キムラヨウヘイ プロキオンSの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

●参考[昨年予想文抜粋]●
『夏開催の中京ダートコースは近2年連続で明らかな内枠有利・外枠不利傾向となっており、そしてそれは“雨が降り止んで馬場が乾いて行く段階”により顕著に起こっています。

昨年の同ケースではその日に行われたダート5戦全てで“1~2枠馬が複数馬券内好走”という極端な出目でした。

昨日土曜後半も同パターンになり得ると見て最内枠馬推奨の予想を追加配信したのですが…ペースが速かったせいでその馬は粘れず4着止まりでしたが、馬券内に来た2頭は人気薄の2枠差し馬でした。
最終レースも最内枠の爆穴馬が4着に滑り込んであとは内前行った行ったの決着でした。

当日朝に雨が降り止んむ予報の日曜開催でも、後半にはその傾向が出現するではないかと睨んでいます。

(平場だと内枠ベタ買いも有り得ますが)重賞ならば必ずしも内枠である必要は無いとしても、少なくとも外枠ではなく、尚且つインの競馬の意識が強い馬を買いたいです。』


●参考[昨年回顧抜粋]
『「極端な内有利バイアスが発生しがちな“夏・中京ダート・雨上がり馬場回復過程”」というのを予想のメインテーマに据えました。
その一昨年夏と昨年夏の該当場面(好天で急回復過程)では極端な内有利傾向が出ていました…今回の場合にはそれとは違って最後まで不良馬場のままでしたので“馬場回復過程”というのは限定的だったと思いますが、それでも11R12Rについては見た目から馬場の内と外とでは砂の黒さ(水分量)が違いました…やはりそこでは内の黒い部分を通れるか否かが一つの要素になっていた印象はあります。
最終レースでも大外枠の外差し馬が4着に来ていましたが、その馬はギリギリで馬場の内中の黒い部分を通っていました。』


●展望
この中京開幕週のダートでも、雨の影響が出る状況で、例のごとく内有利傾向・内枠有利傾向が目立っていました
今週の週中も引き続き雨先行の天気模様ですので、先週開幕週や近2年の同週と同様に“内有利”がキーになってくるレースになるのではないかと見ています。


―アディラート牡5酒井学56須貝尚(栗東)
スンナリ系馬で、条件クラス在籍時にも砂被り競馬だと派手にぶっ飛んで、逆にスンナリ行けると概ね好走するという戦績傾向となっていました。
OP昇級後の2走は共に最内枠でしたが、共に上手くリカバリーする好騎乗をした分での連続好走。それでも前走後には鞍上三浦J曰く「外枠ならまた競馬ぶりも違った」との談話だった通りです。
ここも中外枠からの競馬ならば前走4着よりももう一歩上のパフォがあって然るべきですが、そうなると上記展望(内有利)を生かせない馬としてのディスアドバンテージも発生しますので…激走までは望み辛い存在です。


▽アルクトス牡4田辺56栗田徹(美浦)
まずは陣営コメントを参照↓
『前走は内枠だったため、ポジションを取りに行くのに前半で脚を使った分、終い苦しくなりましたが、よく凌いでくれたと思います。ストライドから考えると東京の1600mがベスト』
・・・
大トビの持久型の馬で、前走欅S(1400内枠)では勝ったとはいえども、前々走オアシスS(1600外枠)ほどのパフォーマンスではありませんでした。
距離は千四よりももっとあった方が良いだろうし、コースももっとスピードよりもタフさが問われた方が良いだろうし、本質的には外目枠順からの方が良いだろうし…となると高速決着濃厚・内有利決着濃厚のココでは持ち味を生かし辛い場面となる懸念が。


―オールドベイリー牡5○○56中内田(栗東)
まずは2走前カペラS時の有力馬診断見解を参照↓
『前走室町Sは内で競馬をして砂を嫌がる素振りも見せつつも、結果的には楽に抜け出しての完勝。
ダート転向後はほぼ全戦で外枠を引いての競馬になっているが、過去には砂被りで大敗を喫した例もあるだけに、この激戦必至の相手関係で内枠で揉まれ込む様なコトがあれば少し心配も。』
・・・
その3走前カペラSは内枠出負け気味から馬が砂を嫌がる素振りを見せ続けているにもかかわらず、そこに突っ込ませ続ける競馬で、4角でも窮屈になって馬がレースを投げ出す様な酷い負け方。

2走前ジャニュアリーSも内枠が仇となり道中終始砂被り続ける競馬での敗戦。

前走天王山Sでは理想の外枠を引きましたが、ただそこから終始大外を回すロスが大き過ぎる競馬だった分で、最後は良い脚を見せて善戦はしたものの好走まで届かずでした。

上記展望で述べた通り、やはり内を立ち回れない馬として、今回プロキオンSでは評価するワケにはいかない馬です。


▽キングズガード牡8Mデムー56寺島(栗東)
昨年の同レースの本命馬。
当時はイン差し想定で狙ったワケでしたが…結果的には外に持ち出す選択がされたせいで直線の全てを白い部分(伸びない部分)を通る競馬になってしまいました。
それでも2着まで0.2秒差ならば…前年まで程の顕著な内有利傾向があったとは言い切れませんが、それでもその小差を覆す程度の有利不利はあったはずで…そのコース取りでの馬場バイアス一つで好走まではあったはずの競馬だったとは見ています。

ただし、その昨夏以降のパフォーマンスは高齢を迎えた分かそれ以前からの劣化は否めずとなっていますので、少なくとも昨年と同様の高評価を下せる近況とは違います。

また好走する為には自身適性的にもレース条件的にもイン突きは必須と見ますが、その点でも主戦藤岡佑介JではなくデムーロJ起用というのはその可能性を萎ませる要素と見られます。
内枠を引くなり、陣営から内を突く作戦が明言されるなどすれば、1年越しの嵌まりの期待も少々はしたいですが。。


