今井雅宏「重賞ステップ解析」AJCC

先週の回顧ではこの時期に多い「芝からダート」の馬を狙うポイントなどを解説。
そして今週のステップ解析ではAJCCをピックアップ。
昨年菊花賞からのステップだった馬が1、2着だったが、これは好相性と言えるのか?

重賞ステップ解析とは

今井雅宏氏と編集部が先週の結果を分析、そして今週行われる重賞の過去3年を振り返る対談形式のコラム。
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;今週も馬体重の合っている本命がいろいろ走りましたね。日曜は、中山3Rで6番人気で単勝9倍の本命が勝ったり、唯一の6.5点レースで準勝負レース唯一のWマークレースだった中山8Rでも単勝7.4倍の馬が勝ったりと、何頭か美味しい配当の馬が勝ちました。

;あのレースは、8頭立てなのに結構付いて、美味しかったね。あっちを勝負レースにしとけば良かった。日曜は準勝負レースばっかりになっちゃったもんね。超ハイペースを計算した中山1200mの2鞍が、ペースダウンしたのは計算違いだった。

;サンライズSの10番人気の本命、最速上がりで、唯1頭大外を伸びて5着ですから、前残り競馬は悔しかったです。

;パドックでかなり太かったんだけど、太い場合は、余計に超ハイペースでないと、キレ味が出ないんできつくなる。メンバー的に、33秒切るか切らないかの3ハロンラップと思ったけど、案外ペース上がらなかったね。まだ正月開催の余波で、ぬいぐるみみたいな状態で調整ミスの馬がかなり多かったから、今週も太めには注意だよ。あと最近、芝からダートの本命、激走しまくってるでしょう?

;そういえばそうですね。土曜小倉1Rで単勝4.5倍の本命が勝って、日曜も中山3Rで単勝9倍、中京3Rも単勝5.9倍の本命が勝って、他に3着1頭ですか。3着の馬は「増えて」で減っていたので、馬体重的にはほぼ3戦3勝みたいなもんですかね。

;先週月曜の中京2Rも、単勝5.9倍の本命が勝ったよ。

;確かに馬体重が合っていたのはほぼみんな勝ってますね。配当的にも美味しい馬ですけど、なにかコツがあるんですか?

;この時期は結構、走りやすいかも。案外、夏前くらいになってくると決まらない印象もあるよ。あとはもちろん、血統と、馬体と、ステップと、脚質だ。

;血統は、ウマゲノム辞典にあるオプション「芝からダート」で分かるんですよね?


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;母父も見ると完璧だよ。馬体は前にも言ったけど、パドックで動きが硬いタイプ。それとステップと脚質だね。ほとんどの馬が、僕の言った通りに乗ったら勝ったでしょう?

;ええ、毎回そうですが、あれにはびっくりしますよ。先週の月曜は「1,2番手なら」で2番手で圧勝で、今週日曜も単勝9倍の馬が「前半矯めて外から捲れば」で本当に外から捲って、中京4Rも「好位からなら」で好位からで勝っちゃいましたよね。本当に言う通りに乗ると凄い確率で勝つ感じですけど、あの3頭とも、前走と少し違う脚質だったでしょう?どうしてああ乗ると勝つのか、というか、そもそもああ乗ること自体が分かったんですか?

;月曜のは先週解説したように、揉まれ弱いドゥラメンテ産駒だからね。前走で見せたダッシュ力、スピードはあの中ではずば抜けているから、少しでも仕掛ければ前に行ける。そうすれば勝てるよ。前走揉まれて掛かったから、たぶん騎手も前に行かせるという読みだね。単勝9倍のレースは、同じドゥラメンテ産駒だけど、前走があんまりダッシュ力がなかった。今回のメンバーだと、無理に押していかないと先行は出来ない。たぶん馬に掴まってるだけだと、後方よりになる。揉まれ弱いドゥラメンテ産駒だから、そうなったら最後方まで下げちゃった方が良い。それで外に出す形だね。で、切れ味はないけど、パワーの持続力がここでは抜けているんで、追い込みでなく、大外捲りを選択すれば勝つ。追い込みだと余程展開に恵まれないと3着くらい。状態さえ普通なら、勝負はそこに和田が気付くかどうかだけなんだけど、道中仕掛けないと自然に後ろに下がるから、そうなると、道中の手応えが他とは違うはずだし中山ダートだから、馬の気持ちを解き放ってそのまま外から捲るはず、という読みだよね。和田が理解してくれたから、完勝だった。これが無理に好位に押していくと、ごちゃついて戦意を喪失していた可能性が高い。休み明けの馬体増でパワーが充填されていたのも、もちろん良かったよ。
 最後の中京3Rのロードカナロアは、ドゥラメンテと違って揉まれても大丈夫。ただ前走のダッシュ力と今回のメンバーだと、自然に掴まっていると好位になるはず。揉まれても大丈夫だから、今度は注文つけて後方まで下げたり、先行させたりせず、そのまま自然体で好位で競馬すれば、突き抜けるということだね。つまり、馬のタイプとステップから、今回最適な位置取りは計算される。最適な位置取りというのは、馬に余計な負荷が掛からずに、自然体に乗ってその馬の長所を最大限活かせる位置取りのことだ。つまり、無理な騎乗ではない。あとは騎手がそれを理解して、余計なことをしないで、馬の気持ちに任せて自然体で乗れば完成するよ。

;余計なことをする騎手も多いけですけどね(笑)。

;土曜の岩田は「捲れば」と書いたのに、無理に押して仕掛けたでしょう?一端抜かれて差し替えしての辛勝でも分かるように、書いた通り、前半無理をせず自然体で競馬をしていれば、もっと楽勝のレースだったはずだよ。揉まれるのを嫌がって仕掛けたのは正解だけど、そのやり方に負荷が掛かったね。今回はダッシュ力はそんなにないステップだったから。

;なるほど。そのステップとタイプに加えて、如何にその馬に負荷が掛からない位置取りかというのが、重要なんですね。

;想定されるペースと馬場ならの話だけど。

;重賞の方は、愛知杯で本命が連対して、相手は同点で人気の方でしたが、67点だったので、みんな馬連4360円はとったかと思います。このレースは、本命の馬体重も問題なくて、勝負しやすかったですよね?

