今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去３年を振り返る対談形式のコラム。
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編；中1週開けて、また3点目以内の万馬券が出ましたね！勝負レース、日曜駒場特別で本命が勝って、3連複48650円がズバッと3点目的中、3連単の20万馬券は4点目的中で、馬単7530円はズバリ2点目的中です。6月の56万馬券的中に続いて、また超高配当が勝負レースで炸裂しましたよ。

今；今回も勝負レースというのが、何より良かったね。まぁ3連単はあくまでおまけで、基本は馬単、馬連、3連複の3点目以内だよ。今回も3連複4万馬券は3点目だし、馬単も2点目の的中で、例によって馬単3点買いもプラスだからね。

編；ですよね。56万馬券のレースでも、馬単の3万馬券はズバッと1点目での的中でしたね。10万馬券的中の3連複は4点目でしたが、それでも少ない点数でしたし。6月最終週の勝負レースでも、やっぱり馬単300倍を3点目で当ててますし、勝負レースで3点目以内の高配当的中が連発です。「当たるときは、万馬券でもなんでも3点目以内で当たる」という、典型的なパターンでした。

今；今回みたいに486倍なら3点買いだと150レースぶん以上だから、如何に3点目以内を厚めに買うのが重要かということだよね。

編；勝負レースは、一日3レースしかありませんから、破壊的ですね。

今；3連単だと点数増えちゃうんで、仮に20点買うと20万馬券を当てても100レースぶんにしかならないから。点数を増やせばそのぶん次第にじり貧になっていくんで、3連単はおまけで面白そうなレースで買うくらいで十分だよ。そもそも人気馬に有利なオッズ構成になる馬券だから、穴狙いの予想だとトータルで損だからね。仮に買うんなら、むしろ3連単は人気馬から何十点も買った方が良い馬券なんで、穴狙い向きではないよ。普通の馬券種を3点目以内を厚めに、あとはいつものように、高配当や馬体重、馬場の合っている馬に少し流しておく程度が正解だね。3点買いだと爆発するまでに資金切れになる可能性もあるから、拾っておく意味合いで少し流すわけだよ。あとは押さえるんなら単勝爆弾と、単勝の替わりとしての馬単総流し。ただ単勝爆弾は、馬体重やオッズで、投下するかどうか慎重に判断する必要はあるよ。

編；67点で一番人気のない馬が3着で、「レースのポイント」で挙げた4頭中3頭で決まっての20万馬券的中だったわけですが、レースの狙いはなんでしたか？

今；ハイペースはほぼ確実なメンバーということだよ。いつも言うように、騎手が余計な判断をする余地のないハイペースが一番論理的に万馬券を当てられるし、ハイペースの方がストレスの影響も出やすいから。

編；「超ハイペース想定」で、想定通りの超ハイペースでしたね。

今；理詰めで万馬券を3点目以内で当てるには、やっぱりハイペース確定レースに限るよ。スローだと位置取りの流動性、騎手の恣意性、思い付きという、超えられない不確定要素の壁があるんで、極論すると運でしかない。あと馬場が荒れている上に天気予報が微妙だったから、ダートの方が天候による馬場変化が少ないぶん、不確定要素も少ないという判断だね。

編；馬場も想定通り、当日は「酷すぎない重」になって、ジャストでした。

今；ホッとしたよ。当日は予報が外れて朝からずっと雨だったからね。「ああ、水が浮く不良になるとまずいなぁ」と、起きて焦ったよ。そしたら、いくら降っても水が浮かないんだよね。それで、「これなら当たったかな」ということだった。ダートはずっと雨が降ってても、雨量が一気に増えない限り、排水もずっとされていくぶん、ああいう雨なら水が浮かないのかな。差し馬本命だから、水がかなり浮いて物理的に差せない馬場になると厳しいんで助かったよ。本命は鮮度が高くて、道悪適性も高い硬いコパノリッキー産駒なんで、見た瞬間に決めたレースだった。ただ2，3着馬は最初、あんまり評価する気はなかったんだ。

