今井雅宏「重賞ステップ解析」菊花賞
今週は秋ではアルゼンチン共和国杯と並ぶMの祭典、菊花賞!
まずは直近に京都で行われた一戦、コントレイルとアリストテレスのマッチレースとなった20年から解析していこう。注目度が高いのはその年コントレイルも通った神戸新聞杯だが、その年のアリストテレスのように条件戦から挑戦する馬にも要注意だ!
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重賞ステップ解析とは
今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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◆馬券の買い方について
今井雅宏の予想には買い目の掲載がないため、
競馬予想GPでは今井雅宏推奨の馬券の買い方(馬連6点、馬単6点、3連複6点、3連単21点)に則って的中判定、回収率の計算を行っており、
それに基づいた的中を的中情報として取り上げています。
編;今週は秋ではアルゼンチン共和国杯と並ぶMの祭典、菊花賞ですね。前哨戦の神戸新聞杯もサトノグランツ本命で10番人気サヴォーナも選んで馬単68倍当ててますし、本番もよろしくお願いします!
今;秋華賞はその紹介パターンでパッとしなかったんで縁起が悪そうだから、違うのにしよう(笑)。
編;秋華賞は相手が67点で人気のやつでしたもんね~。では、それまでもいろいろ伝説的な高配当を当ててきたレースということで、よろしくお願いしますね(笑)。その先週ですが、滅多にないGⅠで1番人気本命でビックリしました。
今;本命にする馬は基本期待値の高い馬、つまり結果的に穴馬が多いわけだけど、前にも何回か言ったけどさすがに根拠というか、何かしらの馬券的意味、価値がないと本命にはしないからね。結果がどうであれ、M的に納得できない馬は人気がなくても本命までは出来ない。
今回は穴馬に本命に出来るだけのM的な存在意義のある馬がいなかったということだね。特に重賞としてはだけど。
編;滅多に重賞で1番人気本命はしないですもんね。
今;その馬が絶対的に良いから1番人気を本命にするわけでもないけどね。基本的に納得出来る馬が他に見つからない場合だよ。今回は他のどの馬を本命にしても、欺いた予想になるんで本命にしなかった。結果、その穴馬が来たとしてもだよ。
まぁそういうレースは、結果的に良い馬がいないわけだから、堅く収まっちゃうことが多いけど。それか展開が極端になって嵌まった超人気薄が激走するか。
編;どっちかは多いですよね。
今;人気薄を本命にするのは期待値の問題もあるけど、常にファイティングスピリットを保ち続ける為というのもあるんだ。人気馬が切れない馬柱を見た時点で、闘争心がなくなって後ろ向きの予想になりやすいから良くないしね。
編;結局なんだかんだで、日曜の勝負レースは全部本命が連対しましたよね。
今;全体に相手が微妙にズレたレースが多かったけどね。3競馬場とも天候が極端だったから、ああなると当日伸びるタイプが馬場コンディションで限定されてくるんで、そこに嵌まった馬が相手に来るから絞り込んで当てるのは結構難しい。勝負レースも、5点目で84倍当てたつもりが、当日同点の人気順で買うとしたら7点目くらいの買い目順になっちゃったし。
編;テレビ静岡賞ですね。あれは67点の馬がみんな同じような10倍台のオッズでずっと並んでいたので、さすがに発走寸前までどれが人気になるか見て買う人もいないでしょうから、携帯サイトの評価順通りに買って当てたんじゃないですかね。頭数の割に高配当で、単勝も7倍台でしたし。
今;本命が休み明けで増えてプラスベクトルだったから、当日の馬体重的には勝負レースの中の勝負レースになったよ。2着馬も少し増えすぎだけど増えるべきタイミングで増えていたね。注釈があれば別だけど、いつも言うように大切なのはベクトルになる。元々このレースは1番人気が9番手評価で、2番人気が4番手だから、こういう1,2番人気の評価が低いレースが一番期待値も高い。
逆に秋華賞は人気馬が休み明けで直近のストレスがないか、逆に2着馬みたいにそれまでのカテゴリーストレスがない馬で、切れる人気馬のいない構成だったしだよね。5番人気以内で切れるのは物理的に有利な内でもそれがマイナスになる揉まれ弱いコナコーストだけだったよ。
編;65点でしたもんね。テレビ静岡賞みたいな予想だと、ファイティングスピリットも維持できているわけですよね。もう一つの勝負レース、栗島特別も当日はかなりの勝負レースだと思いました。3番人気の本命がプラスの順ベクトルでしたし、1番人気が6番手評価ですから。
今;そうだったね。1番人気の評価が低くて、挙げ句に当日は絞れなくてはいけないときに6キロ増と逆ベクトルに大きく振れたんでより危ないんで、かなりの勝負レースにはなった。当日の馬体重から1番人気以外の馬にしっかり流したいところだよ。
編;馬連だと8番手くらいになっちゃいますが、この71倍は買った方が良いですかね?