;増減無しだったから、存分に勝負した方が良い。ただ、先週と違って差し馬場に変わってソフトフルートとかが、怖くなったけど。

;LINEで、そんな話してましたね。

;そしたらS君は、「差し馬場になったのでデゼルも買います!」って言ってたんだよね。僕はデゼルまでは買う必要ないと思って無視してたけど、来たね~。

;当日、中の差しが伸びていたので・・・。でも、相手は内枠の差しでしたよね。

;内が荒れて、ぽっかり開いたインを突かれたね。やや活性化が弱いステップだったから、インに馬が殺到したときに捌けるかが最大の問題の馬だったんだけど、あの展開なら捌けるものなにもなかった。

;あれ、マリアが内を開けないで、そのまま内で併せてたら、普通に勝ってますよね。

;そうだね。まぁ、ああいう馬場は読みが難しいから坂井も仕方ない。しっかり出していった騎乗もファイトがあって良かった。ただパワー型だから、荒れたインを走っても伸びる読みでの本命だっただけに、先行してのわざわざイン開け騎乗は、ちょっと残念ではあったけど。

;坂井騎手、お気に入りみたいなんで、注文多いですね(笑)。あと、日経新春杯は久しぶりに「単勝爆弾指令」が出ました。今井さんも、ヨーホーの単勝、かなり買ってましたよね。「あの馬体重ならヨーホーからも買わないと」という話をしてましたが、やっぱり当日のあの馬体重では、そうなりますね。

;もともと単勝爆弾の予定が、マイネルが8キロ増で太くなってて、フライライクが極端にパドックで入れ込んでの8キロ増で輸送に失敗していたからね。こうなると、残ったヨーホーの単勝はたっぷり買わないと駄目だ。でも、予想している以上、ヨーホーから一杯馬連を買うのも気が引けるから、1番人気との組み合わせは買わなかったんで、馬連は外したよ。ヨーホー、ヤシャマルの万馬券ならしっかり買ってたんだけど・・・。

;ヤシャマルも、ここ3走で始めて、まともな騎乗をしましたもんね~。

;松田が一番上手く乗るとは、分からないものだよ。パワーを活かして外を回さなかったのが正解だった。

;単勝多点買いの「単勝爆弾」は、こういう断然人気が勝ち切る確率が低いときに、他の勝てる可能性のある馬の単勝を何頭か買うMの作戦名ですが、ステラはやっぱり危なかったですか?

;内枠の荒れ馬場で中京の短縮はベスト条件だから切れはしないけど、崩れないまでも勝つ可能性は相当低い。上手くインに潜り込んで、イン差し馬場に嵌まり切らない限りは何かにやられる。それで前日は単勝1倍台だったからね。そうなると、間違いなく単勝爆弾レースだよ。マイネルが19倍だから、3頭のオッズに合わせて配分を変えると、どれが勝っても2倍以上は儲かるという作戦だね。あとは当日の馬体重で配分を調整すれば完璧だ。人気薄で買い目に入ってたヤシャマル、モズナガレボシも加えて良いよ、少額ならね。ただ馬体重からヤシャマルの単はもう当日消えたかな。2,3着ではなく、1着ともなると条件が整わないと無理だから、単勝爆弾には意味があるわけだよ。

;太めとか、馬体重でだいたい分かりますが、分からないときもあるので、どういうのがポイントになりますか?

;ぬいぐるみみたいにムクムクしてれば明らかに太いよ。このレースのマイネルみたいなやつ。

;今度、パドック実況みたいのもやって貰えませんか?みんなも実際の見方を知りたいと思うんで。

;暇な日にでもどっかでやってみようか(笑)。

;おお、期待してます!
 ではAJCCのデータ分析にいきましょう。昨年は菊花賞2着後の1番人気アリストテレスが勝ちました。

;菊花賞連対馬は過去2頭出走して、2頭とも来ている。データが少なすぎるんで、4着以内まで広げて見てみようか。そうすると4頭中2頭が3着以内だ。それでもデータが少なすぎるから、分析には無理があるけど一応見てみると、来た2頭は前走3角5番手と7番手。来なかった2頭は前走15番手と2番手。やっぱりMの基本として、極端な脚質でレベルの高いレースを好走するとストレスの影響は出やすいんで、流れに依存しやすくはなる。あと来た2頭は、2走前がラジオNIKKEI賞と2勝クラス。来なかった2頭は、セントライト記念連対。つまり後者は、主要ステップを連続好走で、秋2戦の中長距離トップクラスストレスがあった馬になる。といっても、来なかったのは連対してない善戦止まりだった馬だから、あくまで参考の話だけど。

;2着のヴェルトライゼンデは菊花賞7着後で、この馬が本命でしたが、今年は菊花賞凡走馬の登録はありませんね。3着のラストドラフトは、アルゼンチン共和国杯2着後でしたが、アルゼンチン共和国杯連対馬も登録ないので、前年にいきましょう。





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