まれていたことを考えれば、桜花賞→オークスとかと違って条件が全く同じ分だけストレスもあるから、期待値は高くない。来た4頭は、前走1番人気で激走でなく、疲れのなかったタイプ。このタイプだと、6頭中4頭が来ている。まぁ該当10頭中8頭が前走2番人気以内の馬だから、これをして人気薄だった馬が不利かどうかは言えないデータだけど。前走の位置取りは、3角4~10番手だから、好位からの正攻法だった。2走前は、4~9着と凡走していて、ドバイ2頭と、有馬記念、大阪杯だった。つまりJRA古馬マイルトップクラスカテゴリーストレスの薄い馬だね。2走前が、海外やマイル近辺の重賞でなかった馬なら、5頭中4頭が来ていて、やはり鮮度の高い馬は、当たり前だけど怖い。あと5歳馬は4頭中3頭が来ていて、鮮度と経験のバランスがちょうど良いんだろうね。

;3着のシュネルマイスターは、登録のないNHKマイルC組だったので、前年にいきましょう。



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