今;人気を考えると買っても良いけど、まぁ馬連を広げて買うなら、ワイドの1点目のワイド1点買いの方が良いんじゃないか。それと複勝の代わりとしての3連複流しだね。つまり3連複を3点目以内を厚め、あとは数点絞ってドカンと買った後に、それとは別に複勝の代わりとして流し気味に3連複を何点も買って押さえておくという単勝爆弾ならぬ複勝爆弾の変化系作戦だね。
編;3連複の万馬券、しっかり買ってましたもんね。確かにその方が良いですかね。
今;土曜の勝負レースの京都9Rも、本命が逆ベクトルに4キロ減っちゃって、馬体重が良かった対抗の4番人気が勝ったように、だいたい行われてることは毎週同じだから、馬場と馬体重に注意して買うに尽きるよ。
特に9Rは本命が当日2番人気に上がっちゃったから、やばい馬体重で勝負するほどでもない。数字だけでは表れない部分もあるんで、馬体重も2割くらいは逆のことも起きるんで高配当の買い目だと馬体重が逆ベクトルでも買っておいた方が良いけど。
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編;改めて秋華賞ですが、やっぱり良い穴馬がいませんでした?
今;本命に出来る馬はいなかったね。出馬表を見る前に、恐らくリバティアイランドはやや内目の中枠に入ると思ってたら、その通りだったし。先週の感じだとあそこが一番伸びるし、物理的に有利でも内枠過ぎると包まれる心配があるんであそこが安心だよね。4枠の方がよりセーフティなんで力が上なのを考えると4枠に入るかと思ってたけど3枠だったし、他の4番人気以内はみんな似たような枠に入って、変化がなければ内伸びになってることは出馬表を見れば分かるよね。
だから荒れるとしたら逆にハイペースの内荒れ競馬が計算外に発生するしかないわけで、そしたら土曜を見た感じだと案外先週と違ってハイペースになると内荒れで外追い込みが嵌まりそうな感じにはなったんだよね。外差し馬場になったらなったでリバティアイランドは外目に安全策で早く出せば良いだけで、枠的にも最内ではないからそれも楽でマイナスにはならない。だから相手にハイペース外差し競馬で差しに回る位置取りショックを掛ければ激走する可能性のある馬を多めにピックアップしたわけだね。
結局、日曜は雨で内伸び馬場に戻ってのスローだから、直線では先週同様に外へ出しても良いけど、道中では外を回った時点でアウトという前週の雨が降った後と全く同じ馬場になった。勝ち馬が強すぎて、直線で内目の馬は全部払われたけど、道中外を回る外目の枠は物理的には無い馬場で、しかもスローだから2着馬みたいにコーナーではきっちり内を回った馬以外はノーチャンスになった。
だから安全策で道中からやや外目を回ってそれでも押し切ったリバティアイランドは着差以上に相当の力差があったということになるよ。そうやってレースを分析すると、次走に活かせるよね。
編;そういうふうに回顧表も作っているんですもんね。
今;個人的には馬場を見て、絞れてなかったけど一か八かマラキナイアを厚めに買ったけど、ちょっと荒れ馬場の内を2000mで回るには体力不足だった。もう少し2200m以上向きくらいの体力があればこれが一番馬券的には面白いんで本命にも出来たんだけどね。
編;レースのポイントでも微妙に距離は長いという解説でしたね。
