キムラヨウヘイ 小倉記念の有力馬診断の総まとめ(前編)

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―キョウヘイ 牡4 高倉  栗東 宮本
コノ馬は過去に『怖がりな面があって、今回はスペースがあると外へ逃げる方に気が向いてしまって力を出せなかったという話。コノ馬については前々から馬群での競馬だとリスクある性格だと見解していたが、普通なら外回しが最善に思えるのだが、どうも逆である様で無理にでも馬群に突っ込ませて(もちろん自らは捌けないのだが)そこで何とかスペースが空いた所に入れてこそ馬のヤル気スイッチが入ってグングンと伸びを見せる…というコト』と書いた通りの極めて難儀な馬。
折り合い不安から高倉J継続騎乗の限りは基本後方折り合い専念濃厚(前走は重馬場だからこその前目の位置取り)で、そこから外に持ち出さずに馬群を突っ込ませるしかなくて…
前走についてはそれだガラ空き且つ有利なイン突きが嵌まった勝利でした。
距離延長もどうかですし、その競馬の形が有利とは言い切れない小倉二千コースでは嵌まり薄と見ます。


△サトノクロニクル 牡4 Mデムー  栗東 池江寿
前々走阪神大賞典は、それらしい消耗競馬だからこそ得られた上位着順だった馬。
6走前セントライト記念は追い出し遅れてのキレ負け…4走前チャレンジCは加速ラップ部分では劣勢になりそうなシーンもあったが2度目のデムーロJの手綱捌きによって上手く使える脚の長さ勝負に持ち込めた分での好走。
2走前も対レインボーラインでは加速力不足でそのせいで挟まれる不利も受けたが、それでも総じて非加速力勝負で当馬のシブトイ脚が生きる展開になっての浮上だった。

今回小倉記念が向いているかと言えば微妙なのですが…昨秋チャレンジカップでも1着に導いたデムーロJ騎乗ならば警戒しなければならないというのが結論。
基本的には小倉記念はこの様な鈍足馬が活躍できるレースですし、そして本年の前が薄いメンバー構成でもデムーロJならばスローを敗因にしないでしょうと…。


―ストーンウェア 牡6 蛯名  栗東 吉田
昇級初戦の3走前中日新聞杯はイン渋滞レースに巻き込まれての不完全燃焼大敗。
2走前福島民報杯は…決して適条件とは思いませんが、あの相手関係でスムーズな競馬さえさせて貰えればあれくらいは走れて当然という3着好走。
前走メイSは左回りで瞬発力を生かすという自身の持ち場の競馬で更にパフォーマンスを上げての2着好走。
前走みたく左回りで上がり速い競馬に良績集中という馬で、前々走福島民報杯は違うじゃないかと思われそうですがそれは相手関係があまりにもだった分で得られた着順だと見ていますので…小倉記念タイプでは無い様な…。


△サンマルティン セン6 池添  美北 国枝
まずは昨年小倉記念時の有力馬診断を参照↓
『搭載しているエンジンは重賞級。
前走準OP勝ちにしてもトップジョッキーの腕を以てしてでも折り合い付けるのに相当苦労して、最大パフォーマンスの何分の一かの走りで勝ち切るという省エネ辛勝だった。
前走は左回り外回りコースだったが、乗り易さで言えば右回り小回りコース替わりはプラスに作用するはずで、まともならば即重賞で結果を出せても良い馬だ。』
・・・
その昨年小倉記念は右回り小回りだった分で最大パフォーマンスを余す所なく出せるという状況で、そして上記のハイペース展開により暴走・暴発も防げるという好シチュエーションで、完全燃焼に近い2着だったかと思います。
ただ、完全燃焼とは言えども完璧だったワケではなく、それは自身のレース振り限定されるせいだが勝ち馬に対して不器用で荒い競馬になった分での敗戦だった感は否めない。

前々走福島記念は枠順が外に追いやられて&ペースがスロー寄りに流れた分での折り合い破綻自滅凡走。

前走都大路Sは今後はペースが流れてくれた分で後方折り合い専念からの完勝。

まとめると折り合い面が全てと言える近況(それと雨馬場と左回りにも難アリ)…今回は意外に前が薄いメンバー構成なのでその点が刺激されなければ…その一点です。


★トリオンフ セン4 ○○  栗東 須貝尚
猛暑今夏も全場連対率4割超・3人気内複勝率8割超[10-9-7-6]を叩き出す…“夏馬”ならぬ“夏厩舎(毎年夏場大活躍)”の須貝尚介厩舎所属馬です。
特に中9週以上の休み明け初戦馬でも、クズを除いた5人気以内馬で10戦8好走である点からも…この繊細な調整が求められる夏場(猛暑)でも、管理馬に対する万全な体調管理が為されていると考えられます。
現にコノ馬も昨夏小倉で2戦2好走。
須貝尚介厩舎も本年小倉で複勝率6割超と絶好調。
素直にストレートにトップクラスの地力を発揮してくれるモノだと考えます。


━━━ (後編) へ続く。