金鯱賞

例年の金鯱賞メンバーに比べるとやや旬を過ぎたメンバーや特定の条件の元好走する馬が揃ったなという印象。

やはり注目馬は新馬戦から4連勝で満を持して臨んだダービーでは4着と敗れたサートゥルナーリアだろう。

SNSでは左回りが合わないなど色んな憶測が飛び交っているのも注目馬だかこそ。笑

僕は左回りと言うよりも気性的な面でデリケートな所がある馬だと思うのがまず1つ。

勿論ホープフルSや皐月賞の時も大観衆が集まった舞台でかなり神経質になっていた中勝ち切ったのは能力の証明でもあるけど。

有馬記念では好メンバー相手に2着と踏ん張りを見せた事によって、美味しい思いをした人もいれば、歯痒い思いをした人もたくさんいると思う。

金鯱賞を走るに当たって何故サートゥルナーリアが、ダービーと天皇賞秋で負けたのかを僕なりに分析してみたいかなと。

ここでまず触れたいのが、超を付けても良いくらいの良血馬であるサートゥルナーリア。

ただ、父であるロードカナロアはスプリント路線で活躍した名馬。あくまでもロードカナロア産駒であるという点を忘れてはいけない。

サートゥルナーリア自体は能力値ベースの高さやレースセンスの良さなどを合わせ持った特異点である事は間違いないけど、心肺機能に付いてはやはりスプリントからマイルよりの一流な部類に入るのだと思う。

これはダービーや天皇賞の走破時計とサートゥルナーリアの動き出しを見ていると着順とリンクしてくると思う。

まずダービーに関してだけど、好メンバーが揃った大舞台でまさかの出遅れの不利を受ける形からレースが始まったんだけど、ここで鞍上のレーンは敢えて追い出して位置を取りにいったことで、心肺機能的に他の馬よりも早い段階で消耗をしてしまった。

僕の主観ではあるけど、これはサートゥルナーリアがロードカナロア産駒であろう1つの短所だと僕は分析している。

基本的に能力は非常に高いことで間違いはないんだけど、先程述べたようにハイペースで入らざるを得なくなったレースではパフォーマンスを1段階落とす要因だと思う。

ダービーでは出遅れたことによるサートゥルナーリアを起点としたハイペースで2400という距離も相まって直線での脚色が鈍った点がまず1つ。

そして天皇賞秋ではアエロリットが高速ラップを踏んで逃げた上に元々能力値の高いアーモンドアイやダノンプレミアムが前目の位置に付けて流れが緩まなかった中でゴールまでいってしまったのだから、メンバー構成もあるけど、走力的な面では追走出来たサートゥルナーリアも心肺機能の面からみたら、かなり消耗を強いられたレースが馬券圏外に負けてしまったレースの共通点だと僕は考えている。

その点を注目していくと、距離や急坂の不安もあったホープフル、皐月賞の1着、中山の舞台で2500とほぼ間違いなく適性外であろう有馬記念の2着といった成績にも一定の納得が出来るのはではないかな。

少し付け足すとするなら、ホープフルはメンバー構成が皐月賞に比べて低かった分ゴールまでの消耗の少ない完勝レースで、皐月賞はメンバー構成やラップ的な面でも同じ舞台でも消耗が激しくゴールの寸前で脚と心肺機能2つの要素で苦しくなった所がゴールといった所が見えてくるのかな。

サートゥルナーリアを点としてレースの流れで紐付けているけど、スローならサートゥルナーリアとしては非常にやりやすく、これが距離延長やHペースになるにつれて苦しくなる可能性がどんどん増えてくるといった点で考えられるのではないかな。

金鯱賞に向けた坂路での追い切りも49.8-12.3とどこのスプリント重賞狙ってるんだってくらい目立ってるし、馬の適性や調子の分析の仕方を少し変えてみるだけで色々と見えてくるのも競馬の魅力の一つだと思います。

ここまでの僕の考察を纏めると、メンバー構成含めた金鯱賞自体の流れを分析すれば自ずとサートゥルナーリアの評価は出てくるのではないかな。

長くなってしまったけど、金鯱賞を楽しむにあたってもう1つ豆知識を皆さんに紹介しておきましょう！笑

想定2番人気になりそうなロードマイウェイ。

この馬はサートゥルナーリアがホープフルSを勝った12月28日に阪神1勝クラスを走ってたんですよ。

その結果は9番人気の4着。

同じ年の産駒で、この時点では重賞の舞台でこの2頭が1.2番人気で出走するなんて思っても無かったけど、片やビッグレースで常に注目を集めていた1頭、もう1頭は競走馬として何かをキッカケに能力を開花させた勢いのある上昇馬。

歩んできた道は違うけど、全く違ったタイプの歩み方をした2頭の道が交わるのも競馬の面白さ魅力ですね。

だいぶ長くなってしまったけど、重賞予想のステップとして2頭にスポットライトを当てながら金鯱賞に付いてお話させて頂きました。

ここまでお付き合いしてくれた方、貴重なお時間をお使い頂きまして、ありがとうございました！