編；どうして上位に？

今；2着馬はリズムに躍動感が無いし、活性化もなかった。ただここのところ馬群に詰まるようなレースが多かったから、大外のハイペースだと揉まれず、気分がかなり解放出来るんじゃないかということだったよ。3着馬は難しかった。超ハイペース想定で先行馬だからね。ただ他の先行馬よりはストレスも薄くてリズムがあるんで、極端な高速ダートだと超ハイペースでも1頭は前が残ることも多いから、先行馬ではこれが最先着という読みだった。硬いカレンブラックヒル産駒で、極端な道悪も合いそうだしね。本命の4キロ減は若干嫌だけど、格上げ戦で流動的な時期の3歳Ｓ系だし、1，2番人気の馬体重の方がもっと危ないし、馬場はピッタリだしね。むしろ人気と想定オッズの比では、2着馬から買っても良いくらいだったけど。想定オッズ14倍が当日23倍で、馬体重も良かったから、当日の期待値はかなり高いよ。もちろん、単勝60倍の3着馬も、馬場と馬体重、オッズから、当日は相当に期待値の高い馬になったけどね。

編；逆に函館記念は、「酷すぎない道悪」の稍重想定でしたが、酷すぎる重になって、対抗の方でしたね。

今；予報は午後に降るか降らないか程度だったけど、朝から雨で、重発表でも不良状態だったからね。ああなれば誰でも思うことだろうけど、不良の鬼のマイネルは来るんじゃないか。

編；結局、67点以上で予想コメントに「重が合う」というニュアンスだったのは1，2着の2頭だけで、その2頭で決まったレースでしたね。

今；本命は適度な重なら向くわけだけど、ああいうのだと体力負けだった。マイネルは短縮で洋芝はピッタリだけど、活性化がネックだったね。

編；前走本命で万馬券当てて、札幌記念でも本命だった馬ですから、詳しいですよね。

今；マイネルのほぼ唯一にして最大の心配は、若干活性化が弱いステップにデムーロ騎乗で出遅れることだったけど、あれだけの道悪なら出遅れて活性化が弱くても、普通に間に合うから、問題は雨で綺麗にクリア出来た。ハヤヤッコは解説した通り道悪の内枠がベストだけど、問題が2つあって、前走マイナス体重だったことと、スロー続きの短縮で活性化が弱い点だよね。これも当日プラス体重で、あの極端な道悪なら活性化問題もないに等しくなったから、当日の状況で問題点をすべてクリアしたということだった。

編；極端な道悪になったんで、あの馬連買ってましたよね？

今；あの馬場であの馬体重だと、押さえにはね。ただ本命にしてないから、責任とって元返しにもならない程度だよ。予想と違う馬券を一杯買うのは、仮に当日の状況がどうであれ、嫌だからね。このレース自体の金額を落として、そのぶん、馬場が合ってた前の駒場特別に増やすというくらいのアクションかな。アイスバブルはあの馬場に加えて馬体増で消えたし、他の馬もあそこまで馬場が悪くてプラスになる馬はほぼいないメンバーだった。夏の天候が不安定な時期の不確定要素が出たレースだったね。実際、天気予報通りなら1，2着馬とも忙しくて間に合わなかった可能性は、それなりに高いわけだしね。

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編；あと土曜は、準勝負レース唯一の6.5点レース函館12Ｒで、馬単53倍が4点目で当たったりとかがありましたね。

