キムラヨウヘイ 東海Sの有力馬診断

※印は[★激走候補~△有力~▽軽視~―無印」を表します

▽アイオライト 牡5 菱田 56 美武藤
ダートでは二桁馬番7戦5好走⇔一桁馬番5戦1好走の通り、砂を被らずスンナリと競馬ができてこそ力を発揮できるというタイプ。
ここ2走は共に外枠からのスンナリ逃げの形で、2走前福島民友Cは内有利馬場にも恵まれての2着、前走ベテルギウスSはスローペース前有利展開にも恵まれての1着。その福島民友Cでは外を通った馬の次走巻き返しが頻出していることは先週の門司S予想でも紹介しましたが、逆に内を立ち回って上位入線した馬は1着ダノンファストが次走ポルックスS8着・4着ドリュウが次走ポルックスS13着の通りで、やはり少なからず恵まれていたことが裏付けられています。
ここ2走の連続好走を以てしても、本当に重賞級でやれる実力が備わっているかは確かではありません。


―イッツクール 牡6 ○○ 56 栗武英
6走前はHペースで逃げて完勝という強い競馬を見せましたが、5走前は同型多数で前に行けず砂被り撃沈、4走前と3走前は芝出走で凡走、2走前はまたも逃げられず尚且つ外差し決着で撃沈というワケ有り凡走の連続という近況。
その6走前みたく得意の休み明けローテでスンナリ逃げの形ならばまだ見限りは禁物ですが、さすがに実績ない中距離で先週の門司S(落馬)で消耗する走りをしてからの連闘では・・・。


―ケンシンコウ 牡5 丸山 56 美小西
3走前ジュライステークスは展開が向いたとはいえども後続を完封する圧勝劇でしたが、どうも暖かい時季に調子を上げるタイプの様で、一昨年も春から夏にかけて上昇して3連続好走で重賞制覇を成し遂げました。
前走師走Sではそれらとは一転して季節下のレースでの凡走で、その不得手季節内の続戦の今回も変わり身を見せる可能性は低い。


―シャイニービーム 牡10 ○○ 56 栗羽月
まずは前走リゲルS4着後の次走チェック見解を参照↓
『冬場を得意とする季節馬で、今回は人気薄のあわやの激走でしたが、例の如く得意季節到来で順当に調子を上げてきた結果と捉えられます。この時季には過去に6度の人気薄(7人気以下)での好走歴あるという生粋の穴ホースだけに、まだ人気上がらない次走以降でも穴の警戒をすべき一頭と見ます。』
・・・
その後に骨折による長期休養を挟んで今回が1年振りの実戦。季節適性的には買えますが、底を見せたダートで以前ほど調教で動けていないとなると…さすがに手は出せず。


―スマッシャー 牡4 坂井瑠 55 栗吉岡


・・・
芝路線とは対照的に現4歳世代のダート路線(ダート馬)は低調で、上記ツイートの通りの角落ち(飛車落ち)の世代限定戦で上位の実績を残したとしても別世代との戦いでは劣勢になりがちという例が多々起きています…正にそれにあてはまるそのスマッシャーの場合にも現時点では古馬混じりでも重賞級の馬だとは到底言えませんので…。


―ブラックアーメット 牡4 武豊 55 栗角田
ブラックアーメットの場合には自力で古馬混合の条件クラス戦を突破してきたクチですので、世代限定戦でのみの実績を有していないスマッシャーとは別の尺度での評価をすべきですが…それでもキャリアが物を言うダート戦線において(それなのに期待先行で過剰に評価されやすい)若駒を買うのはそれ相応の馬に限るのが得策で…。


★スワーヴアラミス 牡7 松田 56 栗須貝尚
まずは前走チャンピオンズカップ8着後の次走チェック見解を参照↓
『砂被り△タイプ。
前走みやこSは序盤こそ大外ポツンの砂を被らぬポジショニングに誘導したものの、その後にスローペースで前の集団が横長に広がってしまった分でどうしても砂を被る形となっての敗戦。
今回も中枠から外に持ち出せずに最後も内を通り続ける形での敗戦で、それでも最後にバラけて砂を被らなかった所からはそれなりに伸びて8着善戦。
最初からスムーズな競馬を通せれば重賞級での巻き返しも可能だろう。』
・・・
ここ2走はスタートが決まらずに後手に回って不完全燃焼に終わりましたが、スタートさえ決めてスンナリの形ならば全然巻き返しがあっても良いはずです。

▽プリティーチャンス 牝5 ○○ 54 栗野中
まずは昨年チャンピオンズカップでのソダシの有力馬診断を参照↓
『基本的に体力要素が問われるダートは3歳(若駒)よりも古馬、そして牝馬よりも圧倒的に牡馬が有利です。
ソダシがこれまで主戦場としていた芝は昨今では国際基準よりも軽い斤量差2キロ差も背景として牝馬でも牡馬と同等以上に活躍できる様になっていますが、ダートは決してそうではありません。
ソダシのダート適性有無の云々よりも以前に、仮にダート適性があったとしてもこの相手関係でやれる牝馬というのがもしいたら化け物レベル(十数年に1頭いるかいないかレベル)ですので、決して確率が見込める存在とは思えません。』
・・・
基本的にダート上級クラスの中長距離条件では牡馬が圧倒的に優位で、牝馬での活躍馬は圧倒的に少数派で…プリティーチャンスもみやこSでは当日の差し有利馬場に恵まれて4着でしたがあれ以上はそう簡単には望めない話でしょう。

※地方交流の牝馬重賞3勝と米ブリーダーズカップディスタフを制したマルシュロレーヌが最優秀ダート馬にも特別賞にも選出されなかったことが物議を醸しましたが、個人的には8:2くらいで特別賞に選出されるべきだったと思っています。
というのも、上記の通り牝馬の身で牡馬相手にダート中長距離戦線でトップを狙うのはほぼほぼ不可能な話で、故に牝馬のダート馬として生まれた時点でもうJRA賞とは無縁ということになってしまいます。牝馬のダート馬として考え得る最高のレベルの馬でも、牡馬の並の一線級馬に歯が立たないのは当たり前の話で…その平安S3着を以てして他の馬(牡馬)よりも強くないからと年間を通しての実績の面で評価を押し下げられるのは妥当性を欠くように思えます。
選考委員会のメンバーは各種マスコミの代表者とのことですが、マスコミの代表者(ようは偉い人)がそんなダート中長距離戦線における本質的な牡馬と牝馬の格差を理解しているとは到底思えませんし…ダート馬として見れば実績不足・パフォーマンス不足だとしても、ダート牝馬としてという尺度で見ればココで表彰しないとこれ以上何を求めるのかとなってしまいます。

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