今井雅宏「重賞ステップ解析」関屋記念

先週のレパードSで◎ケンシンコウにたどり着いた今井雅宏の思考回路を暴く!
またデータ分析で優秀だったJDDからのステップのミヤジコクオウが2着で馬単12,800円的中!
今週の関屋記念はどう攻める?

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


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;日曜の勝負レース、凄かったですね~!レパードSで単勝22倍の本命が勝って馬単万馬券を5点目的中で、邁進特別も3連複9540円のほぼ万馬券をズバッと2点目での的中でした。得意の万馬券クラスの2点目以内的中が、また炸裂しましたね。

;もう1レースは、「絞れて欲しい」の本命が増えてきたからね。

;そうですね。馬体重が合っていたレースは、両方とも高配当が的中と完璧でした。やっぱり馬体重と馬場で勝負レースを選択ですよね~。勝負レースでよく万馬券クラスを3点目以内で当ててますが、馬体重と馬場が合っているレースなんて、1日3つの勝負レースでは数も多くないですから。100倍を3点買いなら30レースに1回当たればいいわけですし(笑)。

;馬体重、馬場の合っているレースで絞って買って、あとは高配当だけ押さえるのが理想だよね。レパードSみたいに126倍もつくんなら、5点目でも十分美味しいんで、一杯買っときたいけど。

;対抗が「増えすぎ注意」で12キロ増ですから、いつもここを読んでるファンなら、5点目と言わずに、もっとこの万馬券は勝負出来た人が多いでしょうね。

;あと馬場も想定の通りに、当日は不良馬場だったからね。スコールみたいなタイプの雨は、仮に豪雨予報でも、案外当日は降ってなくてガックシみたいなことも多いけど。特に邁進特別の方は、雨さえかなり降れば、万馬券近くを2,3点目以内で当てることになるのは、ほぼ確実に思ってたからね(笑)。肝心の本命の馬体重も、間隔開けて適度に増えてきたんでホッとしたよ。

;Wマークレースでしたしね~。アイビスSD的中に続いて、得意の直線競馬でした。まずはレパードSからですが、本命は7番人気のケンシンコウでした。これは直ぐでした?

;いや、パッと見は切り捨てだったよ。本命にしたのは締め切り1時間くらい前かな~。マイルになっての連勝で今回は延長だし、前走は人気薄で差し競馬に嵌まっての激走だから、ストレスもあるし。

;ではどうしてですか?

;M的なパッと見では、ミヤジコクオウだったよ。「あれ?これ簡単だな。1番人気でなければ良いけど、どうかなぁ」と思ってオッズ確認したら、どうやら1番人気にはならないっぽいし、ホッとしたくらいだった。その後はタイガーインディ本命で、次がブランクチェック本命。この作業までは20分くらいだったよ。ブランクチェックでだいたい決めたんで、夕ご飯食べながらブランクチェックについて頭の中で反芻してたら、これはどうかな?と、やめちゃった(笑)。

;結果、3頭とも上位3頭評価にはならなかったですよね。

;ミヤジコクオウはストレス薄れて、差しに回れば位置取りショックで、M的には良かったんだけどね。高速レースになって外差しが間に合うのかという物理的な問題。それと2,3走前がダートのOPで好走だから、今回は好走しても微妙なストレスと高速決着で勝ちきれるとこまではいかないかなってことだった。タイガーインディは、たぶん前が少なくとも1頭は残りそうなメンバー構成で人気ないし、先行馬の延長で良いかと思ったんだけど。調べていくと、単純に距離が長いかなって、ラップとか血統とかステップとか、いろいろ考慮しての結論だった。で、鮮度の高いブランクチェックに落ち着いたんだけど、どうも何かが足りない。それまでのレースが外枠続きで、いきなり相手強化で2番枠。少し追走にストレスが掛かるかなってところに、初距離への延長だから、最後体力的に苦しく感じるリスクがそれなりにあった。好走しても、たぶん体力のある奴に、最後は粉砕されるっていう感じで、勝ち切れるイメージがどうしても湧かない。これは困ったなと思ったよ。ラインベック、ライトウオーリアは、ぱっと見では危ない人気馬と思ってたからね。前走揉まれずに頑張った後の、揉まれ弱い馬の多頭数激戦だから普通危ない。でも、揉まれなければ、新潟の単調な高速馬場を考えれば、勝つ権利があるのは、むしろ揉まれなかったときの、新潟向きのS的で量的で勢いと鮮度のあるこの2頭っぽい。ただその確率は、人気を考えると敢えて本命とは出来ないものだった。困りながら新聞見てると、やっとケンシンコウに気付いたんだよ。「あれ、これじゃないか!」ってね。この間、ラジオNIKKEI賞でバビット本命にしたときと同じ流れだった。

