今井雅宏「重賞ステップ解析」中山記念

今週はこの5年で3年当てている得意レースの中山記念。
一昨年にはダノンキングリーが今年のダノンザキッドと同じマイルCSからのステップで勝利。
これは要チェックだ!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


さらに週末のメニュー
・土曜日の「厳選!勝負レース!」に2年前のレース解析
・日曜日の「厳選!勝負レース」に3年前のレース解析+ワンポイントアドバイス
が掲載されます!

週末のさらなる解析はこちらから!

 

;今週は例によって勝負レースの、日曜勝負レース唯一のWマークでもあった小倉8Rで、3連単6370円が1点目で当たりました。ただ、全体には雨で難しかったですかね。

;やっぱりどういう馬場レベルに設定するかで明暗を分けちゃうね。日曜のダートは異様な前残りバイアスになっちゃったし。レッドルゼルは、延長に加えて、そもそも矯めて速い上がりで差した方が良い馬なんだけど、川田もあの極端な前残りを見て前に出して行かざるを得なくなったんだろう。そうなると、体力切れを起こして、最後の自慢のキレが出ない。でも、まぁあの馬場だと責められないよね。勝つつもりなら、ある程度の位置を取らないとだから。あの馬場の時点で詰んでたことになる。恐らくいつも通り矯めてれば、レースが終わる寸前に突っ込んでの2,3着争いにはなったろうけどね。その辺は、強制バイアスが発生したときの難しさだ。各馬の動きが、いつもと違ってきちゃうから。ただもう一つ、問題があったけど。

;それは?

;早い段階で晴れる予報が、かなりくずついてレース前に雨まで降って、超高速になったでしょう?あそこまで極端に速い馬場になると、S質が強くてパワーのある、本質的なダート血統が、強引に押し切るレース質になりやすい。

;ゲノム辞典で、よく出てくるやつですかね?「不良までいくと芝血統は良くない」という。

;適度に速い馬場だと芝血統がダートは良いんだけど、異様に速くなると、生粋のダート血統でないとパワーに対応出来なくなる。その境目を間違えたレースで、芝血統が得意なレベルの設定にしたのが、僕の間違いだったよ。まぁ外枠の差しだからきついだろうと思った岩田が、延長で逃げの位置取りショックを掛けるのも全く読めなかったしで諦めはつくけど。

;小倉大賞典は、14番人気のアイスバブル本命でしたので、結局縦目で6点目の的中ということでした。

;人気3頭は上位評価にしたように、どの人気馬もあんまり切れる感じのレースでもなかったよね。土曜の感じだとあんまり後ろ過ぎたり、外を回りすぎるとどうかという馬場だったから、ダートから芝で中団に行ける人気薄にしたけど、硬さが出た。7歳馬の中1週だから、疲れが出るか、叩き台で上昇するかどっちかだけど、全くの人気薄だから、後者の方に賭けてみたけどね。反動で硬くなった。人気馬の中ではランブリングが馬券的には良かったけど、牝馬の55.5キロで、勝ちきれるか心配な面はあった。かといって、大外の差しが間に合わない馬場ならアリーヴォも物理的に勝てなくなる上に、1番人気だしね。人気馬の中では、2番人気のヴァイスはやや活性化が落ちるから、この2頭の次位評価が妥当という判断になる。結局、普通に外が追い込める馬場になったんで、アリーヴォが勝って、追い込みのカデナでも間に合ったけど、ああいう特殊バイアスだと、馬場設定が全てだから、ピンポイントで絞り込むのも難しい。

;馬場と言えば、ダイヤモンドSはちょっと残念でしたよね~。今井さんの予想上位5頭の中に超人気薄の2着馬もいて、馬連でも万馬券でしたが、予報と違って雨が降りませんでした。1,2番手は「湿った馬場ならベター」というような解説で、結局、雨が降った方が良いという解説ではなかった残りの上位評価馬で決まって万馬券という形でした。

;雨は、しっかり降るか、降らないか、どっちかの予報でないと、絞り込めないから難しいよね。特に人気薄が来るかどうかは、天気に左右されるから。

;ヴェローチェは雨が降らない上に、増えすぎ注意で4キロ増の、当日はダブルパンチでした。あの状況だと、他の馬から買った方が良いですかね?

