今井雅宏「重賞ステップ解析」阪急杯

あの調教師も読んでいる?
「ウマゲノム」や「Mの法則」で重賞をステップレースごとに解析。
先週のフェブラリーSはタイムフライヤー本命でちょっとショックだった様子の今井氏。
今週の中山記念&阪急杯で挽回だ!

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
そんな馬券的中へのヒントが盛りだくさんのコラムの一部を毎週木曜日になんと無料公開!


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;フェブラリーSはショッキングな結末でしたね。せっかくハイペース差し競馬になったのに、10番人気のタイムフライヤー、まさかまさかの先行策でしたよ。

;ショックを通り過ぎて、今週はずっとダウンして動けなかったよ。8着まで人気馬含めて先行馬総崩れの差し競馬で、人気の先行馬を蹴散らして、唯一先行馬ではぎりぎりまで粘ったのにね。さすがにあの流れで早め先行で押し切るのは、今回の出走馬ではどの馬でも無理だったよ。というか、普通なら惨敗している競馬で、人気馬もみんな惨敗した中、1頭だけ粘ったように、本来の差しに回ってたら絶対に3着以内、ほぼ100%連対していたレースだった。あほらしいを通り越しているよ。レースを見た後にもう一度予想しろと言われれば、レース前以上の自信を持ってもう一回タイムフライヤーを本命にするレースだね、絶対。あれで単勝30倍なんだからね。本質的な差し馬が差し競馬を先行してしまっては、どう考えても苦しい。それでも投げ出さなかったように、絶好のステップで、しかも状態も絶好だった。パドックも凄く良かったし、短縮の質も良かった。完璧だったんだけど、まさか最後のピースが・・・。ダートに変更した2戦は先行して凡走した馬が、武蔵野Sで差して急変したわけだから、今回もまさか先行するとは想像も出来ないよ。しかもあの日は差し馬場で、ハイペースをだよ。

;ですよね~。人気薄の武蔵野Sで本命にして激走したときは、しっかり今井さんの指示通り差してきたので来ましたが・・・。

;予想時は「追い込みだと間に合わないだろうから、なんとか押してでも中団について行ってくれ」と願ってたんだ。多少のペースなら、仮に強引に5,6番手まで出していっても押し切れるステップ、状態だったからね。追い込みで脚を余すのだけが怖かった。ただそれも杞憂で、その前の1600mがタフな馬場の追い込み競馬だったからね。思わず、あのレースを見て、「出来た」と立ち上がりそうになったよ。これならほぼ間違いなく差してくると。

;蓋を開けてみたら、まさかの差し馬場のハイペースを、先行策ですもんね。外人は、何をするか分かりませんね~。上手く嵌まったときは良いですが、逆位置取りショックとかやられると、お手上げです。ところで、今号の『競馬王』で面白い話が載ってましたよ。橋口調教師が、ウマゲノム読んでるって。

;それ知ってたら、クラレントを安田記念で本命にして激走したときとか、有り金用意して勝負していたら良かったよね(笑)。クラレントはかなりM的な馬だった。

;あのとき本命にして、12番人気で激走したんですよね。なにせウマゲノムの申し子とも言われるダンスインザダーク産駒でしたし。結構、関係者も読んでいる人多いんじゃないですかね。

;別に知らなくても経験的に分かってる部分は多いはずだよ。普通に考えれば、位置取りショックとか、短縮とかのポイントに気付かない方がむしろおかしいとは思うし。短縮と位置取りショックでまた思い出したけど、あんまり悔しいんで話を戻すと、最初、見たときは軽いレースになりやすいフェブラリーSで、3ヶ月近くレース間隔が開いて活性化しきっていない状態では間に合わないかなと思って、押さえにしようと思ってたんだ。

;ではどうして本命に?

;いろいろ分析していると、差し馬が脆弱なメンバーなんだよね。1番人気は反動が出なければ鮮度が高いから走るだろうけど、ショック後の反動が出るかは半々の賭けの1番人気で、反動出たら凡走するんで買いにくいし。他の差し馬は鮮度が如何にも薄い。先行馬のケイティがきっちりと差しに回る位置取りショックを仕掛けてきて、かつ外差し有利の競馬になるなんて、読めなかったのもあるけどね。既存のダート路線の差し馬には負けない自信があった。だから、差し競馬になればほぼ来るっていう感触を得たんだよ。軽いレース質で、差し馬は内枠有利になるだろいうという読みもあったんだけど。前走のVTRをしっかり見直したら、詰まって追えなくて、全く今回は疲れが無い状態だったしね。だから激戦の差し競馬なら必ず来る。鮮度もまだ十分高いし。しかも状態も前走は激走後でいまいちで、パドックも太かったんだ。今回絞れてくるようなことがあれば、間違いないという手応えだったよ。あとはメンバー的に前残りになる可能性が高いのが怖かったのと、前計量から太め残りが気になることだけだった。それが当日は絞れてきて、状態も絶好だったからね。この状態なら仮に前残り競馬でも、なんとか3着には差してくる、しかもあの日は差し馬場だからほぼ差してくる手応えだったんだ。それがまさか、差し競馬を先行してしまうとは・・・。3,4走前でも分かるけど、ハイペースを前に行くと息が持たないタイプだよ。ハーツクライ産駒だしね。まぁそれでも普通の馬場、ペースなら先行策でも連対してたけど。まさに好事魔多しで、ぐったりだよ。

;10番人気の30倍で、厳しい流れでも他の人気の先行馬を4角で蹴散らしていくあの手応えですもんね~。逃した獲物は大きかったです。
気を取り直して、中山記念と阪急杯が今週はありますよ。中山記念は昨年6番人気と人気薄だったラッキーライラック本命で馬連当ててますし、3年前も8番人気で単勝45倍だったサクラアンプルール本命で馬連万馬券を当てているレースですよね。逆ショッカーの教科書にも載っているというレースでしたよ(笑)。ただ、今年は登録少ないんですよね~。

;毎年登録は少ないんで、騎手がこちらの読み通りの位置取りショックをきちんと仕掛けてくるかに掛かってるレースだね。

;少頭数でも高配当を当ててきているんですよね。でもデータ分析的には頭数の多い阪急杯の方が盛り上がるので、こっちにしましょう。まず昨年ですが、金杯10着後のスマートオーディンが勝ちましたが、このタイプの登録はありません。2着はJBCスプリントからのレッツゴードンキでしたし、3着も東京新聞杯惨敗後のロジクライと、ともに登録がありませんね。とばしてばかりもなんなので、東京新聞杯3着馬が登録してますが、どうですか?

;それなら、東京新聞杯2~5着くらいのゾーンで見てみようか。そうすると、8頭中2頭が3着以内だよ。他に4着も2頭。来た2頭は前走3角2番手と4番手。今回はともに5番手だった。今回5番手以内だと、4頭中3頭が4着以内だから、中山替わりでもある程度ついて回れる機動力がある馬がベター。もう1頭の4着馬は逆に12番手だったけどね。極端な脚質は流れ次第ということもある。あと来た2頭は4走前が12月だけど条件戦だった馬と、前年6月の安田記念だった馬。4走前まで遡ってのカウントだから、それほどきつい疲労は残らないステップなんだろうけど、一応中長期疲労の有無は注意しておきたいよ。





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