;確かに、あれも逃げて大楽勝して、単勝で20倍つきましたから、結果もほとんど同じですね。

;慌てて調べると、未勝利勝ちの内容がかなり強いんだ。前走以上の内容で、この馬のベストパフォーマンスだった。中山1800mで前走稍重から良になって、急変して勝ったレースだよ。ということは、ここ2走は東京1600mの距離や軽さが向いて急に好走し始めたわけではなく、別のところに原因がある。好走したレースを見ると、中山の未勝利勝ちは前走差しから3角先頭の位置取りショック。2走前は短縮で一気にペースが上がって、3角3番手の捲りから8番手の後ろに回る位置取りショックで完勝。前走は格上げ戦で、2走前よりさらに前半で1秒近く速い流れになっての重賞激走。M的な解釈でないと、ここ2走はペースが上がって折り合えたのが好走理由で、延長の今回はむしろ疑問符が付くけど、Mではそうではないよね。つまり、未勝利勝ちが、思い切って前に行く位置取りショックで激走している点が、Mでは重要になる。位置取りショックやペースアップで集中して走る、S質の精神コントロールの難しいタイプだ。すると、多頭数内枠の速い流れで、大雨のどろんこ馬場が予想される今回の状況は、余計なことを考える余地が無くなって、走りに集中する確率が一気に跳ね上がる。また、物理的にはタフな中山1800mを正攻法でねじ伏せられるんだから、軽い新潟への延長で体力切れを起こすことはないし、むしろ東京より向く可能性も高い。それと1番人気のデュードヴァンとの比較で、ほぼ先着出来ることも分かった。デュードヴァンの方が蓄積ストレスがきつい上に、1800mも初めてで体力的にもきつく感じる場面だ。挙げ句に前走14番手で「追い込み馬の延長」という逆ショックも掛かる。ケンシンコウの方が恐らく延長で前に行けるから、位置取りのアドバンテージもある。1番人気に対して、これだけM的なアドバンテージのある馬が7番人気というのは美味しい。前に行く位置取りショックを期待してても、逃げたのにはビビったけど(笑)。この日の1800mは差しの決まる馬場だったんだよ。中山3Rも本命の先行馬が抜け出したところに、差されて3着だったようにね。ゴール直前で追い込み馬に2着に突っ込まれて、馬連98倍が的中するはずだったのを、ぎりぎりで持って行かれたやつだよ。

;人気の先行馬を競り潰して1頭になったところを、最後、外から人気薄の差し馬が2頭も強襲してきたんですよね~。ぎりぎり差されてワイドになっちゃったやつで、あれは悔しかったです。

;実際、ケンシンコウを追いかけたラインベックとタイガーインディは7着と8着に沈んだわけで、1800mは差せる馬場だったんだ。午前中より雨がさらに降ったから、あのときよりは1800mでも、前が有利にはなっていたろうけどね。若干反省すべき点は、相手に不安定で本来危ないけど勝つ可能性もそれなりの確率である馬を選んだ点かな。3連複を狙うなら、勝ち切るためのピースがずれていたからといって、本命にしかけたブランクを一気に67点にする必要はなかったのかもしれない。本命ならそれで良いんだけど、相手にまで崩れない馬より単勝指向を求めたのは、バランスが悪かった。3連複も万馬券を5点目以内でしっかり当てないといけないレースだったような気がするよ。ケンシンコウに気付いて、このレースの持つ意味が一気に反転したんで、盛り上がって繊細さが欠落しちゃったかな。

;邁進特別の方はどういう思考回路でした?

;こっちが、今週の僕の中のメインだったよ。本命対抗は、パッと見ですぐ決まったからね。

;本命対抗の組み合わせで、馬連でも万馬券の予想でしたもんね。予想見て、気合い入りましたよ(笑)。勝負レースで、しかも得意な直線競馬で大穴予想ですから。

;断然人気に走られちゃって、馬連はたいして配当つかなかったけど。雨でも大外のラチ沿いが伸びちゃったからね。

;3連複で95倍が2点目的中ですから、良かったですよ。狙った2頭は、両方ともダートから芝の馬でしたね?

;2頭とも単勝20倍はつくと思ったけど、本命の方が当日突如人気になったのは参ったよ。

;単勝8倍まで、急に人気になっちゃいましたよね~。

;この2頭が、アイビスSDのときに話したことだったよ。普通は、直線競馬はショック馬の方が有利なんだ。ダートから芝とかのね。でも、アイビスSDのようなレースだと、一年前から2着だった断然人気馬みたいなのは、それにあわせて疲れないようにステップを組んでくるから、行き当たりばったりのダートから芝では歯が立たない。仮にショックが合っていてもね。調子悪いし、使うとこもないから、適当に仕上げて適性でも一つ見てみようかなんて馬と、1年前からアイビスSDだけを狙ってステップを組んできた直線巧者では、体調が全然違うから。

;確かにそういう解説で、直線競馬の実績がある勝ち馬を本命にして、アイビスSDは当てましたね。

;だけど下級条件になってくれば、直線競馬に実績のある馬でも、行き当たりばったりに近い使い方になる。多少は狙っていたレースかもしれないけど、まさかアイビスSDの2着馬みたいに、1年前から邁進特別だけ狙ってステップ組む馬もいないだろうから。多少の状態差なら、ショックが優位な馬の方が先着するのが、競馬の基本だよ。

;それが高配当2点目的中につながったわけですね。それにしても直線競馬は高配当、いつも当てますよね~。これまで何度、数点目以内で万馬券クラスを当ててきたか分かりませんよ。