―アードラー牡5西村淳56音無(栗東)
3走前2走前は詰まる所もあっての5着7着、前走は後方有利展開も向いて5着…OP掲示板内級のパフォで安定してしまっている馬で、重賞級では力不足。


▽ヴェンジェンス牡6幸56大根田(栗東)
これもスンナリ系馬。
3走前ポラリスS後に次走チェック馬として『前走はHペースに巻き込まれての凡走、今回は距離短縮内枠で砂被り通しになった分だけの差し遅れ3着。これまで外枠では9戦7好走の外枠巧者…近3走は全て内枠から厳しい競馬を強いられたが、久しくの外枠配置となればOP特別級勝ち負けまで見込める。』と書きました通りです。
その後の2走ポラリスSは中枠・前走天保山Sは内枠でしたが、共にほぼ完璧な騎乗で上手く砂を被らぬと所まで持ち出せての連勝。

近2走から内枠でも走れるとの世間印象かも知れませんが、それには好騎乗あっての話でしたので、やはり内枠リスクは秘めるとの判断…そしてまた本領発揮の外枠を引いたらそれはそれで有利ではないレースとういのはここまで散々書いている通りです。


▽サンライズノヴァ牡5松若57音無(栗東)
まずは3走前根岸S時の有力馬診断を参照↓
『コノ馬はスンナリ系馬であるが故に、敵はそれが叶わない場合と、それによって極端脚質を強いられる分での展開不利の2点。

5走前欅Sと6走前オアシスSは後者の展開不利の分での2着止まり。
前走チャンピオンズCもスローペースを後方追い込み競馬ではあれが限界だったという6着。
7走前フェブラリーSは大外枠を引いたのに戸崎Jらしく外に持ち出し切らなかった分だけ砂被りロスを強いられての4着。
その2点さえ回避できれば、そりゃ重賞は勝って当然というレベルの馬です…4走前3走前のOP連勝や前々走武蔵野S重賞勝利はそれの証左です。

前走チャンピオンズカップに於いては先行もできず内差しもできずに不器用に外追い込みしかできない馬となると割を食うのは自明でしたが、逆に今回根岸Sでは外追い込み馬の瞬発力が生きるという条件ですので…あとは馬群内での競馬を好む戸崎Jが血迷わずに外に出す競馬さえすれば好勝負は必至。』

・・・
3走前根岸Sは断然人気を裏切る凡走劇。
それについては色々な敗因が囁かれていましたが、実は4走前チャンピオンズCでの敗因について戸崎Jの見解としては当日の馬の雰囲気(精神状態)を挙げていて、そして根岸Sでもポカとしか言いようが無い敗戦を喫したとなると…ちょっと馬自体として暗雲が垂れ込めている感もあります。

昨秋までで言えば馬の能力はトップクラスでしたが今はその限りではないというのと、言わずもがな外回しオンリーの馬にとってプロキオンSというのは鬼門中の鬼門となりますので。


―ダノングッド牡7鮫島駿56村山(栗東)
コノ馬のポイントは調教量とスンナリ系気質(砂被り△)。
前者について一言で言えば調教量が少なければ走れず、調教量が水準以上ならば走るという。OP昇級後の3激走は何れも調教時計5本以上で、最近の凡走ケースの殆どは調教時計3本以下です。
後者についてはやはり外枠を引いての外差しがベターという。

今回は休み明けなので調教本数こそ少なくないですが負荷の掛け方は微妙…そして後者で言えば上記の通り外枠理想馬を買うべきレースではないはずなので・・・。


△マテラスカイ牡5武豊57森(栗東)
まずは2走前根岸Sでの有力馬診断を参照↓
『OP昇級後は“圧勝1着→4着凡走→負けて強し2着→5着凡走”で、プロキオンS圧勝1着は高速馬場且つ内有利馬場でのHペース逃げ切りで、JBCスプリント負けて強し2着もHペース逃げ競馬残りでした。
そういうスピードを前面に出す競馬での強さは現役最強級かも知れませんが、今回の舞台条件ではそれよりも末の良さが問われる条件です。
それでも自分の競馬に徹して能力だけで善戦以上には持ち込めるだけの力はありそうですが、適性論から言えばココじゃない感は強い馬です。』
・・・
スピード一辺倒馬…それが生かせぬ根岸Sでは他の要因もあったとはいえども惨敗を喫しましたが、その長所を生かせるココに入れば昨年激走再現もあって良いでしょう…ただしそれにしてもたまにポカがあるタイプだけに全幅信頼まではどうかだし、ましてややリスクのドバイ帰りなので◎までは打ちませんが。


△ウインムート牡6川田58加用(栗東)
良績は夏場に集中している馬。
一昨年も夏場3連続好走の後に秋冬失速(3連続凡走)した経緯で、そして昨年もそれと同じく夏場3連続好走の後に秋冬失速で3連続凡走という経緯に。
今季もシーズン初戦と言える前走さきたま杯で0.5秒差圧勝と、あからさまな“夏馬”としての上昇ぶりを示してきました。
昨年の同レースでは連勝後勢いに乗る状況で有利な内前競馬から3着好走…本年もそれと同様の充実が見込める状況での参戦ですので、あとは主導権握れそうな枠順配置ならば好勝負も(極端外枠を引くとキツい)。


大箱コースで負けて人気が落ちてきたところを小回りコースで狙い撃つ!!
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