中山記念の有力馬診断の総まとめ(後編)

▽ペルシアンナイト 牡4 Mデムー 57 栗東 池江寿
昨秋は2戦のみの省エネローテで、前哨戦では5着凡走→本番では一変1着激走という戦績でした。
それは同鞍上の秋華賞モズカッチャンを見ているかの様な前哨戦凡走からの本番一変振りでした。
それらは前哨戦では走れる態勢になかったというのもありますが、それと共にデムーロJの戦略なのかは憶測しかできないですが前哨戦では次走本番でピークを迎える為の省エネレース振りをしていたせいという勘ぐりもできる負け方でした。
昨年はデムーロJのG1神選馬眼=G1ハンター振りが話題となりましたが、裏を返せば前哨戦ではその逆傾向だという指摘も決して的外れではないと思いますので。


―ディサイファ 牡9 田中勝 56 美北 小島太
小島太調教師のラスト重賞…ちなみに競馬ブック紙で小島太厩舎を最も得意と公言する某TMの1週前印は“△”でした…多少盛った印を打ってくると思いますのでそれで△以下ならば軽視妥当と見ます

一昨年マイルCSでの浜中事件の後遺症で他馬を気にする面が強くなっている馬。
それが昨秋オールカマーは超スローペースであまりに前が手薄な隊列、天皇賞秋では多くの馬が外に持ち出して内がトンネル状態になる隊列、そして前走AJCCも少頭数縦長隊列で…どれもこれも弱点を覆い隠せるレース振りが叶ったコトが大きく寄与している健闘でした。
前走AJCCではそれだけお膳立て整っても3着まで届かないのは衰えとしか言いようが無くて、ココも少頭数競馬というのは◎なのですが距離短縮でどこまで楽なさせてもらえるか次第ですね…。


▽マイネルサージュ 牡6 三浦 56 美北 鹿戸雄
条件戦を6連続好走=2連勝で突破して鳴り物入りでOP戦線殴り込みも期待外れの連続という昨年戦績。
初戦万葉Sは長丁場で掛かった度外視負けで、3戦目メトロポリタンSも同様に掛かりHペ先行チグハグの度外視負けで、3走前オールカマーは致命的不利受けた度外視負けで、前々走アルゼンチン共和国杯は逃げて脚溜まらずの敗戦で。
それに対してまともに競馬した2戦目日経賞&4戦目目黒記念はG2でバイアス不利の競馬して約1秒差なら悪いとまでは言えない結果で、まあまともに折り合い難出さずに走れば4走前丹頂S4着・前走白富士S3着くらいの実力はあると言えそう。
ただ、その丹頂Sは上がり37秒級で、白富士Sも稍重馬場の一戦で、コノ馬のレース振りからはこの距離千八良馬場対応のスピードは無さそうなので後方展開嵌まって掲示板で精一杯ではないでしょうか。


△マイネルハニー 牡5 柴田大 56 美北 栗田博
まずは前走白富士S1着時の◎予想見解を参照↓
『大箱・渋化馬場・中距離(マイル超)という条件がピッタリなマイネルハニーを本命に推したい。
前走は不得手とする小箱条件、そして同グループの同型馬出走でそれに気を遣ってリズムを欠いた難しい競馬を強いられながらの好走は価値大だと言える。
今回は前走みたく気を遣わなければならない相手はおらず、自由気ままな競馬が可能という場面。
過去に[前走非逃げ→今回逃げ]だったタイミングでは重賞OP好走を含めて[1-1-1-0]のパーフェクト戦績を残しているが、ルメールJ騎乗のテオドールは非暴走競馬を指向するはずならばそれが叶う場面になりそうで…チャンスではないでしょうか。』
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今回はマルターズアポジーという絶対的な同型の存在はありますが、別にそれが即致命的な問題というワケではありません。
前々走ディセンバーSみたいに同グループの逃げ馬を邪魔してはならない2番手競馬というのが難題というコトです。
なので、自分のペースなら2番手競馬でもOKですが(特にマルターズアポジーの大逃げの2番手ならばそれが可能そう)、その前走見解に則れば“良馬場替わり・中山コース替わり”というのは良いとは言えない分で…。


★マルターズアポジー 牡6 柴田善 56 美南 堀井
4走前は極端なマークが敷かれた分(鉄砲玉の存在)で必然の大敗。
3走前は極端な一件のすぐ後だったのと、連続凡走後で人気急降下もあってマーク解かれて必然の激走。
2走前は激走後だったのと、サマーシリーズ王者の兼ね合いから様々な陣営の思惑も交差する中でまたも鉄砲玉が襲ってきての堪えきれずの結果。
前走も外有利馬場Hペース逃げという無理な競馬に陥った末での必然の大敗。
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この春中山開幕週はどちらかと言えば内有利になり易い場面で、そして多くの馬にとって肩慣らし戦という中山記念は必要以上に積極的な立ち回りを目指す馬も少ないという場面で…言い訳のできぬ逃げの手が打てる可能性は結構あると思います…その時の強さは何度も証明している馬なので普通にチャンス十分と見ます。


━━━(前編)はこちらに掲載しています。