今;ちょっとこの馬には重い状態の2000mだと長いんで予想では押さえにしか出来なかった。当日は太めが絞れないで太かったのもあるけど。そういう感じで、1番人気以外はどの馬も一長一短で運頼みになっちゃうから、敢えて本命にする感じの馬はいなかったよ。ああいう人気構成のレースは、GⅠでもなければするもんじゃないけどね。1.1倍ともなると、いくら強くても落馬とか何かしらのトラブルが発生する可能性だって無視出来なくなるし。
編;ではいよいよ菊花賞のデータ分析です。京都で行われた20年から見ていきましょう。20年は神戸新聞杯1着後の1番人気コントレイルが勝ちました。
今;阪神で行われたときの神戸新聞杯連対馬は、20頭中13頭が3着以内だよ。数が多いから脚質でまず分けようか。
前走3角5番手以下だと、16頭中10頭が3着以内だね。うち9頭が4角では9番手以内で、このタイプだと11頭中9頭が3着以内。連対馬だけに極端過ぎない脚質の方がストレスの影響は少なくて良いよね。まぁ来なかった2頭は当日1,2番人気だから、安心までは出来ないけど。
今回も1頭を除くと4角で10番手以内に入っていて、このタイプだと10頭中8頭が3着以内だ。ついていこうと思えばついていけるだけの機動力があるとベターになるね。唯一11番手以降で来た馬は、1角で18番手で4角でも14番手。1角18番手で4角でも10番手以下は同馬だけで、控えるなら思い切って控えた方が良いということになる。
2走前は、1頭を除くとダービー。ダービーだと11頭中9頭が3着以内になる。ダービーの着順は1~11着と様々で特に気にする必要はない。ダービー以外で来た馬は2勝クラスを1番人気1着。3走前は2走前ダービー組はGⅠで4着以内、他の重賞なら連対していた。2走前1勝クラスの馬は3走前が1勝クラス1着、4走目にGⅢで3着だったよ。
前走3角5番手以内だと、4頭中3頭が3着以内。ちょっと数が少なすぎてデータ的にはなんともだから、6番手以降の分析も参考にすると良いかもだけど、取り敢えず見ていこうか。来た3頭は今回3角4,5番手で、来なかった馬は1番手。まぁ数が少ない位置取り系のデータだからアテにならないけどね。
2走前は、来た馬は宝塚記念15着、準OP1着、ダービー3着。来なかった馬はダービー2着。3走前は、来た3頭はオープンで3着以内で、来なかった馬は皐月賞13着。どちらかというと皐月賞との親和性が高いレースだから、S質のバランスの方が強い臨戦過程の方がベターということになる。
編;2着アリストテレスは2勝クラス勝ち後の4番人気でした。今井さんはこの馬が本命でしたね。
今;コントレイルとのマッチレースも、もう随分と昔の話になったんだね~。
阪神開催時も入れると2200m~2400mの2勝クラス連対馬は、20頭中6頭が3着以内だよ。2200mに限定すると数が少ないんで阪神開催時も含めると、8頭中4頭が3着以内になる。
来た4頭は、前走2番人気以内で激走でなかったタイプ。ただ該当全てがそうだったから、特別意味のあるデータでもない。2400mも含めると前走2番人気以内は14頭中5頭が3着以内で、前走5番人気で今回来た馬もいるしね。前走の位置取りは、3角1~7番手と様々。今回は3角6~10番手。来なかった馬は今回3,7,12,17番手だから、相手強化で置かれ過ぎちゃうような馬や、相手強化で強気に動き過ぎる馬が少し怪しい感じだね。まぁ数が少ない位置取り系のデータだからペース次第ではあるけど。
