今井雅宏「重賞ステップ解析」フェブラリーS

過去5年で3頭の勝ち馬を出すなど好成績のステップレース、根岸Sを徹底解析!
また先週の回顧では共同通信杯で本命を打ったエピファネイア産駒についてワンポイント解説!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;今週は土曜小倉7Rで単勝16.7倍の本命が勝って馬単11040円の万馬券4点目的中等、いろいろと美味しい配当の本命が勝ちましたよね。

;準勝負レースばっかりだったのは盛り上がりに欠けたけどね。土曜に万馬券が当たったのは6.5点レースで、日曜唯一の6.5点レースだった阪神5Rも本命が来て3点目で当たってと、準勝負レースの中でも狙ったのが当たったのは良かったよね。今週は特別レースに良いのが少なかったから、準勝負レースに偏っちゃったのはあったよ。

;共同通信杯もまずまず美味しい配当の本命が勝ちましたが、こっちは勝負レースに抜擢でしたね。これで3年連続本命が来ましたし、よく当たるレースは、連続して本命が来ますよね。

;今回は相手が難しかったけど。

;66点の馬ですね。買ってましたよね?

;少頭数で万馬券だから、いつものように単勝の代わりとしての馬単で66点なら悪くないし、想定オッズより全然人気ないんで期待値も2着馬は当日かなりい高くなったから、押さえる分には悪くないよ。重賞だからオッズ変わらないんで、エアフォーリアの単勝を素直に買った方が良いかもだけど。

;4番人気のエアフォーリアは直ぐでしたか。

;比較的早かったよ。鮮度が高いし、血統的にもピッタリの条件だった。ただデータ的にはあんまり良くないステップだったのと、あと調教が妙に軽くて遅い時計しか出してないんで、叩き台じゃないのかな?ってのは正直不安だった。そしたら当日、凄い筋肉の盛り上がりで、それでいて前走より4キロしか増えてなくて、理想馬体重にジャストの514キロだから、「なんとかなったかな」って安心したよ。

;解説でも調教緩いので大幅増減注意でしたもんね。最大の難関が無事クリアでした。予想では、「前走より速い流れになれば集中しやすい」でしたね。

;平気遅めの想定で、前走より若干速くなる形だよね。そしたら、3ハロン通過は少し遅かったけど、5ハロンでは全然速いし、掛かるリスクも随分軽減された。エピファネイア産駒だから、あんまり短縮で前半から速くなりすぎても困るんで。
;エピファネイアはそうなんですか?

;今度の辞典では前半のラップ差のデータもあるんだけど、前走より前半0.5秒遅くなると、前走より0.5秒速くなるよりも、単勝回収率で倍近く上がるんだよ。

;そうなんですかっ?

;かなりの落差だよね。だから前半は前走より速すぎないほうが良い。量と体力の要素が強いということだけど。ただこの馬の場合は掛かりやすいんである程度ペースアップした方が良いよ。そう考えると、今回はちょうど狙ったところのラップに入ってきたし、位置取りも想定通りに乗ってくれたから、4角では勝つだろうとは思ったよ。

;なるほど。京都記念の方は6番人気のダンビュライト本命でワイドでした。こっちも直ぐでした?

;いや、これは直前だったよ。休み明けのワグネリアンにしようと思ってた。

;ワグネリアンは急に評価下がりましたね?

;やっぱりノドの手術明けはちょっとおかしい気がしてね。あとの人気馬は対抗の1番人気以外は少し怪しいと思ってて、相手なら良いけど単勝期待値は低いと考えてたから、急に本命に繰り上げってわけにもいかなくて、4,5番手評価の予定だったダンビュライトを急遽分析したんだ。フレグモーネ開けで体調が悪そうな高齢馬なんであんまり考えてなかったんだけどね。でも、調教見るとそこまで悪く無さそうなんで、あとは細かく分析していくと、これなら緩い流れの逃げなら勝てる可能性も高いという結論にたどり着いたんで一気に本命にした。本当に締め切り直前だったよ。

;ところがペースが上がって3番手でしたね~。

;あれには伏線があったんだよ。8Rに同じ内回りのレースがあったでしょう?

;今井さんの本命が勝って馬単32倍が2点目的中か何かのやつですね?

;あれ、レース前には「勝ったら勝ったでなんか嫌だな~」と思って見てたんだ。

;またどうしてですか?

;ほぼ同じ条件だからね。ここで本命の逃げ馬アルサトワが楽に勝ったら、京都記念のペースが激しくなるリスクが高いんで。勝つんなら辛勝が良いんだけど、結局圧勝しちゃったから。あれで、京都記念のペースが上がるリスクが高くなった。馬場というより、単にアルサトワのステップが良かったから圧勝したのもあったんだけど、騎手はそこまで考えないからね。ダンビュライトは揉まれ弱くて緩い流れ向きの逃げ馬なんで、同じルーラーシップでもアルサトワとは得意のペースゾーンが全然違うんだよ。そしたら案の定、2頭がガツンと行って、速い流れの3番手になっちゃった。それでも離れた3番手を取れたんで良かったけどね。ステイフーリッシュは押していかないとそんなに速いテンは出せないんで、あのアルサトワのレースで前が潰れてたら馬なりで乗ってスローの2番手でキレ負けするという作戦だったけど、見事に得意の淀みない流れで前に行く位置取りショックを掛けられちゃった。ああいうラップ構成であの位置取りになるとL系ダンビュライトでは、しぶといステイフーリッシュは交わせない。その前のレースの展開までは読めないから、こういうのはレースの順番とか運もあるよ。計算通りのスローで気分良くダンビュライトが逃げてたら、勝ち馬とのマッチレースで、ステイフーリッシュは2,3番手からキレ負けしてしぶとさ活かせないで3~5着くらいだったからね。あと今週は小倉が大変だったよ。土曜は時計の掛かる馬場で予想したら、まさかの超高速馬場だった。あの万馬券が当たった小倉7Rの馬だけが、本命の中で唯一高速馬場向きだったんで、あのレースが当たらないと小倉は全滅確定で祈るように見てたら、終始大外を回る無茶苦茶な競馬でも勝っちゃったんだよ。

