キムラヨウヘイ クイーンSの有力馬診断

※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します

―ウインファビラス牝6松岡55畠山吉(美浦)
https://twitter.com/jou_syou/status/1117674532322467840
当初は中山牝馬Sで引退予定も、そこで0.3秒差の善戦を果たしたことで現役続行が決定。
2走前福島牝馬Sでは、今回も当初目標としていたダービー卿CTを除外されてのスライド出走で、松岡騎手曰く『今日の感じだと腰に少し疲れも感じますし、デキはピークのところから少し落ちてきたのかなとも感じます』とのネガティブなコメントが。
弟ウインブライトでも松岡騎手は的確な状態ジャッジをしていましたが、姉ウインファビラスも同様でこの血統馬を掌握していると言っても過言ではない松岡騎手が良いと言えば来るし悪いと言えば来ないというこれまで。
今回も1週前時点では歯切れの良いジャッジではなく、最終追い切りにも騎乗した同騎手の最終的な急上昇ジャッジでもない限りは不要。


▽サトノガーネット牝4ルメール55矢作(栗東)
×前走マーメイドS好走組[0-0-1-7]⇔〇前走マーメイドS凡走組[1-2-1-16]
アンドリエッテ・マキシマムドパリ・リラヴァティ・ディアドラマドレ…マーメイドS激走馬は危険人気馬の宝庫という過去。
スタミナレースで実績を培った馬に、この開幕週高速馬場千八レースはスピード対応の面で苦しいというコトを如実に示すデータです。
距離延長路線で躍進したサトノガーネットは、2勝クラスすら中々好走できなかった距離千八戻りでは中々重視し辛いです。


―サンティール牝5荻野極55鹿戸雄(美浦)
前走マーメイドSは外差し決着を最内枠競馬が堪えた結果…それで9着ならばそこまで悪くない内容ではありました。
ただし、サトノガーネットの欄の通り、マーメイドSで好走した乃至は進境を示した馬というのは、逆適性が問われるココでは重視し辛くて。


―シャンティローザ牝5藤岡康55松永幹(栗東)
『せかすと良くないタイプ。じっくり構えて自分の競馬に徹したい』という馬に、マイペース追い込み型藤岡康太J起用ならばほぼ最後方競馬は確定。
前走はHペース追い込み決着が向いて3着好走しましたが、今回条件ではその嵌まりも望み薄で。


▽スカーレットカラー牝4岩田康55高橋亮(栗東)
前走マーメイドSの上位2頭レッドランディーニ・スカーレットカラーは有利な大外枠差し競馬…スカーレットカラーは直線で一度詰まった分で勝ち馬に足をすくわれた格好で、特に斤量53を背負っていたスカーレットカラーにとっては本来は勝ちがあったはずの内容でした。
ただし、そのマーメイドSよりか今回の方が大分強力なメンバーを相手しなければならないのと、サトノガーネットの欄でも記した通り前走マーメイドS好走組というのはあまり感心しない前走実績です。


△エイシンティンクル牝6武豊55上村(栗東)
昨夏関屋記念では、戦前にはハナを主張すると思われたウインガニオンが本調子にないのかそれ程に行けず、まんまと単騎逃げに持ち込めたのが何よりの好走因。折り合い面に課題ある馬で、ハナを切れても競り合いを受けると怪しい所ありそうですが、それも新潟外回りコースという他馬が仕掛けて来ないコース条件とウインガニオンの消極的な出方が功を奏した形です。

その後は逃げられないレースが2連続で共に折り合い欠き大敗で、久しく逃げの手に打って出られた前走都大路Sでは3着好走を果たしました。

周りに馬がいると折り合い面で難しくて、ココもとにかく逃げの形が嵌まれさえすれば可能性が見出せる馬で…あとは同型との兼ね合い次第の読みで重い印まで検討したい。非力な面もある馬で平坦良馬場(高速馬場)がベストという点でも今回条件は良い。


▽ウラヌスチャーム牝4藤岡佑55斎藤誠(美浦)
ルーラーシップ産駒の不器用さある追い込み脚質馬。
これまでの良績は少頭数戦に集中しており、前走中山牝馬Sでは14頭立てでの好走でしたがそれも外有利馬場での大外ブン回し競馬が有効というイレギュラーな状況でのモノでした。
今回はフルゲート戦で、馬場バイアスは内有利が想定される開幕週…今度は不向きなレースとなる可能性が大。
追い切りは2週連続一杯追いで仕上がり途上感も窺えますし、今回は差し届かずの方だと見る。


―フィニフティ牝4吉田隼55藤原英(栗東)
https://twitter.com/jou_syou/status/1153954437410377728
藤原英厩舎と言えば大器晩成馬を多々輩出してきた厩舎…それがこの世代はとにかく早期活躍と後半伸び悩み傾向で(決してそれが悪というワケではなくて、効率よく賞金を稼いだという見方もできると思います)。