;数年前から、比較的下級条件でも、狙って出てくる直線競馬の実績馬が増えちゃったんだけどね。相変わらず、狙いたいような良いショック馬は、行き当たりばったりで調子の良くないのがほとんどなのにね~。「その馬、実は直線競馬巧者だから、ダートで叩いて次の新潟狙って」って、調教師に教えてあげられれば良いんだけど(笑)。

;あとクラシコ対抗は驚きましたよ。2桁着順が3走も続いてましたし。

;揉まれ弱いキンシャサノキセキ産駒のバウンド短縮で、芝の道悪適性も高い馬だから。8歳で二桁着順続きはさすがにどうかと心配はあったけど、2,3走前の先行した走りを見ていると、着順は悪いけど、戦う意欲そのものは失せていないように思えたよ。

;それとエルムSは、ルメールだと精神コントロールの難しいタイムフライヤーでもあっさり連続でもって来ちゃうんですね~。人気薄で激走した武蔵野SとフェブラリーSで、珍しく連続本命しただけの馬ですよ(笑)。

;仕方ないのかなぁ。こんな使い方しないで、暴走しそうなレースに出して凡走してストレスを溜めず、人気にならないように凡走しながら来年のフェブラリーSに出てくればがっつり狙えるのに、こんな使い方だと、どんどん鮮度が落ちて、それに比例して人気になってと、がっかり過ぎるよね。あと札幌の芝は差し馬場だったから、差し馬ばかり狙ったら、みんな何故か突如先行しちゃうんだよ。ずっこけて見てたら、さすがルメールが乗ってたライラック賞は差しに回ってくれたんで、3連複が1点目で当たった。あのレースはさすがにスローすぎて、後ろからでは勝ちきれなかったけどね。差し馬場を突如差し馬が先行するのだけはやめて貰わないと。今週から3競馬場開催だから、無理に少頭数を予想する必要もないし、多頭数なら位置取りも自然に決まりやすいから、おかしなことする騎手も減るんでホッとしてるけど。

;そういえば、ようやく3競馬場開催に戻りますね。では、連勝を狙って今週は関屋記念と小倉記念がありますが、関屋記念にしましょうか。
 19年はマイルCS5着後の休み明けだった1番人気ミッキーグローリーが勝ちました。今年はGⅠ以外からの休み明けが登録してます。ビクトリアMからはぎりぎり休み明けになるかならないかですが。

;それならまずGⅠ以外の休み明けを見てみようか。そうすると、69頭中12頭が3着以内だよ。ちょっと数が多いから、さらに前走5着以内と6着以下で分けておこう。5着以内だと、19頭中5頭が3着以内だ。前走5番手以内に支持されていた馬だと、13頭中5頭が3着以内だから、まずまず期待値は高い。来た5頭は全て前2走のうち少なくとも1走は1600m以下を走っていて、休み明けの高速マイルだけに、ある程度は活性化されている馬がベターだ。前走6着以下だと、23頭中4頭が3着以内。来た4頭は前走3番人気以内で人気を裏切ってストレスの薄れた馬だった。4着には5番人気だった馬が2頭突っ込んで来ているけど、前走は12着と16着だから、やっぱり全く力を出し切っていないタイプだった。あと、前走の脚質は逃げてた馬が2頭と、16番手が1頭と、9番手が1頭。普通の脚質だったのは1頭だけで、やっぱり休み明けでも巻返しステップだけに、極端な脚質が嵌まらなかった馬が面白い。唯一好位からで来た馬は、前走3番人気で14着だから、それこそ全く力を出し切っていなかったからね。今回の脚質は4頭とも9番手以内。休み明けでもある程度ついていける馬、前に行く位置取りショックが掛けられるだけの機動力を持っている馬が面白い。前走好走馬と違って、やや1800m近辺の中長距離寄りのステップが巻き返しているよ。

;2着には中京記念4着後の6番人気ミエノサクシードが来ました。

;中京記念3~5着馬は、15頭中4頭が3着以内だよ。来た4頭は前走3角12番手以降と追い込みが届かず連を外したタイプ。4着に好走した2頭は3番手と4角で9番手。極端な脚質が嵌まらなかったタイプがベターだ。あと、前走5番人気以内の馬は9頭中5頭が来ている。いつものように、前走が激走でなかった馬にも注意だね。2走前は1頭を除くと6着以下。唯一、2走前に連対していて来た馬は3番人気2着とそれほど激走でもなかったし、3走前は前年12月のレースだった。3走前が前年だったのは15頭中、この馬だけだったから、何れにしても蓄積疲労の少ない馬にも注意したい。

;3着のソーグリッタリングは、エプソムC3着後の4番人気でした。エプソムCからは、4着馬と6着馬が登録していますね。

;それならエプソムC3~7着くらいのゾーンで見てみようか。そうすると、6頭中2頭が3着以内だよ。前走4番人気以内だと、3頭中2頭が来ている。来た2頭は前走9番手から今回15番手と、5番手から3番手。位置取りショックとか、極端な脚質を取りそうな馬には、巻返しステップだけに注意したいね。





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