2走前は、1勝クラス勝ちが2頭と2勝クラス6着と京都新聞杯6着だから特徴はない。一応、2200m以下だと4頭中3頭が3着以内と率が上がって、それで来なかった馬は3歳限定で東京の2000mという緩めの条件だった。条件戦の長距離という活性化の弱い条件だけに、それまでに何かしらの方法でS質を刺激しておいた方が良いということだよね。ちなみに2400m以上で唯一来た馬は、2600mだけど小回り小倉で3番手だったし、4走前には1600mに出てたから、活性化面での心配は長距離でもそれほどなかった。あと来た1頭は不良馬場の年で、道悪はその1頭だけの出走だったから、もちろん活性化不足を補う面では重い馬場になった方がよりベターだよね。
編;3着サトノフラッグは、セントライト記念2着後の5番人気でした。
今;セントライト記念連対馬は、京都開催時だと28頭中8頭が3着以内だよ。数が多いから位置取りで分けると…、
編;該当馬は追い込んでましたね。
今;なら3角6番手以降だと、14頭中5頭が3着以内だね。来た馬の今回は3角7~15番手と様々。ただ4角5番手以内だと5頭中1頭が3着以内だから、相手強化で強気に動きすぎない方がベターな感じだ。4番手で来た馬も1角では12番手で、前半は抑えていたしね。
2走前は、ダービー4頭と2勝クラス1頭。2勝クラスの馬は6着と負けていた。2走前に条件戦で5着以下は同馬だけで、全く疲れのない馬は注意だ。またその馬がさっきの4角4番手で来た馬になる。夏に2200m、2000mと走っていたから、差し馬でも活性化はさっれていたよ。2走前ダービーだと6頭中4頭が3着以内。ダービーでは9着以下と凡走していた。ただ該当6頭中5頭が凡走馬だから、特別意味のあるデータでもない。まぁダービーの結果は気にする必要がないということだよね。強いて言えば5走前に1勝クラスだった馬は4頭とも来ていて、4走前が重賞でなかった馬も2頭とも来ているから、蓄積のカテゴリーストレスは薄い方がよりベターという感じではあるよ。
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馬連 (1)1位-2位 (2)1位-3位 (3)1位-4位 (4)1位-5位 (5)1位-6位 (6)2位-3位
馬単 (1)1位-2位 (2)1位-3位 (3)1位-4位 (4)1位-5位 (5)1位-6位 (6)2位-3位
3連複順番
(1)1位-2位-3位 (2)1位-2位-4位 (3)1位-3位-4位 (4)1位-2位-5位 (5)2位-3位-4位 (6)1位-2位-6位
3連単順番
(1)1位-2位-3位 (2)1位-3位-2位 (3)1位-2位-4位 (4)1位-3位-4位 (5)2位-1位-3位 (6)3位-1位-2位 (7)1位-4位-2位 (8)1位-4位-3位 (9)2位-1位-4位 (10)3位-1位-4位
(11)2位-3位-1位 (12)2位-3位-4位 (13)1位-2位-5位 (14)1位-2位-6位 (15)2位-1位-5位 (16)2位-1位-6位 (17)1位-3位-5位 (18)3位-2位-1位 (19)2位-4位-1位 (20)2位-5位-1位 (21)1位-5位-2位
買い目の順番。同点の場合は当日人気がない方が上位評価になる。
上位組み合わせから購入金額を徐々に落として買うか、それが大変な場合は点数を絞って買った方が良いが、高配当や馬体重、馬場が想定と合っている組み合わせは押さえておきたい。
3連単に関しては人気サイドに有利な馬券なので、人気馬が上位に入っているときは点数を広げて買っても良い。