;ヴェローチェは、精神コントロールが難しいんで雨降り馬場の方が良いのと、切れ味勝負向きではないんで、余計に降る方が良いタイプだ。キレの無い馬が太めで出て来て、雨が予報と違って降らないのでは、あそこまでが精一杯だったかなぁ。騎手は上手く乗ってくれたけどね。雨さえ降ってれば、あの走りを見ると、少なくとも馬券圏内には入ってたろうけど、まぁそれは仕方ない。カレンも、精神コントロール面でも、切れ味面でも、雨が降って欲しかったね。

;超人気薄だったランフォザローゼスが買い目に入っていたのはびっくりでした。これは全く分からなかったですが、どうしてですか?

▽今井雅宏の魅力満載のブログはこちらから!▽

ブログ

 

;単純に鮮度が高いよ。なにせ、6歳になって、まだ一度も2500m以上を走ったことない馬が、いきなり3400mだから。しかも、3歳春を最後に3年くらい4着以内に入ったことすらないから、鮮度は相当だったよ。

;普通はそれで評価を落とすところですが、評価出来るのがMの恐ろしさですよね。でも、そういう馬って、結構いるでしょう?滅多にそういう馬を評価することもないと思いますが、他の馬との違いは?

;2走前の0.6秒差8着、前走の高速2000mを捲ってる点から、今回は活性化して、やや覚醒状態にあるということだった。キングカメハメハには長い距離だけど、鮮度時にはむしろ長距離を走るのがキングカメハメハだし。というか鮮度時以外、ほとんど長距離は走らないから、走るとしたら1400m延長の今回ということだよね。もともと大幅延長で初距離だった青葉賞で連対してるくらいだから、鮮度時の長距離延長適性は高い馬だよ。むしろ問題は外枠だよね。大幅延長の外枠で枠なりに好位の外々回ったら、いくら鮮度が高くても、まず無理だよ。別段、そんなにこの距離が得意なわけでもないし。内枠なら、もっと上の評価だったとは思うけど。

;それで、「鮮度高いも、外枠?で注文つけて乗れば」というような解説だったんですね。

;そしたら上手く注文つけて後方に回る位置取りショックで、内を回って、体力ロスをなくしつつしぶとさを活かして、最後に外に出す騎乗だったんで嵌まった。ところで、「高齢の鮮度馬が怖い」のは、こういうことでもあるんだよ。

;昔からMではそう言いますよね。

;高齢馬で鮮度があると、そのぶんずっとエネルギーを溜めているから、解き放ったときに暴発するということだね。ただ、ショックがきつすぎて疲れちゃうパターンもあるから、二つに一つで、そこの判断は難しい。だから、鮮度のある高齢馬は、超人気薄での狙いになりやすい。実はアイスバブルもそれを狙ったんだけど、裏目に出ちゃったわけだよ。

;なるほど、そうだったんですか。
 それではデータ分析にいきましょう。今週は中山記念ですね。確かこの5年で3年当ててる、まずまず得意なレースと思うのでよろしくお願いします!
 昨年は、中山金杯1着後の1番人気ヒシイグアスが勝ちましたが、中山金杯好走馬の登録ないです。2着のケイデンスコールも登録ない京都金杯好走馬で、3着のウインクシードも中山金杯好走馬だったので、早速前年にいきましょう。20年は、マイルCS5着後の1番人気ダノンキングリーが勝ちました。マイルCSは3着馬の登録がありますよ。

;それならマイルCS2~5着馬くらいで見てみようか。そうすると、8頭中4頭が3着以内だよ。前走の位置取りは、2~13番手と様々。ただ4角9番手以降だった馬だと、4頭中1頭が3着以内と、このステップとしては若干率が落ちて、どちらかというと活性化されている方がベターな感じだね。前走追い込んで来た馬は道悪の年で、馬場が重いと活性化の必要性は薄れる。あと来た5頭は、全て今回は3角3番手以内。つまり、「先行馬の延長」の形を取った馬だった。2走前は、毎日王冠2頭、札幌記念、天皇賞秋。レベルの高い2000m前後の馬で、バウンド延長の形だったね。

;2着のラッキーライラックは、登録のない海外からのステップで、3着は取消続きでヴィクトリアMからのソウルスターキングが来たので、前年にいきましょう。



この続きは週末のメニューで!

土曜の「厳選!勝負レース」に20年、日曜の「厳選!勝負レース」内に19年分が掲載されます。
ぜひ予想と合わせてご覧ください!