今；少頭数で53倍なら、4点目でもしっかり買って良いかな。馬体重も良かったし、3点目だった断然人気が叩き2戦目で絞れなかったぶん、危なくなったしね。

編；僕も予想見て、あの馬がターゲットレースなのかな？と思って勝負したのですが、2番人気のフィレンツェを信頼して厚めに買っちゃいました･･･。

今；いやいや、それもまずいよ。2点目の買い目だけど、あの馬もＳ君のいう、ターゲット馬だったぞ（笑）。

編；え、そうですか？前走同条件で2着ですし、まず崩れないかと。

今；ジャスタウェイが大幅延長で2着に走った後は、かりに同条件でもストレスの方が怖いよ。少頭数で買いたい馬が本命しかいないレースで、上位には評価したけど、あれも危ない人気馬、まさにターゲットだったよ。

編；うーん、そうでしたか。

今；いずれにしても、1，2番人気が本命でも対抗でもないときは、馬場と馬体重で単勝爆弾も仕掛けておいた方が良いね。12Ｒだから、単勝の替わりとしての馬単総流しになるけど。今週一番悔しかったのは、いわき特別だよ。

編；勝負レースですよね。結局2着は67点の中で当日一番人気がなかった馬が来たので、3連複の67倍は5点目で当たってますが、7番人気の本命が4着でした。予想上位4頭が4着以内独占で、その人気が1，7，8，9番人気でしたから、本命の4着はショックでしたよね。

今；1番が捲りを仕掛けたのが大きかったよ。

編；「矯めて捲り気味に動けば」の解説通り、15番手で矯めてからの大捲りでしたね。

今；追い込みに回ってさえいえれば、間に合わなかった可能性も高いかとも思うんだけどね。1番人気が差しに回ったのも誤算だったよ。

編；あのくらいの配当だと、5点目でも縦目も買った方が良いですか？67倍ですし。

今；想定オッズより、2，3着馬は相当人気がなかったから。特に3着馬なんて人気馬なんで期待値的にどうしようかと思ってたら、何故か単勝46倍の超人気薄だから。想定オッズとの比と、当日の馬場、馬体重で4点目以降は判断するに限るよね。

編；それでは今週は中京記念です。19年には馬単4590円を2点目で当ててますし、期待してます！

今；今年は小倉だから、レース分析的にはどうかだよね。勝負レースでバンバン万馬券が当たってるのは良いけど、ここ数週は重賞がやけに対抗の方が来てるからね。本命と対抗を悩んだときは、天気予報で最後決めてる部分が大きいのが影響してるけど、対抗から買った方が良いじゃん、とならないように、きっちり当てときたいね。あとデータがどうかだから、途中までいつものように分析して、あとは何かおまけ的なコーナーにしておこうか。

編；なるほど、そうしましょう。では昨年ですが、マーメイドＳ4着後の1番人気アンドラステラが勝ちました。ただマーメイドＳ組はいません。2着には安田記念12着後の6番人気カテドラルが来ました。

今；安田記念で連を外した馬は、12頭中2頭が3着以内だよ。当日3番人気以内の人気馬6頭が全て消えて、信頼出来ないステップになる。ただ昨年以外はマイルで、同距離ＧⅠのカテゴリーストレスがきつかったからね。しかも中京開催時は全く同じ左回りの1600mだから、かなりストレスはきつくなる。距離の違う昨年は1頭だけの出走で来ている訳だから、カテゴリーストレスが薄いぶん、データよりは有利かもね。

編；普通は距離が違った方が関連性が薄そうですが、逆になるのが、Ｍの法則の怖いところですよね。

今；あとカテドラルは2走前が3月の中山記念で7着、安田記念も7着だから、蓄積疲労の心配もなかった。もう1頭は2走前が2着だけど4月上旬のダービー卿で、安田記念も12着惨敗だから、蓄積疲労は少なかった。ちなみに2走前が4月上旬以前の馬なら3頭中2頭が来ているよ。何れにしてもＧⅠからだから、何かしらの方法でトップクラスの蓄積疲労を回避している馬の方が、Ｍ的には有利だよね。

編；3着はマーメイドＳからのクラヴェルだったので、前年にいきましょう。

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