;凄い雑な競馬でしたよね。あれで単勝16倍の馬が勝ったんですからびっくりでした。

;あれを見て、「あそこまで雑な競馬で勝てるんなら中距離は外差し確定だな」とニンマリして、日曜は全部外差し狙いで中距離を3レースも予想したら、全くの逆で、外枠の差し馬は外を回らされ過ぎて勝負にならない馬場に変わってた。小回りで馬場を決め打ちして何レースも予想するのは危ないね。前日と180度変わる可能性も4割くらいあるから。特に荒れ馬場の小回りだとね。馬場が逆だった小倉の中距離以外は、だいたい本命が来たから、なんとかなって助かったけど。

;今週もかなり難しい馬場になりそうですね~、小倉は。

;外に各馬が最初から張りすぎると外枠の差し馬はアウトになるからね。でも、一周回ってそれでも外差しが伸びちゃう馬場まで行く可能性もある。日曜の小倉最終はそうなりかけたんだけど、騎手が外差し馬場を意識して誰も行かないで、超高速馬場の小回りでは聞いたこともない前半38秒台の超絶スローだから。あれ見ただけでは、中距離の馬場は全く読めない。あのレースもメインが差し競馬だったんで、突如ペースが緩んだんだ。レースの順番が逆なら、ペースが上がってルビーカサブランカが勝ち切ってた可能性も高いよ。その前の中距離は外差し不可能な競馬だったから、逆にペースが上がっててね。そういうレース順の騎手心理みたいな要素が出て来ちゃうのが、小回りで極端に荒れた状態の馬場の不確定性ということではあるよ。若手が一杯乗ってるんで、超ハイペースか超スローか、どっちかに極端にぶれるんで怖いよね。

;それではフェブラリーSのデータ分析にいきましょうか。昨年ですが、勝ったのは根岸S1着後の1番人気モズアスコットでした。

;根岸S連対馬は、32頭中12頭が3着以内だよ。数が多いから位置取りでまず分けようか。

;今年の連対馬は追い込んでいた馬でしたね。辞典で忙しそうなので、出ない馬の解説するのも大変でしょうから・・・。

;そうだね。出てないステップやタイプでも、そのレースのレース質を考えるには余計でもないけど、今は忙しいからね。それなら根岸Sで3角6番手以降だった馬を見ていくと、21頭中9頭が3着以内だよ。そのうち今回3角8番手以内になった馬だと7頭中6頭が来ている。延長で前に行く位置取りショック、ないし後ろに下がりすぎないという、Mの基本的なステップの位置取りパターンだ。今回9番手以降だと14頭中3頭が3着以内。その3頭は逆に今回14番手以降。14番手以降の馬は6頭中3頭と半分が来ているよ。つまりどうせ動かないなら、矯めるだけ矯めて延長の体力不足を補う形だね。まぁこの形は展開次第になるから、安定感はないけど。4着には9番手と10番手の馬もいるけどね。つまりある程度延長で中団後ろくらいまでに行くか、控えるんなら思い切って控えた方が確率は高くなる。あと2走前連対していた馬は、10頭中2頭が3着以内とやや率が落ちて、来た2頭は準OPと地方だった。2走前に連を外した馬だと、11頭中7頭が3着以内。その2走前は1800m以上のGⅠが7頭、芝が2頭、OP特別が1頭。つまり1600m以下のダートのOPだった馬は4頭中1頭が3着以内と率が落ちる。その馬は2,3走前ともに人気を着順が下回っていたからね。ダートマイル路線のカテゴリーストレスの薄い馬が有利ということになる。あとその馬は今回4角でも15番手だから。極端な位置取りで展開の嵌まり待ちで上手く嵌まったということだったよ。

;2着のケイティブレイブは川崎記念6着後の16番人気でした。

;川崎記念で連を外した馬は、8頭中1頭が3着以内、つまりこの馬だね。率は低いけど全馬人気薄だから確率的には普通かな。同馬は今回4角9番手。他の7頭は今回10番手以降になった。つまり、地方からの大幅短縮でもある程度ついて行けるだけのスピードがある馬は怖いね。それと同馬は前走2番人気6着、2走前も3番人気8着。2走続けて人気より着順が悪かったのは2頭だけで、こんなに差があったのは同馬だけ。もちろん同じである必要はないけど、疲れのないステップは怖いということだね。2走前もGⅠの馬が多いステップだったんで、余計に疲れが出やすかったということもあるんだろうけど。

;3着のサンライズノヴァは、武蔵野S5着後の3番人気でした。ただ武蔵野Sでこのゾーンの出走馬はいないので前年にいきましょう。





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