~同厩舎所属現4歳世代の賞金順上位馬8頭の戦績経緯~
エポカドーロ(皐月賞1着&ダービー2着をキャリアハイに、3歳秋以降低迷中)
ミスターメロディ
ギベオン(NHKマイルC2着をキャリアハイに、4歳以降伸び悩み中)
レッドサクヤ(オークス4着をキャリアハイに、3歳秋以降休養中)
トーセンアイトーン(1000万下勝ち上がり後は準OPで連続凡走中)
グレートタイム(JDD3着をキャリアハイに、3歳夏以降低迷中)
フィニフティ(クイーンS2着をキャリアハイに、直近準OP連続大敗中)
シグナライズ(デビュー4連続好走からOP特別4着をキャリアハイに、3歳夏以降低迷中)


―ダノングレース牝4蛯名55国枝(美浦)
前走福島牝馬Sの4着馬は格上挑戦ペルソナリテ、5着馬はダート馬ミッシングリンク…それらに小差で上回っただけの3着はそれほど評価はできません。
外回しのロスある競馬ではありましたが、その低調相手関係と直線内目不利事象にも助けられたギリギリの好走という内容でもありました。


★フロンテアクイーン牝6三浦56国枝(美浦)
まずは2走前中山牝馬S1着時の◎推奨文を参照↓
『フロンテアクイーンの3走前府中牝馬Sは現役トップクラスのディアドラ&リスグラシューとの接戦で、2走前エリ女は太目残りと距離長い二二ながらも直線で捌けていれば3着も有り得た大健闘で、前走ターコイズSは当時回顧「フロンテアクイーンはこの日が中山初騎乗のマーフィーJ騎乗で、それは外を回らされないためにはやむを得なかった面もあるとしても、やや序盤を積極的に入り過ぎた嫌いがあります…結果的にはその分のラスト失速で、レース内容としては勝ち馬と遜色ない高いパフォーマンスだったと見ます」の通り。
その前走ターコイズS組はハンデ減で、愛知杯組はハンデ据え置きというのも前者に有利な印象(昨年ターコイズSは例年の比ではない水準超のレベルあった)。
中山コースはプラスで、苦手な外枠は回避できたのは何よりで、そして先週日曜終盤の外差し馬場を思えば(前日予想では)内枠もややリスクなのでそれも回避できたのは好感で…ココはハンデ込みでの力量最上位級のパフォーマンスをそのまま期待できる局面で、これが非上位人気ならば買いジャッジ。』
・・・
前走ヴィクトリアマイルは超高速決着で本質的なマイル適性の差が出た感。また苦手としている外枠競馬だった分もあったと見ています。
OP昇級後でも二桁馬番では[0-0-0-4]と全滅で、一桁馬番なら[1-6-2-1]とほぼパーフェクトで、後者唯一凡走は昨年エリ女7着(つまらなければ0.1秒差の3着と肉薄していたはず)。
今回もその内枠競馬ができれば好勝負必至。


▽メイショウショウブ牝3池添51池添兼(栗東)
2走前ニュージーランドTは、アーリントンCが同時期施行に移行してから更にレベル低下が認められる似非G2レース…そこで単純な行った行ったの競馬で2着というメイショウショウブはあまり評価できる戦歴馬ではありません。
3走前チューリップ賞は出負けから折り合いを欠いての不完全燃焼凡走でしたが、前走オークスも含めて過去8戦中4戦でスタートを上手く切れていないという…それで非先行競馬となれば持ち味を全く出せないコトと隣り合わせにある馬ですので、中々信頼はし辛いです。


△ミッキーチャーム牝4川田56中内田(栗東)
前走阪神牝馬Sは前哨戦らしい超スローペース競馬での行った者勝ちの競馬…そこでノーストレスの競馬をさせてもらえての勝利。
3走前中山牝馬Sでは、輸送競馬や同型多頭数戦でまともな競馬にならず自滅の格好。
前走ヴィクトリアマイルではややテンションの高い所が見受けられたし、またこのHペースでの2番手競馬というのも勿論展開不利で(得てして自分のペースを刻める逃げ馬というのはHペースでも粘れてしまうもので、それよりも自分のペースでもなくHペースという2番手3番手の馬の方が粘るのが大変)、それで8着まで残した辺りはそれなりに能力を示した形。

今回は3走前中山牝馬Sの敗因の大きな一つである非輸送競馬というのはプラスですが、ただしもう一つの同型多数戦というのはマイナス…精神状態を制御できてスムーズな競馬ができた時の強さは確かですが・・・。


★カリビアンゴールド牝5○○55鮫島(栗東)
生粋の洋芝巧者であり滞在競馬巧者。
近走も内地競馬では気難しい面を出して自滅が多々も、前走函館競馬で一変激走…これまで北海道では17年1戦1好走、18年3戦3好走、19年1戦1好走で過去パーフェクト。
昨年敗れた相手はマイスタイルとレイエンダ、本年敗れた相手も今回上位人気サトノガーネットで…内地競馬とは別馬になる北海道競馬では決して侮れぬ存在だと見られて…大穴候補。