今井雅宏「重賞ステップ解析」大阪杯

先週は穴馬が多いとして挙げたオーシャンSの差し馬ショウナンアンセムが激走!
大阪杯は昨年本命のペルシアンナイトが6番人気で2着、中山の激戦から延長阪神になって楽に追走出来そうな先行馬が怖い。

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;今週はいよいよ大阪杯ですよ。昨年は6番人気の人気薄で2着に激走したペルシアンナイトが本命でしたし、そろそろGⅠ3年目で傾向も掴めてきましたか?

;2年だとなんともだけど、案外GⅡ時代と変わっていない部分も多い感じだ。まぁ変わった部分もあるけど。劇的な感じではない。

;それなら、データ分析コーナーもやりやすいですかね?

;そうだね、その辺も考えながら分析していくと良いんじゃないな。

;その前に先週ですが、高松宮記念は内伸び決着でした・・・。

;意外だったよ。超ハイペースになって内が潰れて外差しのイメージで予想していたけど、高速馬場になって外回ると間に合わなかったという部分があった。だけど、他の部分がより大きかったよ。

;というと?

;みんな外差しの意識が強すぎて、外に行っちゃったんだよね。だからむしろ外の方がごちゃついて、開いた内がスムーズに競馬出来た。そこに高速で内が有利な状況が重なったということだった。

;「内伸び競馬なら」ということで、17番人気の単勝358倍だったショウナンアンセムを上位に入れてましたよね?レースのポイントでも取りあげてましたし。あれはびっくりしましたが、またどうしてですか?

;当日、あんなに人気薄になったのにびっくりしたよ。100倍ちょっとくらいと思って予想したてから。ただ、まだ甘かったね。内伸びでも7番枠くらいのやや外目の方が良いんじゃないかと考えてたんで、さらに内への警戒が全くなかった。ショウナンアンセムは1200m鮮度が高くて、しぶといタイプだから、相手強化で激戦の内枠は向く。左回り巧者だし。

;レース後の回顧表でも「B」評価でしたね。オーシャンSの8着以内では2頭だけで後はCでした。何が良かったんですか?

;その前のレースが思ったより不甲斐ないのが続いていたんだ。特にスローだったキャピタルSの内容の悪さには、かなりの衝撃を受けたんだ。単勝買ったように、走れるはずだったのにね。ということは、かなり体調や精神状態が悪いと考えていたんだけど、前走、先行出来ないで好走したんだよ。なるほどこれは、以前はスローの上がり勝負を逃げる形向きだったけど、それはそういうレースと脚質を選択していただけで、実際は血統通りに、激戦の差し競馬適性の方が高い、ないし年齢とともにそうなっているんだという判断になった。それで、やっとここ数戦の内容にも合点がいったんだ。それと体調そのものも、寒い時期のどん底から上向いているというのもあるんだろう。そういうのを総合しての、レース後の予想着順評価だったよ。

;今回も単複連を少し買ってましたよね?

;想像してないくらい、どんどん人気が落ちていったから、オッズ見てびっくりしてね。あれだけ人気が無ければ、ちょっと買っただけで儲かるから、馬連も1000倍とかだから、おまけで何点か買っといたよ。でも複勝は万馬券ってわけではなかったんで少ししか買わなかったから、3着では意味なかったね。本命のショウナンアンセムでかなり勝負したからね。1着か2着ならだけど、3着ではどうしようもないよ。

;上位評価で万馬券クラスのときは単複を押さえていることが多いですよね?重賞のときは特に。

;重賞は人気薄の単複買ってもほとんどオッズが変わらないからね。単勝で30倍付けば、単勝複数買いの単勝爆弾のときは単勝を買うことは多いよ。ショウナンアンセムは、差し馬は内枠以外間に合わない流れを、外を回って、外の渋滞のところに入って、挙げ句に密集してぶつけられたからね。どうしようもなかった。内枠なら結果も違ったろうけど結果論だから。このレースは、レース質を読めなかったということに尽きる。

;セイウンコウセイは内伸び競馬になって、内枠向きがここで出ちゃいました。これもシルクロードSの回顧表ではB評価出てました、どういう面での評価でした?

;逃げて惨敗だから刺激はあったんでね。ただ内枠の先行馬は潰されて終わりのレースだと決め込んじゃったんで、今回は全く意識が回らなかった。

;データ分析的には2走前も惨敗している逃げてた馬で、激走ポイントを押さえていましたが、これだけの内伸び競馬とはですよね・・・。

;何れにせよ悔しいから、今週はリベンジしないとだ。

;そうですね。で、大阪杯の分析に入りますが、GⅠになって2年なので、GⅡ時代も含めての解説になりますかね?

;一応、そうしようか。

;昨年は1番人気のスワーヴリチャードが、金鯱賞1着後の1番人気で勝ちました。ただ金鯱賞連対馬の登録はないので2着です。2着には中山記念5着後の6番人気ペルシアンナイトが来ました。今井さんはこの人気薄が本命でしたが、中山記念3~5着はどうなってますか?

;中山記念3~5着は11頭中6頭が来ているよ。同馬は前走1番人気5着と人気を裏切っていてストレスはなかったね。ただ一昨年は同じように中山記念を1番人気4着だった馬が5着に敗れているように、このステップにおいては、それほど強い影響を及ぼすファクターではないかな。距離も競馬場も違うから。
 2走前に連対して、そのストレスで前走連を外してストレスの薄れたMの基本タイプなら、7頭中5頭が来ているよ。唯一2走前に連対していないで来た馬は、逃げ馬だからね。巻返しステップの基本として、前走極端な脚質が嵌まらなかった馬が怖いのは、どのステップであろうとも同じだから。それと今回3番手以内の馬は、5頭中3頭が来ていて、5頭とも4着以内には好走しているんで、中山の激戦から延長阪神になって楽に追走出来そうな先行馬は怖いね。ペルシアンナイトは今回3角9番手だったけど、延長で追走が楽になって来たという構造自体は同じだ。そこを狙って本命にしたわけだしね。ストレスの少ない延長での内枠は、よく走るのがハービンジャー産駒というのもあったけど。

;3着は京都記念2着後の2番人気アルアインが来ました。

;京都記念連対馬は10頭中3頭が3着以内だよ。来た3頭中2頭は3走前が3歳限定戦。3走前が3歳限定戦だった馬は4頭中2頭が来ている。残りの1頭は3走前が芝の古馬戦だけど格下のOP特別で、4走前はダート。つまり古馬トップクラスの2000m超カテゴリーストレスが薄い馬が、2200mのGⅡ連対馬だからM的には有利になる。
 あと来た3頭は今回3角4~6番手。今回3角6番手以降になった馬は6頭中1頭のみが来ていて、人気を着順が上回った馬は1頭もいないんで、短縮で後手に回りそうな馬は期待値が低いね。同じような理由で、道悪だった年は3頭中2頭が3着以内と好走している。馬場が重くなれば短縮で後手を踏む確率が減るのと、短縮の体力補強効果が活きやすいから。




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